その昔 交通事情の悪かった山奥の田舎では
なかなか無塩(ブエン)の魚など
手に入り難かった
ハレの日のご馳走といえば
何と言っても
塩鯖を使って作る鯖寿司だ
今年の秋季大祭は先日の日曜日
私も祭りに帰ってきた
件の鯖寿司は
82歳になった母の得意料理だ
「今年も上手にできたね」と世辞を言うと
(これが大事!!)
年季が違うと得意顏だ
作ってから四日目の寿司は
小慣れて来てそろそろ食べ頃だ(慣れ寿司の基本)
淡路島の海辺育ちの家人や娘たちは
さほど喜ばない
母はそんな者たちのために
サラダ巻寿司や少し甘めのコンコン寿司(狐寿司)
も用意してくれるのだが
鯖寿司が大好物の私には
これから数日は鯖寿司が
晩酌の最高の当てになる
他には何も要らない至福の時だ