チャロン通信

チャロナー共が夢の跡

九州7

2010-12-04 19:46:31 | 他の大会レビュー

※飲み会締切12/10!



準々決勝。エスポワール(ライデン) VS えびるん(スペシネフ)
今年の九州は人数も多く、それ故進みも速くせざるを得ない。

一人のスペシネフ使いがその戦いを注視している。名をメラニンという。町田勢の一人である。西の三ノ宮サンクス、東の町田ツンドラという2大マッドマックスの片割れを構成する一人である。
しかし彼はその中にあっても限り無く人徳者であり、最近アミューズメントショップを退職し、現在はフィットネス・トレーナーとして勤めている。

人徳者ではあるが、極端にシグルイに傾倒している町田勢であることに違いはなかった。

「エアポートと申したか」

過酷なステージである。スペシネフはつくづく圧倒的な戦力を持ち、またメラニン自身そのスペシネフというキャラを使っているからこそそれを十分に理解している。
周囲がエスポワールはそろそろ終わりだろうというコメントを漏らす中

エルムドアの笑み。


1セット目は数合切り結んだ後、えびるんが倒れた。

2セット目はそれとは逆に一方的な展開でライデンが転けまくる。スキを見てしっかり脱衣をし、小玉に注意しつつ、バーチャロイド有数の速度で寄せては返す波のように出入りするエスポワール。ヒットアンドアウェーとも言えるが、なかなかヒットは許さない。

4-5回出入りする内に、スペシネフは何を打ってくるか解らない・・そして何も撃たないライデンを目の前にして飛んだ。
中途半端な空中でネットが直撃し

宙にぶら下がったスペシネフに
RTRW近接が

その光景を目の当たりにしメラニンの脳裏に浮かんだのは3年前のソヨカゼの忠告
「エスポワールがバズーカを担いだら用心せい」

しかしこれはメラニンにとって
「用心しようがないだろ」

エスポワールのバズーカは宙空に張り付けられたスペシネフの脊柱に到達した

「こんな所で死ぬ男ではない」
エルムドアは笑っていた。


■■

えびるんは中国地方最強とうたわれた至宝である。
フェイかスペシネフを好み、そのプレイは攻撃的なセンスに溢れたものである。
まさしく当て所と言うのを心得ているのだ。
最近復帰したのだが、大会前にパーティーマッチでいくらか私と対戦している。
彼にとってはおそらく戦績は芳しくなく、苦手意識が付いて居るような文字通り苦い顔をしている。
しかし実際はどうなのか解らない。

さてスペシネフを狩るのは幾分か得意な方ではあったが

「エアポートか」

逆境である。
しっかりカメラのフレーミングを意識し、厳しそうな顔をする。
ピント、構図、露出、シャッターチャンス。全てが完璧だったはずだ。OK。反応も上々だ。

内心表情とは裏腹に私はこの逆境に感謝していた。理由は前回と同じである。


1セット目。優位に戦闘を進めるためにレバガチャ・中程度で抜けられる位置でのネットをぶつける。
箱とアケでレバガチャの速度が異なる場合があるからだ。
これは非常に重要な情報である。大会ならば、ワンチャンスだけあえてレバガチャをしないことによりライデンを釣るという行為は魔神の精神がないと難しい。
レトロな方法ではあるが、効果的なのだ。

「レバガチャレベル 下!」

リサーチは完了である。必ずどこかで生きる情報であった。
1セット目はそんなリサーチを忘れさせるように畳みかけ無事確保。


2セット目。いきなりこっちギリギリ、相手はピンピンと言う過酷な状況に追い込まれる。
OK、そりゃこっちだってただで勝てるとおもっちゃいない。

脱衣
「重いコート脱いでぇ~♪ 出かけませんーか☆」(春一番'97 Vo.かないみか -SEGA)
成功!

あとは相手に攻撃がガッチリと食い込む位置に出入りしてプレッシャーをかけつつ
(もちろんこっちが喰らってあっさり死ぬ可能性だってあるが、そのリスクはしょうがない。さらにその色が強いスペシネフ・エアポートである)
出入り数度目。
耐えきれず、スペシネフが飛んだところをネットで捕獲。
レバガチャのリサーチ通りなら、これで一撃で終わる。前ダッシュバズーカを選択する必要は無い。

エスポワールはバズーカを担いだ。


■■■


箱が出回り、情報と試せることが明らかに増えた。創意工夫は選択肢をもたらした。
そこからの話である。

経験は状況に用意された選択肢への無駄がない引き算をもたらす。
ただ回避とプレッシャーの選択肢が増え、その上で瞬時の引き算が刃となって相手に向かう。
そしてそれは極めてシンプルな、端から見ると何も珍しくないものである。

創意工夫が経験により研鑽されるものだ。
無駄な選択肢を一瞬でそぎ落とし、自分の持てる最適な行動をする。

まず一つを徹底して試しては猛省する。

つまりやるしかないのである。

それはあたかも初心者が広告文句が輝かしい腹筋マシンで迷い尽くしたあげく、ダンベルとぶら下がり健康器に落ち着く様を見るようである。



決着後、メラニンは頷いた。



※飲み会締切12/10!


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