KAWAGANI DQX 紙芝居magNET【TOP】

旧える天まるのブログ
株式会社スクウェア・エニックスを代表とする共同著作者が権利を所有する画像を利用しております。

『エンドレス・ラブ』暖炉③

2020-03-26 00:05:55 | DQXエンドレス・ラブ

『DQXエンドレス・ラブ』①

前回

「エンドレス・ラブ」ジェイドの家②

<暖炉③>

「私の本はどこ?ジェイド、何してるの?」

「片づけよ」

「そう、でもそんなの明日でいいわよ」

「アン、まだ起きてるのか?そろそろ寝るぞー」

「誰が暖炉を?」

「僕らが…」

「寒かったのよ」

「暖炉の管理は私の仕事だぞ!この家では主人以外、暖炉の火をおこしてはならん!」

「それが我が家の掟だと忘れんでもらいたいねー」

「みんなおやすみ。私はクタクタ、早く寝ましょう」

「未成年はもう帰ったほうがいい」

「もうすぐひきあげます」

「この場合、おいとましますだ!」

「おいとまします」

「あなた、もういいから」

「よし、いいだろう。さっさと帰れよ」

「階段がキツイな…」

「パパのフルート、素敵だったわ」

「おお、ありがとう。練習不足だったけどな」

ジェイドの両親は二階の部屋へといきました。

「ああー疲れちゃった。いいパーティーだったわね」

「ああーほんとに」

「もう遅いから帰るよ」

「そうね、わたしも明日の学校は大変だわ。朝から生物学のテストよ」

「僕もフランス語のテストだ」

「じゃーまた明日ね」

「おやすみ…」

「おやすみ ふーんふーん」

「ラララー ラーラララー」

デヴィッドは帰ったふりをして、ふたたび暖炉のところへもどり、上衣を脱ぎ始めました。

そして、そおっとジェイドを待ちました。

ジェイドの両親の部屋では…

「やれやれ、若いつもりでいてもダメだな。パーティーは疲れる。もうくたくただ…何読んでるんだ?」

「彼に借りたの」

「彼って?」

「デヴィッドよ。このまえ、ゴーゴリについて話してたら、持ってきてくれたの。すごくいい子だわ」

「気にいってるんだろー。あいつのほおに、キスでもしたんだろー。俺はお見通しだぞ…」

「寝てちょうだい」

「ハッハハハ…」

二階の部屋にもどったはずのジェイドは、そおっと階段を下りて、デヴィッドのところへむかいました。

 

ジェイドとデヴィッドは見つめ合い…

そして…ジェイドも服を脱いで…

ふたりは、愛をたしかめ合いました。

ジェイドのお母さんのアンはふと、暖炉が気になりました。

そおっと階段から見た瞬間、驚きました。

「あらまー!」

「ジェイドとデヴィッドが、暖炉のそばで愛し合ってるだっちゃ!」

シー・・・・

シー・・・・だっちゃ

気づかずに、お互いの愛をたしか合っているジェイドとデヴィッド…

アンはふたりの姿を階段のかげからそおっと見ているうちに、思いふけり、ふたりを許してあげようと思いました。

アンはしばらくふたりを眺め…

やがてアンは部屋にもどり…

寝付けぬ夜が過ぎ、朝になっていました。

次回

『エンドレス・ラブ』コウモリ④

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブログトップ

える天まるのブログ