ぴよ姉の気晴らし日記

ぴよ姉の気晴らしの日々(Since* 2006.4.17)

ある風景(1)

2009-08-26 20:28:53 | Everyday life
 それは、ほんの僅かな時間だった。

学校は、都心ではなく、少しはずれた閑静な住宅街にある。
あたりは木が覆い茂っていて、蝉の合唱はどこまでも響いていた。
蜃気楼が見えるぐらいに暑い日、木漏れ日がユラユラしていて綺麗。
近くには川が流れていて、彼は毎朝土手を走って登校してくる。

『和也(仮名)!』 女子生徒が、彼(教師)の名前を呼んだ。
読んでいた 村上春樹「1Q84」をパタンと閉じ、彼女のほうを見る。
彼は怒るわけでもなく、まんざらでもない顔をして応える。
夏休みの放課後の職員室、そんな光景は珍しくない。

ハラハラするほど短く上げた標準服のスカート。
そこから のぞくスラッとした白い脚。
清潔感のある白いブラウスに、濃色ブラが透けて見える。
このギャップにハラハラドキドキさせられていた。
進路の相談をする彼女の顔はキラキラしていて、まるで彼氏と話しているかのよう。

 『わたしも連れて行って!』

その言葉をかき消すかのように、一斉に蝉の合唱が大きく響き渡った。

下校時間が近づく。もう別れなくてはいけない。
時間を惜しむかのように、少し甘えた声で話す。

 『じゃ、また明日ね、和也(仮名)!』

やばい、女子が眩しすぎる。



・・・てか、私は男か(笑)




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