E.B.C 航海日誌

江ノ島ボヘミアン倶楽部はヨットの共同オーナーグループ
所有艇は船齢35年のジャノー34からファースト36.7に乗り換え

26th ZUSHI MARINA CUP 参戦!

2008年10月13日 23時42分10秒 | レースのこと
Rydeen 初陣です。

0800
8時集合の時間どおりに船に着くと、MT氏とマッチ副会長がすでに準備を
始めていた。さすがに早い、湘南チャリンコ軍団。


     

私は前日に買っておいたワイン一升とミネラルウォーター、そして朝MT氏から
受け取った焼きたてのフランスパン、ガーリックパン、ハム、チーズを
食材庫に収納し、MT氏のリクエストでモーニングコーヒーを入れる。
昨日、プロパンを締め忘れていたのが正解で、デッキの二人の邪魔をせずに湯を
沸かし、コーヒーを入れる。30分遅れでダイゴローさんも到着。

デッキに上がってみると、だいぶ風が上がっている。GOONチャンも到着。



0924
出港前に、皆で記念撮影。
船は古いが、乗り手も古い…じゃなくて、乗り手はそうそうたるメンバー
MT氏は沖縄レース2連勝の前人未到のクルーザー乗り、ダイゴローさんは
470世界選手権4位、マッチ、GOONチャンはケンウッドカップ2~4回出場。
私だってケンウッドは2回行ってるんだぞ、食事係で。

     

0929
いよいよ出港。
英国海軍の如く“威風堂々”を大音量で流しながら、江ノ島のどの船よりも早く
堂々の出陣です。MAUPITIのO蔭さんが、準備の手を休め、その手を振ってエールを
送ってくれます。
「ずいぶん早いね!」
MT氏が答えます。
「練習しないと!」



“威風堂々”で出港するのが、学生時代からの夢だったので、感無量です。
すかさず、ダイゴローさんがちゃちゃを入れます「幸せすぎて、ぼく怖い!」
いい感じです、なんか前を走りそうな予感とメンバーです。

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メインに続きジブアップ。

     

北~北東の風、10m/sec程度かなとダイゴローさん。いい風です。
セイルが風をはらみ、艇をぐぐっとヒールさせます。
ダイゴローさんとハイクアウトでバランスをとります。
スピードメータでは7~9ノットオーバーって出すぎです。メーターの調整が…

GOONチャンかっこいい!!グラサンが!



スタートは10時45分予告信号。50分スタートです。
僕らの10分ほど前にハピネスクラス(スピンを上げないクラス)がスタート。
GOONチャンが時計を読みます。風は落ちてきて、7~8メーター。

Rydeenジャストスタート、いいスピードです。

スタートはMT氏が舵を取りましたが、その後すぐにマッチにヘルムスを交代。
そしてすぐにスピンアップ。北東風なのでクォーターから受けます。
バウへはMT氏とダイゴローさんが行きます。
     

1108
我がRydeenに先行するは、ポート側に2杯、スタボー側に1杯、どれもクラス
が違います。ということは現在トップです。



ダイゴローさんのあざやかなスピントリムです。(クランクは私がしてます)

MT氏は「男の花道」バウで仁王立ちです。

     

風が徐々に後ろに回り、デッドランになって行くと、徐々に先行艇に引き離されて
行きますが、それでもまだトップです。

辻堂沖のダイボウ網の北側をぎりぎり通れるとのMT氏の判断で、他の艇が
ジャイブして網の南側を目指すのを尻目に直進。


     

スタボーの先行艇はオープンクラスⅠでアドニス(ファースト36.7)です。
この艇にくっついて行けばクラスⅡでは優勝は確実。マッチがしきりにあの船に
ついているということは凄い事だと言っている。
(実際このアドニスはオープンクラスⅠでクラス優勝しました)

1127
殆どの艇が後ろにいます。



ダイボウをかわして、ジャイブして烏帽子へ。みんな久々のRydeenでのジャイブで
MT氏は怒鳴りっぱなしです。なんとかジャイブ完了。
南へまわった先行艇を全部食った状態です。大型艇にも先行して烏帽子岩を回航
できる位置です。


烏帽子回航直前に再度ジャイブして、それからジブアップ、スピンダウン、という
手筈を打ち合わせます。いよいよ、トップ回航へ向け、優勝へ向けジャイブ!



ここまででした。
デッドランでのジャイブだったせいか、何かの拍子か、俗に言う“ちょうちん”
つまり、スピンの真ん中がフォアステイに絡まって上下でひょうたんのように
なる、あれになってしまった。
スピンダウンもできず、烏帽子岩も回れずに、そのまま直進。
後続艇が次々とRydeenを抜いて、烏帽子岩を回航して行きます。

悪夢のようなこの光景は前にも見たことが…
92年のケンウッドカップ第4レース、唯一ケンウッドで私が乗ったレース。
それまで散々にやられていた、ニュージーランドの強豪「サッシー」に上マークで
先行、スピンランでも競っていた時に下マーク回航時に起きた悪夢だ。
この時は、ハリヤードが何かにひっかかり、スピンダウン不能で、下マークを
回航できず、そのまま直進していったのだった。

こんな光景を頭の中で思い出していた。

MT氏の指示でデッドランにして、メインのブランケットにスピンを入れると
ようやく徐々に緩んで行き、すかさずスピンダウン。そしてジブアップ。
クローズホールドではるか風上、逗子沖のフィニッシュラインを目指す。

しかし、このバタバタで時すでに遅く、殆ど全艇に抜かれてしまっていた。

     



「ちょっと夢見ちゃいましたね」とマッチ。
気が抜けたようです。
みるみる風も落ちて来て、後ろにいる船ほど不利になってきました。
そうでなくても、上り角度が他のレース艇とは比べようもなく悪いのに。

     

MT氏も、先ほどのジャイブ時にガイを引っ張って怒鳴りまくっていたのが嘘の
ように、すっかりリラックスモード。

それでもマッチは、すぐ前を行くハピネスクラスの36.7フィートになんとか
追いつくようにと、タックのタイミングを狙います。
皆はブローラインを見ては「ヘッダー?」「リフト?」と予測し合ってます。
急に穏やかモードになりました。順位が関係なくなってしまったから。

MT氏から食事配給の指示が出ます。私の出番です。

キャビンに降りてギャレーで、フランスパンに縦に包丁を入れ、
バター、チーズ、ハムを挟んで、5等分にしたものを出します。

それでもフィニッシュ直前で、風の振れを読んで、何艇か抜いたと思います。
フィニッシュは14時直前の13時58分38秒。クラス9艇中6位。

とにかく乗員・艇体異状なしで無事フィニッシュ出来たことを感謝し、乾杯。

江の島に戻る前に、練習も兼ねて、MAPITIから貰ったスピンを揚げてみます。
やはり、大きすぎるのでリカットが必要との結論。

江の島に帰港は15時ころ、セイルを畳んで、デッキを水洗いして、ワインと
残りのパン、チーズ、ハムで反省会です。
表彰パーティは18時から逗子マリーナですから、16時までの短時間です。

そして、表彰式。60艇もの参加艇のクルーがきているのですから、
キャプテンズカフェ前の広いウッドデッキも満杯です。迷子になるよ~。

MAUPITIのクルーが集まっているテーブルに我々も合流。
俳優の舘ひろしさんがMAUPITIオーナーのI田さんのところへ挨拶に来ました。
舘さんは「BARONESS(ファースト45)」でレースに参加していました。
やはり裕次郎さんのことを尊敬しているのでしょう。同じ趣味を選ぶとは。

GOONチャンが舘さんを見て、すっごく喜んでいました。



     



会場では、元ドリームピックのクルー達にも会えました。
GOONチャンと同じパティのオーナーS木社長、のふうぞの村ピー、フレンチキッス
のY田さん、オズのキャプテンDreamX氏。
海上では挨拶を交わしたけど、パーティ会場にはあいにく来なかった橋チャン。

     



     



帰り際、逗子マリーナヨットクラブのクラブハウスで飲み直そうとしてたら
MT氏の顔見知りの女性が僕らのウクレレでフラを踊ってくれる、というので
さっそく臆面もなく“カイマナヒラ”あたりをスラスラと…と思うのですが
酔っていてよく思い出せないのです。

     



     

写真からすると、踊れる程度には弾けているのでしょう。

その後、MT氏、ダイゴローさん、マッチ、GOONチャンはバスで鎌倉駅へ。
私は徒歩で帰宅。実はそれもどうやって歩いて帰ったか覚えがないです。

まあ、苦い初陣となりましたが、最初で勝たしてもらっちゃ申し訳ない気も
しますから、良かったのかも。
乗員、艇体異常なし、が一番です。
もっとも、私がスピンシートで右手中指に火傷とダイゴローさんが何かで
右手人差し指に出血するほどの傷を作ってはいますけど…。
あと、スピンポールが私とダイゴローさんの頭の上に1回づつ落ちたりしたけど
大怪我はなかったことを感謝します。

ウインチ巻いたり、ハイクアウトしたり、いつもと違う筋肉を使ったから
きっと明日あたりが筋肉痛のピークになりそうです。

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