goo blog サービス終了のお知らせ 

Mo.の事件簿 A diary of Mo’s trips

事件簿などという大層なタイトルだが、実は単なる旅行記です。

16・本土上陸。

2008-08-06 | ギリシャ/Greece:2008
相部屋の人いるのかなー。ぐっすり眠っている時に酔っ払ってどやどや入って来られたら嫌だなー。
と思いながら寝入ったが、朝まで誰も来ず。それならそれでフェリーのチェックインの時に
教えて欲しいよ。そうすればリラックス度が全然違ったのに。


6時頃接岸したが、船内アナウンスはその直前に小さくあるだけ。寝過ごす人とかいないのかな。
船は止まっているんだけど、周りで人が動く気配が全くしない。
もう部屋を出るべきか。もう少し待ってみるべきか。迷う。
……6時半に部屋を出たら、他の客はもうほとんどいなかった。
そもそもフェリーのサイズに対して、客の数がすごく少なかった気がする。


ピレウス港はアテネ最寄の港町。アテネ中心部からだと十数キロ。
地下鉄なら一本なので迷いっこない。が、それは地下鉄の駅まで辿り着ければの話。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ピレウス港の地理は頭に入っているし、地下鉄駅まで楽勝さ♪と思っていたのだが甘かった。
地理が頭に入っていても、自分の現在地点がわからないと何の意味もないのですな。
現地で降り立つ前は、周りを見て判断できると何の疑問もなく考えていたのだが……




Big ferries.

周りを見回そうにも、でかいフェリーが何隻も停泊している状況では、視界がきかない。
自分がどっち側から入港してきたかすら定かではない。
とりあえず歩いてみよう、と歩き出したが、港なんて広いものだから、
もし正反対の方向へ歩きだしてしまうと、軽く2.3キロくらい歩くはめになりそうな……
大荷物を抱えての今の状況では、それはキケンだ。マリアの二の舞になってしまう。

ってゆーか、普通降りた所に何番埠頭とかの表示があるもんでしょう。
さらに言えば、「駅はこちら」という案内板くらいあってもいいでしょう。
だが降りた所にあるのはタクシー乗り場だけ。ここにアテネ中心までのタクシー料金の早見表が
あるのは気がきいてるが、もっと他に掲げるべきものがあるだろう。
やっぱり変だよ、ギリシャ。


何人かに訊いた。タクシー待ちの人には黙って首を振られ
(地元民か観光客かわからないのが不便なところ)
忙しそうなタクシーの運転手さんに訊くのははばかられ、
旅行客っぽい人に訊いたら「わからないよ」とにこにこ笑って去られてしまい。
……早朝の埠頭って、あんまり歩いている人いないんです。

タクシーに乗ってしまおうか、という誘惑。
アテネ市内まで25ユーロ。(←うろおぼえ)4100円か。出せない金額じゃないし……
しかしここでわたしはからくも踏みとどまる。
だって地下鉄なら、片道0.8ユーロ(130円)だもん!絶対地下鉄に乗ってやる!


結果として、次に訊いた人は英語も喋れば道もわかる人だったので、無事道を教えてもらい。
しかし彼は気の毒そうな顔をして、「遠いよ」と言う。
「どのくらい?」
「うーん……15分くらい」
まあ15分なら。スーツケースがあるとはいえ徒歩圏内だ。ありがとう、と言って別れる。
……実際は駅まで5分ちょっとでした。




Near metro station of Piraeus.

駅のそばまで来ると、さすがに人通りが多い。島から通勤してくる人もたくさんいそうだ。


地下鉄は旅行者にとって一番楽な交通手段だけど、切符の自販機の使い方を覚えるまでが少々面倒。
日本はお金を入れてから切符のボタンを押すけど、ギリシャは逆。
これに気づくまで「なぜ出ない!?」としばらく自販機と格闘した。

地下鉄とは言っても、アテネ中心部に入るまでは地上を走っているので周りの風景が見える。
次の街へ向かう時の移動は楽しい。旅をしているという実感がある。
アテネは――ごちゃごちゃした町。新幹線から見える、東京の下町を思い出させる。


木の向こうに、ギリシャ式神殿が一瞬姿を見せた。
「ギリシャだ」と思う間にすぐ見えなくなる。
ガイドブックを確認すると、今のはきっとヘファイストス神殿。
降りる駅はもうすぐ。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ホテルはオモニア広場の地下鉄の駅から200メートルほど離れたところ。
ごくわかりやすい位置にあるので、一歩も迷わずに行けた。7:30到着。
さすがにクレタと違って、そのままチェックインは出来なかった。




I stayed here for 4 nights.

ホテルの名前は「ホテルエコノミー」。名は体を表す。


ここのフロントの人はとても親切だった。
持ち歩きに便利な小さい地図をくれて、ホテルの場所がここ、
アクロポリスがここで開館時間は何時まで、入場料がいくら、
このエリアにはレストランがたくさん集まっている、
王宮前では何時から衛兵交代が行われる……などなど、要領よく説明してくれる。
ついでに、翌日行くつもりのデルフィへの長距離バスの時間がわかるかどうか訊いたら、
てきぱきと調べてくれる。ちっちゃいホテルだけに、このサービスの良さにはかなり好印象を持った。

ここのホテルは予約した時も、ちゃんとホテルから(予約したサイトからではなく)メールが来た。
経験が少なくて断言は出来ないけど、こういうメールを送ってくるのは珍しいのではないか。
懇切丁寧な行き方の説明と地図、それに「ウチのホテルを選んでくれてありがとう。
気になることがあったら何でもメールしてね」と書いてあった。
英語の文面のニュアンスまで読み取る英語力はないが、わたしはその内容に
とてもあたたかなものを感じた。一所懸命やっているホテルなんだ、と思った。

……でもフロントの人も、やっぱり早口なんだけどね。


スーツケースを預けて出かける。
アテネの第一歩は国立考古学博物館から。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。