まあ行けば何とかなるやろ、と思って旅行全体を通じてあまり下調べもしなかったわけですが、
だいたいは何とかなりました。
関空から徳島、というのは、何が一番普通の交通機関なんでしょうね。地元の方、いかがですか?
和歌山からの南海フェリーでしょうか、長距離バスでしょうか。他にありますか?
わたしが本当に行きたかったのは鳴門なので、徳島市を切る日程にしたらむしろバスだったかなあ。
だが、わたしはバスがあまり得意ではなく(隣に人がいない窓際なら問題ナイが)、
しかも南海フェリーとのことなので、今回はフェリーで海を渡ることにしました。
何故“しかも南海フェリーとのことなので”フェリーなのか。
……これがけっこう、人間の行動は何に影響を受けるかわからないなあ、という話なので
(しょうもない話ではあるが)聞いて下さい。
昔、プロ野球に南海ホークスという球団がありました。
1988年にダイエーに売却されたニュースは覚えているのだが、南海ホークス自体は全く記憶にない。
そもそもパ・リーグは当時……今と違って全くテレビに映らない。
今はBSとかCSとかネットTVとかいろいろあるけど、昔は多分読売様一択ですよね?
そんな南海ホークスの何に思い入れがあるかと言えば。
――野村克也監督が主力として長年いたチームなんだよ。
わたしはスワローズが面白おかしいチームだった90年代、スワローズのファンで。
そのスワローズを強くしてくれたのが野村監督。
その後、楽天の監督を4年やってくれて、4年目はCSにも連れていってくれた。
わたしは感謝している。
野村監督は、何しろ采配が面白い。
一芸しかない、正直二線級の選手たちをやりくりして使うことの上手さ。
意外な人が意外なところにハマり、働き場所を得ていくことの清々しさ。
……年数が経って思い出は多分に美化されているだろうけど、苦労して適材適所で人を使っていく、
そのやり方が好きだった。まあ本人は清々しさとは対極にいるような人だったがね(^_^;)。
そういうわけで、今回四国に渡るにあたっては「ああ、野村監督所縁だから南海で行こう」と思った。
南海電鉄さん、はるか昔に野村さんに払った年俸のうち、
少なくともわたしが今回払った2000円分は償却されましたよ。
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2000円で四国渡海。わたしはフェリー代が2000円だと思っていたんだけど、
実は関空からの電車代も含めての金額でした。割安感あり。
関空にはJRと南海電鉄がそれぞれ駅を持っており、窓口に行って訊ねると親切に教えてくれる。
ちょっとボケてしまった。
こんなフォーマットが用意されていて、それに駅員さんが記入してくれる。
……だが、その駅員さんは3回くらい書き間違って、その度に書き直したので時間がかかった(^_^;)。
「いいですよ、横線で」って言ったんだけどねえ。
電車の乗換が2回あるのが若干わずらわしく感じたが、これは大阪から和歌山への本線に、
1.関空から本線への接続
2.本線の和歌山駅からフェリー乗り場最寄駅までの接続
が必要なせいで、仕方のないことでした。
乗換はスムーズだったし。大荷物じゃなければ特に苦ではない。
駅にあったアート作品。誰が作ったんだか忘れたが、これは使用済み切符を使って作ったものだそうです。
かなり再現度が高い。まあモナリザは大きすぎるが、それはしょうがない。
電車で外を眺めているのは好きだ。メーカーが作ったただの一般住宅でも、地域によって
デザインが心なしか変わり、その集合で全体の雰囲気が変わる。
あ!そういえば、ハーフティンバーのモチーフを使ったマンションがあってびっくりした!
ハーフティンバーの高層建築って!デザイン的な必然性が……
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和歌山フェリー港の電車の駅からフェリー乗り場まで連絡通路が伸びているんだけど、
……実はこれがひどい代物でした。
プレハブの安っぽい作りで、暑いのクサイのって!ゴムが溶けるような臭いがして頭が痛くなった。
これ、真夏のがんがん照りの日なら、ほんとに地獄だと思います。
この日は日差しが出て暑かったとはいえ、そこまで根の深い暑さの日ではなかったですから。
むしろ外を歩いた方がマシかも。まあ雨風の日は、あって便利だろうけど。
何とかならないだろうか。
フェリー内部。
乗っているのは30人くらいだろうか。もう少しいたかな?ぱらっとしている。
3人掛けの席にゴロンと横になって本を読んでいた。
カーペット敷きのスペースもあったので、寝っころがるならそっちの方が良かったかもしれない。
静かに離岸するので、離岸したことに全く気付かず。フェリーのエンジン音はうるさいけれど、
海は静かで全く揺れを感じませんでした。