ターフの風に吹かれて

一口馬主の気ままな日記です。
キャロットクラブの会員です。

馬体論9 馬体ランクと血統スケール

2014年05月08日 | 馬体論
馬体が良くても走らない馬がいる。
馬体が悪くても走る馬がいる。
どういうことだろうとずっと考え続けてきた。
今回はそのひとつの答えを書く。

自分としては新しい理論のつもりだが、
もしかしたらどこかで誰かが既に言っていることかもしれない。
あるいは、一部の間では周知のことかもしれない。

本論に入る。

冒頭の疑問の答えを、馬体と血統の関係でこう考えた。

(1)ある馬の適性や能力の最大値を決めるのは血統である。
(2)そして馬体は、それを発揮するための手段である。

まず、仮定(1)についてだが、
要するにその馬の先天的な能力は血統で決まるということである。
この場合の血統とは総合的な意味でのそれで、
種牡馬、牝系、配合(ニックス)等、トータルで判断する。
そしてそれを「血統スケール」と呼ぶことにする。

ここでは血統スケールを便宜上10点満点で表す。
今回は話を分かりやすくするために馬場や距離適性は考えない。
10点のレベル分けは例えば以下のような感じである。
もちろんこれは、今回のみの適当なレベル分けである。

 0~1  未勝利~500万下
 2~3  500万下~1000万下
 4~5  1000万下~準オープン
 6~7  準オープン~重賞入着
 8~9  G3~G2
 10   G1

この血統スケールは、その馬の持っている可能性である。
先天的な素質の上限である。
血統スケールが4の馬はどうやってもオープン馬にはなれない。
最高で準オープンまでである。
しかし血統スケールが10の馬が全てGI馬になれるとも限らない。

つまり、その血統スケールをどれだけ発揮できるか、
どこまで行けるかを決める一つのファクターが馬体である(仮定2)。

自分の場合は普段は馬体をA~Eの5段階で評価している。
それを今回は以下の数字に置き換える。
この数字を「馬体ランク」と呼ぶことにする。
単位はパーセントである。

 A  100~90
 B  90~70
 C  70~50
 D  50~30
 E  30~10

普段はそれぞれに+と-を付けて細分化して評価しているので、
例えばB+は90、B-は70ということになる。

ここまで書けばもう分かると思うが、この馬体ランクが、
血統スケールがどこまで発揮されるかを決めるのである。

仮に血統スケールが10の馬がいたとして、
馬体ランクがAつまり100ならばスケールはそのまま10で、
イコールGIを勝てる馬ということになる。

しかし、血統スケールが10でも馬体が良くなくてDだとしたら、
そうなるとその馬のスケールは3から良くて5しか発揮できなくて、
条件馬クラスとなってしまうのである。

逆に言うとDランクの馬体であったとしても、
血統スケールが10もあればクラスは3から5、
つまり勝ち上がって準オープンぐらいは行ってしまうかもしれない。
馬体が良くなくても走ってしまう馬とはこういう馬なのだろう。

一方、馬体ランクがAであったとしても血統スケールが1であれば、
いくら頑張っても勝ち上がれず未勝利で終わる可能性が高い。
馬体が良くても走らない馬とはこういう馬である。

もちろん血統スケールの発揮に影響するのは馬体だけではない。
同じぐらい大きく影響するのが厩舎等の人的要因であり、
あるいは、気性や運といったものも影響するだろう。

ただ、今回は「馬体論」なのでそういうことには触れない。
また、結局は同じ理論で全てを網羅できるので触れる必要もない。

最初に書いたように、これはもうどこかで誰かが言っている
当たり前のことなのかもしれない。
逆に、トンデモ理論で誰にも相手にされない内容かもしれない。

しかし、個人的にはこう考えるとかなりしっくり来るのである。
冒頭の疑問が解けるのである。
いよいよ血統を勉強する必要性を感じている。

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