松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

和ろうそく芯ものがたり その3

2007-08-31 19:52:38 | 和ろうそく芯ものがたり
写真は右が普通の西洋ローソクで
左が櫨蝋の手がけ和ろうそく(大輿製)です。

写真で見ると、ちょっとわかりづらいかもしれませんが
肉眼で見ると、明るさは言うまでもなく、
和ろうそくの方が三倍は明るいです。
炎の形もよく比べてみましょう。
和ろうそくの炎の先端が
美しく三角形になっているのがわかると思います。
西洋ローソクの炎は、平行に伸びていますね。

実際に肉眼で見ると、より鮮明です。
もう一枚、もっとアップで見てみましょう。



さっきより時間の経ったろうそくです。
和ろうそくの炎は、きちんと三角形を保っています。
一方糸芯の西洋ローソクも、さっきと変わらず平行のまま。

この炎の明るさと形こそ、和ろうそくの美であり
江戸時代の人々がこだわった部分です。

当時ろうそくを使っていたのは、
いわゆる庄屋層や、寺院・神社。裕福な商人たちです。
ろうそくを扱う商人が、こうしたお金持ちに
こう言って商売したとしたらどうでしょう?

「このろうそくは、前にお持ちしたろうそくと違いまっせ。
新しい方法を使うてるんです。新商品ですねん。
こないだより明るいろうそくでっせ。
比べてみたら一発ですわ。
ちょっと試しに火をつけてみまひょか?
ほら、火の形も、きれいにまとまって
ぎょーさん明るくなっとるんですわ。」(なぜかアヤシイ関西弁)

すぐに引っ張りだこになったんじゃないでしょうか。

この明るさと形には、「櫨の実から作る蝋」ばかりでなく、
「芯」が大きく関わっているのでした。

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