松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

田中果樹園の巨峰

2007-08-25 20:52:32 | 美しい風景
山苞の道ぞいにある「田中果樹園」は
80才になるご夫婦がコツコツと巨峰を作っています。

去年、ぶどうを買いに行った時、少し弱気に言われていました。
「もう年だから、来年できるかどうか…。」
「きっとお元気にしていますよ。
来年も来ますから、ぜひ作ってください。」

そこで、今年は大丈夫だろうかと、
ちょっと内心ドキドキしながら訪れると、
元気にぶどう園の準備をしていたので、
ほっと安心しました。

ぶどうは一房一房を、機械ではなく、
人間の手で丁寧に育てなくてはなりません。

まず花芽をセットした後、
混み合っているところの実を落とす玉ぐけ、
最後に一房ずつ白い袋で覆っていく袋がけと、
最低でも三段階の作業が待っています。

人間の体ってのは年を取ってくると、
だんだん下にたるんできます。
なのに、ぶどう農家は、その三段階の作業の間、
顔と手を上に上げ続けなくちゃいけません。
年を取れば取るほど、辛い作業になってきます。

田中果樹園は、お二人の手が届くように、
ぶどう棚を低く設置し、作業しやすくしていますが
それでも重労働であることにかわりはありません。

「シルバーセンターの人に頼むとね、
急に病気とか具合が悪くなったとか言われて、
なかなか来てくれなくてね。」

そんなわけで、田中さんご夫婦は二人で
ぶどうの作業が終わると、ぶどう棚の下の草刈りを
ちょっとずつ、ゆっくりとこなしていきます。
大変な作業ですが、美味しく甘い巨峰を作ることが
お二人の生きる支えになっているのがよくわかります。

ここを訪れたのは16日。
ぶどうの袋を覗きながら、
「まだ巨峰は甘くないから、もうちょっと待ってね。
25日くらいになると思うよ。」と言われ、
こちらも急いでないので待つことに。



数日後、
「そろそろ甘くなってきたみたい。」
とGoサインが出たので、
知り合いや遠くの親戚に送りました。

ああ、よかった。
今年も一番甘くて優しい巨峰を味わうことができました。
本当に胸をなで下ろしたような気持ちです。
来年も元気で開園できるように祈っています。

田中果樹園の紹介HPはココです。

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