東京都美術館で開催中のロシア美術館展にて
ことに心を深く動かされた3枚のうちの一枚。
Ivan Kramskoi による、The Offended Jewish Boy
@ 1874
毛嫌いされているユダヤ人の少年。
自分はちっとも悪くないのに、ユダヤだというだけで苛められる。
それでも、ユダヤのしるしである帽子を決して外そうとはしない。
同い年の少年たちの仲間にも入れてもらえず、罵倒され、石を投げられ、朽ち果てた家屋の裏に逃げ込んだ。
固くあわせた膝。
固く握った拳骨。
固く結んだ唇。
瞳に浮かぶ涙をこらえようと、ぎゅっと寄せた眉根。
ああ、小さいスクルージが、小さいシャイロックが、ここにいる。
後ろ指差されてどんな大人になるのだろう。
胸が痛む。
どんな涙をどんな想いで、こらえているのか。
*スクルージとは、チャールズ・ディケンズの小説『クリスマス・キャロル』の主人公。金の亡者のユダヤ人が、キリストの祭りであるクリスマスに三人の精霊に出会い、とうとう改心する話。
*シャイロックとは、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ヴェニスの商人』の主人公の一人。金の亡者のユダヤ人が、自分をさげすむ白人に復讐しようとして、かえって破滅させられてしまう。
※画像は、購入したカタログをデジカメ撮影したものを取り込みました。
ことに心を深く動かされた3枚のうちの一枚。
Ivan Kramskoi による、The Offended Jewish Boy
@ 1874
毛嫌いされているユダヤ人の少年。
自分はちっとも悪くないのに、ユダヤだというだけで苛められる。
それでも、ユダヤのしるしである帽子を決して外そうとはしない。
同い年の少年たちの仲間にも入れてもらえず、罵倒され、石を投げられ、朽ち果てた家屋の裏に逃げ込んだ。
固くあわせた膝。
固く握った拳骨。
固く結んだ唇。
瞳に浮かぶ涙をこらえようと、ぎゅっと寄せた眉根。
ああ、小さいスクルージが、小さいシャイロックが、ここにいる。
後ろ指差されてどんな大人になるのだろう。
胸が痛む。
どんな涙をどんな想いで、こらえているのか。
*スクルージとは、チャールズ・ディケンズの小説『クリスマス・キャロル』の主人公。金の亡者のユダヤ人が、キリストの祭りであるクリスマスに三人の精霊に出会い、とうとう改心する話。
*シャイロックとは、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ヴェニスの商人』の主人公の一人。金の亡者のユダヤ人が、自分をさげすむ白人に復讐しようとして、かえって破滅させられてしまう。
※画像は、購入したカタログをデジカメ撮影したものを取り込みました。