イリアーデの言霊

  ★心に浮かぶ想いのピースのひとかけら★

GENE[ゲーン](10) 濁った水は腐るだけ

2007年04月24日 10時31分20秒 | 小説
 マイナスの要因でデコレーションされて嬉しくもないであろう、《GENE[ゲーン]》《キリング・ビータ、それぞれの主人公たちを傷つけ苦しめた者たちの謝罪&贖罪が皆無疑問の過半数をほったらかしにしまたままで完結を繰り返し、あとがきで“未熟を晒し、尻窄(しりつぼ)みになってしまったと、反省バネに成長してくれるのを信じて待てば“いつの日か”と報われるのでしょうか いいえ、世界が滅んでもそれはあり得ません

 第2巻『望郷天使』の「4 兄王子」にもあるように、とことん腐りきった根性のホークァン・エイリーが最初からイリ用済みになれば踏み躙る捨て駒の道具に利用していたことは明白です。“口頭ではあるが、ラジャ・シンとの協定で、この先友好関係を築く上でタオホンを傀儡とすることは確認済みだった。次男のヤンアーチェはまだ子供であるし、なにより傀儡としては、いささか以上に扱いにくさがすでに目立つ。ユンヤミンにはほかに子はない。傀儡とすべき血筋は、タオホンをのぞいてはあまりにも遠かった。タオホンは亡くなった王妃の正統であり、血筋としては一等である。ヤンアーチェの母は彼を生んだことによって位を授かりはしたが、正后ではない。タオホンが次の王位に即(つ)いたときこそ、ホークァンらの野望が一歩近づくときなのである。今更迷うわけにはいかなかった。たとえイリに、悪夢のカードが廻ってきたのだとしても、それも運命なのである。動乱のロッサからチャンシャンへ逃げた。それが成功しても、たまたま逃げた先でも激動が待っていた、それだけのことである。恨むならば、この地を逃亡先に指定したレイダー公爵と、彼に協力したバルトを恨むべきなのだ。もっともイリに恨まれたとしても、ホークァンは痛くもかゆくもない。膿(う)んだ血脈を絶やし、王国を強国に導くためには、犠牲はなくてはならないのだ。すでに自分も犠牲者の一人なのである。イリの恨みも、この暗澹(あんたん)たる運命に飲まれるしかない。”(P.158~159)とあるように、ホークァンはとことん腐っています 犠牲になど1度もなったことがないくせに犠牲者を気取るコイツ絶対許してはならない そして、ヤンアーチェコイツを必要としない立派な政治家に成長したには、ホークァン八つ裂きの上で死体を野晒しの極刑にすべきです 

 ホークァンイリを道具として利用しつくし葬り去ると知っていて売り渡したロクデナシのバルトとはそういう腐り果てた部分の類友コンビですから 私は篠原千絵先生の『天(そら)は赤い河のほとり』息子のジュダを帝位にと陰謀を巡らし数多くの命を犠牲にしたのは何故か…史実においては侵略行為を繰り返したヒッタイト帝国により祖国バビロニア侵略され、その侵略した敵援助を請うために側室という形父王に売られ後見さえして貰えずに見捨てられヒッタイトでも冷遇されたという過去が描かれているのに、それを見逃したのか ナキア皇太后“とことん悪だ”と言い放ち同情する人間はいない、と断言している人が目立つけれど、真の主人公と信じるナキア皇太后&側近の立場であり続けたナキア皇太后の“最愛の人”ウルヒ・シャルマ大好きなので、苦難を経てウルヒのように暗殺&陰謀を巡らせてイリを守る最愛の騎士に、ミハイルには成長して欲しいのですから。しかし、自分の傍らで見守ってくれるだけで、イリにとっては愛しい騎士ではあるのですが。

 画像は、レイトン《囚われのアンドロマケ》です。


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