イリアーデの言霊

  ★心に浮かぶ想いのピースのひとかけら★

第6話 幻視(ヴィジョン)と魔法(ルーン)

2013年06月25日 04時22分33秒 | 小説

第2巻

第6話 幻視(ヴィジョン)と魔法(ルーン)

シルフィン:夢を見たのね、もしかしたらメリロット姫は夢中歩行をしてしまったかも…。
シェンドラ:夢中歩行?
シルフィン:幼い子には時々あるんです。眠りながら歩いてしまう、半覚醒状態で夢と現実の境界があいまいになり…まるで。
シェンドラ:覚醒自の如くに動いてしまう…というの?
シルフィン:はい。
ロビン:そういえば。両親が去った後、チビ長も…。
シェンドラ:え!?
ロビン:いえ。僕の知っている子も何度かやってしまいました。その子は…両親を失ったばかりで普段は笑顔しか見せないんですが…夢の中で何度も二人を探して泣いてました。

お父さまとお母さま達がいないんだ。早く見つけないと、ロビン。
僕が側にいるから、チビ長、ずっと側にいるよ。

姫君も……夢で見た蝶を探して、どこかに迷い込んでおられるのかも知れません。


シルフィンの言う“夢中歩行”とは、要するに夢遊病のことである。正式名称は別にあるようだが、定義は以前と大分変わってきているらしい。


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