イリアーデの言霊

  ★心に浮かぶ想いのピースのひとかけら★

少年陰陽師(8) 青龍 - 十二神将の理を盾に紅蓮を罵倒する男

2008年01月26日 18時16分26秒 | 小説
 元々は、太陽も月もない光無き《天界》の精霊のような存在であったモノたちの一部が、人間の六任式盤(りくじんちょくばん)に名を記された《十二神将》は“こうあるべきだ”とか“こうあってほしい”という願望を具現化して《十二神将》の形態を定められ、神でありながら“人の子”でもある十二神将の生の起源ゆえに“十二神将は人を傷つけてはならない、人を殺めてはならない”という《十二神将の理(ことわり)》があり、心の自由を奪われ操られたとはいえ紅蓮(CV=小西克幸晴明を傷つけ、己を操って晴明を襲わせた榎斎(えのき・りゅうさい)を殺したことにより1度に2回も重ねて理を犯したことには変わりはないのは私も認めます。

 しかし、“理”のために存在しているわけではないのです。“理”のために生きているわけでもないのです!それなのに、“理”を犯した裏切り者といつまでも“理”を盾に紅蓮を罵り敵視するあまり天狐編で己の姉・晶霞(しょうか)とその息子である晴明(CV=麦人)の命を狙う凌壽を侮り天界に引きずり込んで逆に返り討ちにあった勾陣(CV=早水リサ)を救えるのは十二神将最強にして最凶の闘神たる《煉獄の将》紅蓮だけなのに“裏切り者なんぞに!”と己の抱く憎悪を持ち出し、流石に十二神将を束ねる任を務める天空の逆鱗に触れ“黙れ!青二才!!”と雷鳴のごとき一喝をぶつけられ瞬殺されてしまい、他の十二神将はそんな青龍に呆れてしまいます。同胞を真に案ずるならば天空の紅蓮にという言葉や紅蓮の存在に異議を唱えるのは間違っています。

 それ以前に、晴明が己の後継と定めた昌浩(CV=甲斐田ゆきを認めず、紅蓮を信頼し彼が守るということに・・・紅蓮が認めた存在という理由で、彼に関するものは晴明の命に背くという主に対する背反行為を犯す青龍(CV=森川智之)が何様と言わんばかりの醜態を晒すのにはうんざりします。


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