イリアーデの言霊

  ★心に浮かぶ想いのピースのひとかけら★

新生《VOLTS》の旗印に誓って-ロウアー・タウンの少年王と犬侍トリオ

2007年06月08日 15時31分01秒 | 漫画
 原作:青樹祐夜&漫画:綾峰欄人が描いた『GetBackers-奪還屋-』は、こういう「原作&漫画」の二人三脚の欠点がもろに出てしまった作品 だと思います。何故なら、終盤になって滅茶苦茶になり、《無限城の神》と呼ばれるアーカイバとそれを含めた《無限城》を創った現実世界の科学者たちをどうすることもなく、ロウアータウン&ベルトラインの分離独立実現されずに、未来永劫、2つの世界の争乱は続き、上層階バビロン・シティはそれを嘲笑い続けるという構図を変革する読者の期待踏み躙られたのです

 
それに、天野銀次は仲間を捨てたわけではないとは庇っていたけれど、昔は自分も他人信用していなかったと銀次は初めて卑弥呼に逢った時、そう言っていました 昔のことは…旧《VOLTS》のことは思い出したくないと、忌まわしいものであるかのように、花月に再会したときに助けて貰って嬉しいけれど昔の仲間に見つかってしまった、と露骨に嫌な顔をしていました。自分が去った事でMAKUBEX多大なる負担を背負わせ忌まわしく思い忘れ去ろうとした罪を悔いた銀次は彼と和解し、MAKUBEX筧朔羅(かけい・さくら)その弟・十兵衛、そして笑師春樹(えみし・はるき)と共に新生《VOLTS》結成を宣言してメデタシメデタシとなった筈でした。

 しかし、その中の最もMAKUBEXに近い筧姉弟と雨流俊樹…嘗ての《風雅(フーガ)》のメンバーは、旧《VOLTS》が結成される前に筧姉弟の主家・風鳥院宗家の主・花月をリーダーとする《風雅》脱皮し、生まれ変わって新生《VOLTS》のメンバーとなった筈なのに、新生《VOLTS》結成以降、1度として彼らが掲載雑誌《週刊 少年マガジン》やコミックスの人物紹介&物語中で、新生《VOLTS》のメンバーと紹介されたり名乗ることはなく、あろうことか《風雅》と名乗り、最終章に雪崩れ込む地下闘技場でのバトルで私たちは今も昔も何一つ変わっていません!私たちは《風雅》の信条をかたときも忘れなかった。変わらないこそ絆なんです”旧《VOLTS》新生《VOLTS》も装っていただけで《風雅》のままでいたという二股どころか三股をかけていた裏切りの言葉朔羅に宣言させ、最終章に突入してからは、“僕と笑師と元《風雅》の3人とで何とかロウアー・タウンを守っていた”と、MAKUBEXにさえ言わせたのです。

 政争風鳥院流さえ無縁ではなくて《裏風鳥院》と呼び侮蔑する黒鳥院家汚れ仕事をすべておしつけてきて、清く正しく美しき風鳥院流宗家だなどと驕り高ぶる花月の醜さに呆れる!黒鳥院家の当主・夜半(ヨハン)花月とは同じ両親から生を受けた弟なのに、たかが“聖痕(スティグマ)”が瞳に刻まれていたというくだらない理由花月たちの父は…先の風鳥院宗家宗主我が子そうとし、夫とは異なり同じ我が子を愛する母の必死の懇願により、子は死産花月には告げられ黒鳥院家に捨てられたのですから、《風鳥院御三家》積悪の報いゆえに滅び、生き残った御三家の東西の風鳥院夜半宗主として戴き、忠誠を誓うのは当然です。

 花月士度クズです。ロウアー・タウンで誰もが認めるリーダーは銀次だけだから戻って欲しい懇願しましたが、銀次が去った後のロウアー・タウンを荒廃させ、秩序を壊し数多くの死傷者を出したのは花月や士度なのです 彼らは、銀次のいないロウアー・タウンなんて守る価値もないと、誰が死のうと構わずに見捨てたからです。四天王が協力すれば守れた筈の命を銀次のいないロウアー・タウンなど何の価値もないと捨ててしまった事の重大さを知っても、失われた命は還らないけれど、謝罪もなかった アニメでも初登場では花月だけがフルネームが画面に表示されるなど、アニメの製作スタッフ&原作者コンビのどちらも、この腐れオカマの花月贔屓している、愚か者たちです。

 とにかく、新生《VOLTS》結成銀次との和解の時に次の世代のロウアー・タウンを担うMAKUBEXを描きたくて綾峰欄人が、原作者の青樹祐夜に頼み込んで描いたけれど、新生《VOLTS》青樹祐夜のシナリオには組み込まれず、綾峰欄人も原作には逆らえないということでした。小説と漫画に分けてそれぞれの“これは入れたい”という要素を描いた方が良かったと言えるでしょう。青樹先生のシナリオがあるからと言いなりになりすぎた綾峰欄人が、新生《VOLTS》というロウアー・タウンの現政権でもあるMAKUBEX率いる組織を最後まで無視 したからには、『GetBackers‐奪還屋‐』駄作に貶めた共犯者です、この2人は最悪のコンビでした。


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