イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ総攻撃開始期限が迫っている。
今回はガザを実効支配する軍事組織ハマスに対する報復措置ということだから戦火は相当熾烈なものになるだろう。
ガザは人口密度が世界最高レベルでしかも狭いエリアなのでイスラエル軍が退避命令を出しても退避エリアがない。
どうもイスラエル軍の要請は「(戦闘員以外は)ガザ地区の北部からは立ちのき、南部へ移動せよ」とのことだから今後数日間のうちにガザ北部は完全に廃墟化し南部の人口は現在の2倍以上に過密化するのかもしれない。
想像しただけでも悲惨な状況だ。
それよりも考慮すべきことは今回の偶発的な出来事が全世界を二分させつつあることだ。
先ず中国、ロシアはイスラエルの支援を鮮明にしている米国との関係から間違いなく反イスラエル色を強めるはずだ。
米国およびその同盟国はイスラエル擁護を鮮明にする。
アラブ諸国は対米との関わり度合いで濃淡があろうが民族的には親パレスチナだ。
今後ガザ情勢が厳しさを増せば増すほど中露、アラブ諸国と欧米各国との溝は大きくなる。
第3次世界大戦などという恐怖と戦慄に満ちた言葉は持ち出したくないがそういう恐れも十分ありうるのではないか。
今や国連などもアテにできないし、かといって米国もかっての威光を失てしまったからねぇ。