ポーランドからの報告

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ウォルシュティン (Wolsztyn) の蒸気機関車

2006年10月30日 | 観光ガイド

今回のメッセでは、ポーランド国営鉄道(PKP)も、スポンサーとして出展していました。会場内各所に設けられたブースで、インターシティ(IC)などについての展示をしていたほか、会場内の屋外スペースでは、インターシティや普通列車、先日当ブログでもご紹介した ヨハネ・パウロ2世号 などの車体が展示されていました。

加えて、嬉しいことに、『鉄道でポズナニに来たメッセ来場者は、帰りの切符無料』というサービスをしていて、これが大好評でした。行きの切符の裏に Tour Salon 2006 の専用スタンプを押してもらうと、それが帰りの切符へと早変わり!というわけです。おかげさまで今回私も、ポズナニ→クラクフ間の復路433kmを、一切無料で帰ってきました。

   

さてさてそんな中、圧巻だったのは、PKPカーゴ出展の 蒸気機関車(pociąg parowy ) です。

ポーランドでは、現在でもポズナニ近郊の数区間で、蒸気機関車が運行されています。中でも、ポズナニ(Poznań)⇔ヴォルシュティン(Wolsztyn)間の約75kmを走る路線は、旅行者に利用しやすい上、終着駅のヴォルシュティンでは、機関車に燃料の石炭を補充する様子や、転車台で180度方向転換して整備格納庫へ機関車が収納される様子などが見学できるとあって、観光客や鉄道マニアの間で、人気の路線となっています。

   

さらに格納庫に隣接する ヴォルシュティンSL博物館 では、現役を退いたSL車両や、旧式信号機、昔の駅員の制服、昔の駅の標識、昔の駅舎のジオラマなどが見られるほか、実際に自ら運転席に座ってみることも可能!鉄道マニアには至れり付くせりの内容とあって、博物館は、シーズン中は予約が必要なほど込み合うそうです。

   

このヴォルシュティンSL博物館へは、ポズナニから日帰りでの訪問が十分可能です。もちろんマニアの方には、付属の宿泊施設 に泊まってみるのもお勧めします。

   

展示車両の中へ入ると...昔ながらの暖かみのある木製の椅子がならんでいました。
この車両は、レトロタイプの車両(pociąg retro)で、現在では使われていません。

   

こういった、本来ヴォルシュティンまで行かなければ見られなかった品々を、今回のメッセでは、いわば「移動博物館」として展示しており、非常に興味を引く内容でした。
(写真はすべてポズナニのメッセで撮影したものです。)

   

ちなみにこのポズナニ⇔ヴォルシュティン路線も、蒸気機関車の一本後のダイヤは、最新型のトラム型バスでの運行だったりします。蒸気機関車の運行は、どちらかというと、ファンサービス的な意味合いが強いようです。

それにしても、この蒸気機関車にしろ、帰りの切符無料キャンペーンにしろ、或いは ヨハネ・パウロ2世号 にしろ、ポーランド国鉄(PKP)の、こういう洒落心があるところが、私は非常に大好きです。


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