ポーランドからの報告

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ポズナニ暴動記念碑

2006年11月09日 | 観光ガイド

今年の6月28日、ポズナニ暴動50周年記念式典が、ポズナニにて開催されました。

「ポズナニ暴動」とは、1956年6月28日にポズナニで起こった、学生や労働者による反政府・反ソ連デモです。ポズナニの労働者が生活条件の改善を求めてストに入ったことがきっかけで、デモに発展したもので、ポーランドでは「ポズナニの6月」と呼ばれています。

ポズナニ暴動記念碑は、アダム・ミツキエヴィチ公園の中にあります。西側をポズナニ大学、東側を文化科学宮殿に接しており、噴水の周りを緑の木々が囲む、とてものどかな公園です。天気のよい日には、噴水のまわりで、日向ぼっこをしたりと、ポズナニ市民の憩いの場として人気の場所です。

   

ポズナニ暴動では、デモ隊に治安部隊が発砲したことから、デモが暴動と化し、警察・放送局・共産党本部などが襲撃されました。さらにソ連軍の介入を恐れる余り、ポーランド政府自らデモの鎮圧にあたったため、最終的に数百人の死傷者が出る悲劇となりました。しかしこれが東欧国民の闘争心に火をつけ、同年の「ハンガリー動乱」や1968年の「プラハの春」と続き、ついに80年代にグダニスクにて「連帯」が組織されるに至ったことから、まさに東欧民主化の原点ともいうべき出来事とされています。

ポーランドの国の歴史は、10世紀、ポズナニで始まりました。それから千年後、再びこのポズナニの街で、ポーランドの歴史は大きく前へ一歩を踏み出しました。ポズナニは、まさに ポーランド発祥の地 の名にふさわしい街といえます。



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