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ポーランドからの報告

政治、経済からテレビのネタまで、詳細現地レポをお届けしています!

ポーランドの 『黄金の秋』

2006年11月04日 | 日常生活

先週の土曜日でサマータイムも終わり、いよいよ秋の色が深まってきました。

ポーランドの秋は、ズウォーティ・イェシェニ(złoty jesień)黄金の秋 と呼ばれ、一年で最も美しい季節と言われています。この時期、あたり一面の木々という木々が、見渡す限り黄金色に染まります。

まさに『黄金の秋』の名にふさわしい、とても美しい光景です。

   
   

クラクフ周辺で、この『黄金の秋』が楽しめるスポットをいくつかご紹介します。

まず、旧市街西にあるブウォーニア(Błonia)と呼ばれる三角形の広場へ行って見ましょう。このブウォーニアは、屋外ミサや集会などで使われる広場で、ブウォーニアに沿って続く黄金の並木道は、散歩コースとして一押しです。

そしてブウォーニアの終わるところに、ぽつんと一山出ているのが、コシチューシコの山。タデシュ・コシチューシコの蜂起を記念してくつられた、人工の山です。このコシチューシコの山の周辺は、ヴォルスキの森(Las Wolski)と呼ばれ、手付かずの自然が残る場所です。

さらに遠方には、クラクフ動物園 があります。

   

ここのメインはもちろん動物ですが(笑)、紅葉を楽しむにも、持って来いのスポットです。徒歩では遠すぎますので、サイクリングで行くか、あるいは134番のZOO 行きバスを利用すると便利です。


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まだ完成していない家に住む人たち II

2006年10月22日 | 日常生活

そういう我が家も....実はまだ完成していません(爆)!

現在私が夫と娘の三人で住んでいる家は、もともと70年代に夫の祖父母が購入した家で、その後祖父母が亡くなり、現在は夫の妹ベアタが遺産を相続して所有者となっています。ポーランド語で Bliźniaki(ブリジュニャキ)「双子住宅」と呼ばれる二軒つながった家で、社会主義時代の典型的な郊外型住宅です。

   

地階に物置があり、日本で言う2階と3階が住居スペースになっています。写真の左側半分の白いほうの家が我が家で、さらに左側に2階の高さの建て増しが付いています。(写真の左側2/3)

この我が家、どこがどう完成していないのかというと、、一応外側こそ仕上がっているのですが、内装が全然終了していません。例えば床のフローリングはワックスが塗られていない。なので、なにかこぼすとすぐ板にシミができて汚くなってしまいます。階段はコンクリートむき出しで、フローリングすらまだです。しょうがないので、水色のペンキを塗ってごまかしていますが、やはりすぐにシミができるので、非常に気をつかいます。

   

極めつけは建て増しの部分。まったく完成していません。フローリングはおろか、壁は塗られていない、窓枠ができていない、さらに暖房まで付いていない始末。。もちろん一切使い物にならず、結局ただの物置となってはや三十年。

ちなみに我が家の場合、先の記事に書いた、仕上げを残した状態で売る「半オーダーメイド住宅」ではありません。建て増しなどせずに、そのお金を本体の方の床や階段のフローリングにまわしていれば、すべて予算の範囲で完成していたはずだったのです。

それを「将来孫達が結婚したら家族が増えるから、家は広くなくちゃいけない。内装は孫達が自分達で住みながら完成させればいい」との判断で、資金に余裕がないのに無理な建て増しをしたため、あげく本体部分が未完成のまま残ってしまったわけです(どんなに完成していなくても、予算が尽きればその時点で工事はストップします。)かといって家の所有者のベアタはまだ26歳ですので、リフォームするようなお金などありません。

   

「そんなに無理して造ったのに、30年間全然使われていない。一体何の為に建て増ししたの!」この件に関しては、夫やベアタはかなり辛口です。ちなみにその義祖父、建築家だったのですが...

ところで上の写真に写っているのは私の夫です。音楽CDジャケット用に撮影した写真なのですが、HipHopミュージックに会うイメージの撮影地を探していたら、なんと自宅の一室があった(!)というすごいオチです。

追記:
ポーランドの建築事情については、こちらの記事 も大変面白いです。


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まだ完成していない家に住む人たち I

2006年10月22日 | 日常生活

通りに同じデザインの建売住宅が三軒たっています。奥の二軒は青や白の外壁で綺麗に仕上がっていますが、一番手前の家は、レンガ(プスタック)がむき出しで、どう見てもまだ完成しているようには見えません。

でも実は、この未完成の家にも、人が住んでいるんです。

未完成の家に、普通に人が住んでいる!こういった光景は、郊外の新興住宅地に行くと、よく見られる光景です。レンガやセメントの繋ぎ目がむき出しで、どう見ても未完成という家なのに、家の前に車が停まっていて、窓にはレースのカーテンがかかっていて、庭にはペットの犬がいて、夜になると部屋の明かりが点いているんです。

   

一体どういうことかというと、、、最近のポーランドでは、この写真の手前の家のように、仕上げを残した状態で売る、半オーダーメイド住宅が増えているからなんです。

とりわけ郊外の新興住宅地では、同じデザインの建売住宅を同じ地区に何十と建てるため、外壁、門、家の塀など外側の部分をオプションにして、購入者に好みの色や材質を選ばせる業者が増えてきています。こうすることで、同規格の建売住宅でも仕上がりにバラエティを出せますし、仕上げ工事を別料金で提示することで、見かけの売値を安く提示できるという効果があるためです。

住宅購入者は、家本体を購入した後で、別途業者に頼んで、外側の仕上げ工事を完成させることになります。もちろん住宅購入の際に、あらかじめ仕上げ工事についても大体の見積もりを出してもらうわけですが、しかし中には、どういうわけか、仕上げ工事の方まで資金が回らない人が出てきます。そういった人達が、とりあえず家自体は購入しているのだからと、未完成の状態の家に住むことになるわけです...

綺麗に仕上がった家々が並ぶ中、一軒だけぽつんと未完成の家が混じって並ぶありさまは、非常にこっけいで、正直なところ、両隣の家まで安っぽくみえます。でも見かけは悪くたって、とりあえず雨風は防げるのですし、住んでいる人達本人も、あまり気にせずに住んでいるようです。(ただレンガがむき出しのままで、断熱工事を一切していない状態ですので、暖房効率が非常に悪くなるという点は問題です。)

そういうわけで、未完成の家に人が住んでいるという風景は、郊外の一軒家が並ぶ新興住宅地地区に行くと、割と普通に見られます。しかも何年かしてまた同じ家の前を通ると、今度はちゃんと完成していたりします。


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ジグゾーパズルの家

2006年10月21日 | 日常生活

下の写真の高層団地をよーく見てください。どれも一見普通の高層住宅ですが、目を凝らしてじっと見ると、一階分の高さごとに縦横に格子状のスジが入っているのがわかります。

実はこれ、あらかじめ他所で製造した一階分の高さの規格パネルを、現地で立体的に組み立てて張り合わせた高層住宅なんです。パネルには規格がいくつかあり、場所によって、窓が一つ分空いていたり、二つ分空いていたり、ベランダ用だったりします。これらのパネルを縦横をあわせて、立体的に組み上げて建築していきます。

このパネル製住宅は、社会主義時代、住宅不足の解消にと政府が主体となって建設にのりだしたもので、短期間で建築できるということで、郊外を中心にかなりの数が建設されました。例えばクラクフなら、北東部のノヴァ・フタ地区、南部のルチャイ地区などに集中して見られます。

  

でも、これって、立体ジグゾーパズルでしょう!?!?
12階建てなんて建ててしまって大丈夫!?!?
耐震強度はいかほどなんでしょうか!?!?

平原の国ポーランドでは、地震に悩まされることはないため、耐震構造という考え方があまりありません。確かにポーランドでは地震は400年に一度ほどしか起こりません。でも油断してはいけません。去年は2回も起きました。

実は我が家で住宅を購入する話があって、不動産屋をいろいろと見て回った時期があったのですが、その時不動産屋さんからじきじきに言われたのが「パネル製の高層住宅は、強度に問題あるからお勧めできません」とのお言葉。それを聞いて、パネル製は即効購入リストからはずしました。地震大国日本の生まれの私としては、住んでいる人には悪いですが、生理的にというか、もう本能的に、ここには住めないと感じました。

さすがに現在では、もうパネル製住宅は建築されていません。現在の主流は、鉄筋コンクリート・レンガ製で、フロアー部分と枠組みを鉄筋コンクリートで固め、間をプスタックというレンガで埋めるものです(写真)。ショッピングモールなど大勢の人が集まる建物も、この方式で建設されているようですので、どうやらこれがポーランド最強の建築基準のようです。
  
   

ところで今年の冬に、ポーランド南部の都市ホジュフ市で、国際展示場の屋根が抜け落ちて、65名の犠牲者が出る事故があったのを、覚えていらっしゃる方もいると思います。この事故を受けて、ポーランドの建築基準が国内外から注目を浴び、建築基準法も一部改正されました。しかしポーランド国内に無数にあるパネル製高層マンションなどの建物を見るにつけ、今後もこの手の事故が起きかねないのでは...と心配になります。


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夏の移動遊園地

2006年09月04日 | 日常生活

毎年夏になると、ポーランド各地の街に移動遊園地がやってきます。

この移動遊園地は、入場料やパスポート券のようなものはなく、乗り物ごとにお金を払う方式で、子供向けのゴーカートやメリーゴーランド、イーグル型飛行機塔、トランポリンなどのほか、バイキング船など結構恐い乗り物も乗れます。

料金は例えばゴーカートが子供一人7ZL=280円とお手頃価格。街の中心部に隣接した川辺や野原などの場所に設置されるのでアクセスがよいのに加え、各家庭の予算の範囲内で楽しめることから、毎年大盛況です。

  
  
  

ポーランドには、ディズニーランドやユニバーサルスタジオといったテーマパーク型遊園地はありません。東欧一の人口と面積を有するポーランド、しかも首都ワルシャワは200万都市ですから、テーマパークがあってもよいものですが、ビジネスとして割りにあわないのかもしれません。中規模の遊園地ですと、ワルシャワ、ホジュフ(Chorzów)など国内の数箇所にあり、とくにシロンスク地方周辺に集中しています。

かわったところで、昔マイケル・ジャクソンが、マイケル・ジャクソンワールドをワルシャワに創る構想があったそうですが、残念ながらお流れになってしまいました。


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イタリア旅行から帰ってきました。

2006年08月12日 | 日常生活
今週の水曜日に、十日間のイタリア旅行から帰ってきました。

今回訪れたのは、ミラノ・フィレンツェ・ヴェネチア・コモの北部四都市で、そのうちフィレンツェには一週間滞在しました。アルノー河岸からヴェッキオ橋のあたりを散策して、ウッフィッツィー美術館で「ビーナスの誕生」を見たあとは、シニョリーア広場のレストランで白ワインを味わい、夜はホテルのプールで泳いで、と思う存分南欧ライフを満喫してきました。

ヴェネチアでは、さんさんと照り付ける太陽と、水色に輝く運河とのコントラストに思わずため息。そしてポーランドに帰ってきたら、曇り空でがっかり。。

これから順次旅行記をUPして行こうと思います。



夏休みの過ごし方

2006年07月17日 | 日常生活
7月も半ばを過ぎ、いよいよ夏本番。

学校や会社も夏休みに入り、トルコやエジプトなど海外のリゾート地へ出かける人で、各地の空港は大混雑です。ただ残念ながら、最近の不動産価格の上昇や光熱費の高騰、相次ぐリストラなどにより、懐具合が寂しい人が多く、TVニュースによれば、海外へバカンスへいける人は約 2 割とのこと。残りは近場で過ごす夏休みだそうです。

とはいえ、ザコパネ など近場のリゾート地へ行ったり、無料のフェスティバルを見に行ったり、ヴィスワ川遊覧船に乗ってみたり 、あるいは近くの公園やプールでのんびりしたりと、お金のかからない楽しみ方もできるのが、ポーランドのいいところです。




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