ポーランドからの報告

政治、経済からテレビのネタまで、詳細現地レポをお届けしています!

復活祭とうさぎ

2007年03月29日 | 日常生活

うさぎは、イースターエッグやにわとり、ひよこ、子羊と並んで、復活祭のシンボルです。うさぎは多産であるため、「子孫繁栄」の象徴であると考えられています。復活祭の食卓では、テーブルにうさぎのマスコットを飾り、ハムやソーセージとともにウサギ肉のペーストが並びます。

   

写真はうさぎをモチーフにした紙ナプキン。毎年この復活祭の時期になると、このようなイースター仕様の紙ナプキンが販売されます。おてもかわいらしいし重くないのでお土産にもお勧めです。


ポーランドからの報告


復活祭

2007年03月27日 | 日常生活

今年の復活祭は4月8日です。ポーランドでは、復活祭の主日(8日)と翌日の復活祭の月曜日(9日)は、休日となりますので、旅行者の方はご注意ください。

復活祭は移動祝日といわれ、もともと太陰暦にしたがって決められた日であったため、太陽暦では年によって日付が変わります。今年は4月8日ですが、来年は3月23日とだいぶ早まります。去年は4月16日とだいぶ遅めでした。

   

もともと復活祭は、ユダヤ教の「過越の祭り」と同じ日に祝われていたといわれています。この「過越の祭り」は「ニサンの月」(ユダヤ教の太陰暦で3月~4月にあたる月)の14日と決まっていました。しかしキリスト教が各地に広まっていく中で、復活祭をいつ祝うかということで2世紀頃から論争が起こり(パスカ論争)、その結果、春分の日の後の最初の満月の次の日曜日が復活祭の日とされました。これはグレゴリオ暦では、3月22日から4月25日の間のいずれかの日曜日になります。

毎年復活祭の季節がくると、やっと本格的な春の始まりという感じがします。なので復活祭が早い年は春の訪れも早く感じて心が軽くなるし、逆に復活祭が遅い年は、春の訪れも遅く感じて何か損をした気分になってしまうのは、私だけでしょうか。。


ポーランドからの報告


中央広場のイースター市

2007年03月26日 | 日常生活

昨日からサマータイムになりました。日照時間もだいぶ長くなり、春の訪れを感じさせます。

4月上旬の復活祭(イースター)を間近に控え、各地の中央広場にはイースター市が出ています。写真はクラクフ・中央広場のイースター市。色とりどりのイースターエッグや、復活のシンボルであるにわとりやひよこ、ウサギのマスコットが並んでいます。どれもとてもかわいらしく、値段もお手ごろ。地元の人向けの市ですが、旅行のお土産品として買ってみるのもお勧めです。

   
   


[写真]イースター市:買い物客の装いは厚手のジャンパーなど冬の服装ですが、色鮮やかなイースタークッズが、「春」を感じさせます。

ポーランドからの報告


ポーランドのPCゲーム市場 II

2007年03月16日 | 日常生活

ポーランド産のPCゲームで、数年前大ヒットになったのが、写真の ペインキラー Painkiller Battle out of Hell です。我が家でも夫がファンだったので私もいくつかゲームのシーンを見ましたが、残酷な武器など沢山でてきて確かに「地獄」の雰囲気は出ているのに、ラストステージで、なぜか沈没したタイタニック号があったりと、半ばギャグになってしまっているのがなんとも笑えました。

   

もちろん子供向けのPCゲームも沢山でています。写真のKirikouは、フランスの同名人気アニメを題材にしたゲームで、とくにポーランドとは関係ないのですが、私が最近遊んだ中で、かなりのヒットだったので、ついでに紹介しておきます。私が買ったのはポーランド語版ということで、Kirikouをはじめ登場人物がポーランド語でしゃべるのですが、これが結構違和感なかったりします。

   

安価でありとあらゆるタイトルがでており、さらに容易にコピーやファイル交換もできるとあって、PCゲームの人気はため、PCゲーム市場はポーランドでも巨大市場となっています。ただこういったパソコンゲームを買うときに留意したいのが、動作エラーがすごく多いこと。あるステージで凍ってしまって先に進まなかったり、パソコンがダウンしてしまったり、ひどいときはインストールさえできないゲームが売られています。PCゲームはいまや世界中の国で作られるとあって、玉石混合なのは致し方ないにしても、安いゲームを買うと、こういったはずれに当たることもままあります。とくに内容的には濃いのに、9~19zlくらいと変に値段が安い場合は要注意です。ひどいのは、製作者側でエラーがあるとわかっていても、制作費回収のために知らぬ顔して売り出すケースも多々あることです。こうなると安物買いの銭失いどころか、金をドブに捨てたようなものです。

最近ではこういったPCゲームにつきもののエラーやハグに嫌気がさしたユーザーが、SONYのプレイステーションや、任天堂Wii、Xbox などのゲームコンソーラーに乗り換えるケースもでてきています。携帯型のPSP や Nintendo DS などもとても人気です。しかしこれらのゲーム専用機は、ハード、ソフトともに値段が高いこともあり、まだまだ一般レベルでは、PCゲームが主流となっています。


ポーランドからの報告


ポーランドのPCゲーム市場 I

2007年03月15日 | 日常生活

ポーランドは、何を隠そうゲーム大国。北ヨーロッパの長い冬の間、時間をつぶす娯楽も少ないこともあり、PCゲームをはじめとしたゲームはいまや若者を中心に子供まで夢中の一大エンターテイメントです。ポータルサイト Wirtualna Polska での ゲームサイトでも、連日沢山のタイトルが紹介されています。

というわけで、今日は私のイチオシのゲームをご紹介します。写真の ポラーニエ(Polanie) 2 です。9~11世紀のポーランド建国の時代をテーマにした歴史ファンタジーRPGで、主人公のミルコとミィエシュコが、敵と戦いながら、ポーランド王国を作っていきます。スラブの神様シヴィアトヴィドの像があったり、ハルナシ兵が出てきたりなど、ポーランドな雰囲気満点のゲームです。

   

これは雑誌の付録についていたもので、10zlくらいで購入しました。 (ただ今は値段は67zlに上がっているようです。) 一人用RPGあり、ミニゲームありと、ストーリー、アイディアともにすごくよくて、私のお気に入りです。

ちなみに、ポータルサイトWirtualna Polska での ポラーニエIIの評価はこちら。 このサイトでも、10点満点中9点の評価となっており、かなり評判のいいゲームです。(ちなみにポラーニエIは5.9点ですので、製作チーム、ずいぶんと腕をあげたことになります。) ゲームのシーンの写真なども見られますので、興味のある方はぜひどうぞ!


ポーランドからの報告


冬に美味しいビール、ハルナシ

2007年03月05日 | 日常生活

今日はポーランドの地ビール、ハルナシをご紹介します。

ハルナシ(Harnaś)とは、ポーランドの兵士のことで、派手な黒い帽子に民族衣装のいでたちをしています。そしてハルナシ・ビールは、青地にこのハルナシの絵がトレードマークのビールです。コンピューター・グラフィックスを駆使した派手なCMで、ここ3年あまりで一気に有名になった銘柄です。あるコールドは6%、さっぱりして飲みやすいので、私も大好きです。(日本のビールでいうとアサヒビールに似ている気がします。)

   

製造元は、Carlsberg Polska SA.で、他に、オコチム(Okocim)、ピャスト(Piast)などの銘柄も出しています。(実はポーランドの地ビールといえども、製造元はドイツの会社なのでした)

   

   

ハルナシ・ビールはザコパネ・スキージャンプ大会の公式スポンサーでもあり、いまやスキー・ジャンプW杯とともに、すっかり冬の名物詩となっています。

   

去年ザコパネに遊びにいったときには、街のあちこちでハルナシの宣伝のついたパラソルをみかけました。しかもなんとハルナシおじさんにも遭遇!思わず一緒に写真をとってもらいました。


ポーランドからの報告


ポーランド国鉄(PKP)がまたストライキ

2007年03月02日 | 日常生活

昨日3月1日、ポーランド国鉄(PKP)の従業員による賃金値上げ要求トライキがありました。カトヴィツェ、グダニスクなどポーランド各地で、およそ250人のPKP職員が朝からレールを封鎖。カトヴィツェ-クラクフ間、カトヴィツェ-チェンストホーヴァ間などを走る長距離特急電車に、最大1時間半ほどの遅れがでました。

この賃金値上げ要求ですが、PKP側と、職員側で合意に達していないため、今後もこのようなストが起こる可能性がありますので、旅行者の方はご注意ください。

   

ところでポーランド国鉄職員の平均月収は、月1,200zl=月48,000円ほどだそうです。今ワルシャワのエリートビジネスマンで月収16万ほど、地方都市のサラリーマンでも月12万ほどの収入があります。それに対し、警察、国立病院、国鉄などの元国営企業の給料はとんでもない低賃金の状態なのです。これでは賃金値上げ要求が起こるのも当然といえます。

今回のストライキは、職員側が、月100zl=4,000円の値上げを要求したことに対し、PKP側が3月1日から月84zl=3,360円の値上げを決定したことに対してのデモでした。仮に職員側の要求が通っていたとしても、月1,200zl→月1,300zl=月収 52,000円 に上がるだけ。まだまだ私営企業との賃金格差は一向に埋まらないのが現実です。


ポーランドからの報告


バレンタインデー

2007年02月14日 | 日常生活
2月14日のバレンタインデーは、ポーランドでもすっかり定番のイベントになっています。かつての社会主義時代は、女性が主役のイベントというと、3月8日の「国際女性デー」の催しのほうが盛んでしたが、体制も変わった今、2月14日のバレンタインデーのほうが市民権を得てきています。贈り物はチョコレートのほか、お花や香水なども喜ばれます。とくに女性から男性へとは限らず、男性から女性へも贈り物をします。

  

ところでバレンタインデーといえば、一年で唯一女性から男性へ告白出来る日という触れ込みで流行ったように記憶しています。それはつまり一年のその他の日は女性からは告白できないということで、「そんな時代遅れな!」とずっと思っていましたが。。

先日、我が家の夫に聞いてみたところ、ポーランドやロシアなどの中東欧スラブ圏の国では、今でも男性からの告白が原則なんだそうです。女性から告白しようものなら、軽い女と思われるし、それでOKした男性も、女の尻にしかれている奴とみられるとか。ほんとなのかな.. とちょっと思ってしまいましたが、とりあえず、そういう意見もあると思って聞いておきました。というわけで、一応アドバイス:ポーランドで恋愛されている男性の方、いくら待っても女性からは告白してきませんので、自分から頑張って告白しましょう!そして女性の方、あせって自分から告白するよりも、気長に相手からの告白を待ったほうが、うまくいくそうですよ!


ポーランドからの報告


ポーランドのコンビニ

2007年02月08日 | 日常生活

社会主義の時代のポーランドでは、外国人が買い物をするのは一苦労でした。なにせ当時のお店、とりわけ食料品店は、カウンターの後ろに商品が並んでいて、買いたい商品を店員に取ってもらう形式だったからです。万引き防止には最適のこの店構えも、それゆえ店員とのポーランド語での会話が必須なため、外国人には難関でした。

体制が変わった現代は、気軽に買い物ができるコンビニ形式のお店が増えています。入り口でかごを取って好きな商品をかごに入れレジで会計するだけ、店員とまったく会話せずに買い物を済ませることができます。

特に目に付くのが、ビエドロンカ(Biedronka)、レヴィアタン(Lewiatan)、ジャブカ(Żabka)、オチコ(Oczko)などのコンビニタイプのチェーン店で、従来の小売店がチェーン店のフランチャイズ経営を始めるケースも多くなってきています。タバコやアルコールも買えるし、公共料金の支払いができるところもあります。土日営業しているところも多いです。それでいて値段は大型スーパーなどとそう変わらないし品揃えも豊富なので、非常に便利です。

   

テントウ虫のマークのビエドロンカは、ニ・三年前に従業員が労働条件の改善を求めて裁判を起こしたことがニュースで知られるようになり、それ以降イメージの悪化を恐れてお茶の間に頻繁にテレビCMを流すようになりました。わりと安くて品揃えもよいのですが、残念ながら家の近所にないので、あまり利用したことはありません。

レヴィアタンは聖書に出てくる怪物の名前を冠したお店です。安くて品数も豊富なので、私の毎日の買い物はもっぱらこのレヴィアタンです。ポイントを貯めるとお皿やタオルなどをくれるキャンペーンをやっていたりと、商売熱心です。一方で蛙マークのジャブカ(Żabka)は、割りと高いみたいで「いつも愛用していたなじみのお店がジャブカの看板をつけたとたんに、何もかも値上がりして品数も減った」とは私の夫のいとこ談です。それにしてもテントウ虫にモンスターに蛙にと動物の名前が多いポーランドのコンビニ業界です。

写真のコンビニは、 ウッヂ(Łodź)のショッピングセンター、マヌファクトゥーラ 前にあるビエドロンカです。マヌファクトゥーラを真似た面白い形をしていますよね!


ポーランドからの報告


電車なしの生活

2007年02月07日 | 日常生活

日本に住んでいた時は、東京・多摩地区の自宅から一時間以上電車に乗って通学・通勤していました。郊外在住者に限らず、一千万都市の東京では、電車なしの生活はまったく考えられないと思います。

ポーランドのクラクフに住んでもうすぐ四年になりますが、こちらでは電車にほとんど乗っていません。といっても私の場合、遠距離通勤から決してオサラバできたわけではなくて、やはりクラクフ郊外の自宅から街の中心部に出るのには一時間かかってしまいます。ただ電車ではなくて、もっぱら路面電車(トラム)とバスを利用しています。

ワルシャワ、クラクフ、ヴロツワフなどポーランドの主要都市の多くには、トラム、路線バス、トロリーバスのいずれかが走っていて、市民の足となっています。特に便利なのがトラムで、安価で街のいたるところから乗車できる上、時刻どおりの運行で遅延もあまりないので、一番信頼できる交通機関です。また郊外の住宅地は、バス路線網がくまなくめぐらされています。加えてワルシャワは地下鉄も通っており大変便利です。

  

そんな訳で、ここポーランドでは、近場の移動には電車をほとんど使いません。都会に住んでいれば、どこへ行くにもトラム、路線バス、トロリーバス、地下鉄で事が足りてしまうし、中程度の距離でも、国営バス(PKS)やミニバスの方が便利な場合が多いからです。電車に乗るのはよっぽど遠くまで出かけるとき、例えばクラクフからワルシャワやポズナニなど100km以上離れた他の都市に行くときくらいです。たまに特急列車には乗るけれど、ふだん各駅停車にはめったに乗らない、そういう人がほとんどです。

写真はポーランド国営鉄道(PKP)のクラクフ・プワシュフ駅。人がまったくいなく場末感のある風景ですが、これでもクラクフ中央駅から二駅目(約15km)、平日の昼間の撮影です。このくらいの距離だとトラムで十分間に合うので、この距離を電車に乗る人はいないからです。トラムは本数が多い上、郊外では割とスピードを出すので、電車に比べ、かなり「使える」交通機関なのです。

東京を脱出して初めて体験した「電車なしの生活」、案外心地いいものです。ただもちろん悲鳴を上げているのがポーランド国営鉄道(PKP)で、万年予算不足のためダイヤカット、それでさらに鉄道が不便になり、さらに利用者が減り... と悪循環が続いています。


ポーランドからの報告