旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

バイクという乗り物のもつイメージ2

2013年05月17日 | 海外ツーリング
 前回はバイクという乗り物が持つイメージとしてツーリング中に感じた事を少し紹介してみました。今回はその続き。子供たちとバイクです。
 
 予備知識や固定観念の無い基準として”子供”の反応があります。とても不思議なのですがどこの国を旅していても、たとえバイクへの偏見がとても強い日本であってもどういうわけかバイクで旅していると子供たちに手を振られる事があります。これはバイク独特の事で、どういうわけか地元の車両とまぎれているはずのスーパーカブで旅していても時たま道端で手を振る子供と出会います。レンタカーで旅していてもあまり出会う事のない出来事です。

 残念ながら自分が子供の頃のバイクに関する記憶はあまりありませんが、ただ一つ”御用聞き”に近所へ定期的に来ていた”美濃屋”さんの配達用のバイクカッコよくて近所の子供で取り巻いた事を記憶していますから、やっぱり偏見のない子供達にとってバイクはカッコいい乗り物なのかもしれません。子供たちの反応がバイクが人間に近い乗り物である事から自然に発生するものだと思いたいですね。

 一方で、私に自分と一緒に暮らす子供たちがいた頃、もちろん私の子供たちですから知り合いのお兄さん、お姉さん、オジサン、おばさんはバイクでやってくる人が殆どで、歩けるようになったらツインリンクもてぎでトライアルのWGPを観戦したりしていたのですが、それでも私が子供たちの前でバイクのエンジンを掛けようとすると逃げ惑ったりしたものです。私はバイクのマフラーを交換してはいないので、それほどうるさいわけではありませんが、子供の敏感な聴覚ではとてもうるさい乗り物と感じるようでした。

 走りすぎようとするバイクには手を振ってくれる子供たちも、音が嫌いなためか、近寄っていくと蜘蛛の子を散らすように逃げていくことが多々あります。バイクを駐車して少し離れたところで食事をしながらふと見ると、先ほど逃げ散った子供たちがバイクを取り巻いているという事もよくあります。音がしないバイクには興味津々なわけです。

 バイクの騒音に関して不快に感じる人は子供だけに限らず沢山いますし、むしろ不快に思う人の方が一般的だと思います。前回書いたイギリスでの出来事はその表れの一つでしょう。旅先での楽しみの中で人との出会いはとても貴重な体験となります。バイクで旅することは他の交通機関よりも機動力を生かして様々な場所を訪れ、様々な人と出会う機会を増やしてくれる面もありますが、ちょっとした不注意で、余計な空ぶかしひとつで皆に敬遠される存在にもなり得ますから、良い面をうまく生かして楽しもうではありませんか。


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