旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

ツンツンしてる国、してない国

2005年10月22日 | 旅行一般
 最近、何人かのお客様と話題にした話なのですが、旅していて不思議に思うのは"ツンツンしている国としてない国"があるという事。この話題に巻き込まれた人の中には"自分もツンツンしてますねぇ"という方もおられましたね。

 私の印象では最大のツンツン地帯はヨーロッパ。特に旧西ヨーロッパ地域。そして最近では東南アジアの一部も此処に含める事ができます。意外とツンツンではないのはアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドで、これがツンツン地帯の説明を難しくしています。

 何の話かというと日本人旅行者同士が海外で出会った際の反応についての話です。

 例えば、朝起きて食事に行くとします。ホテルの部屋を出て、エレベーターを待っていると、他の日本人旅行者がやはりエレベーターの所へやってきたとします。そのとき、アメリカやオーストラリアではなんとなく"おはようございます。"とか"どうも"とか言葉を交す風景をみかけます。時にはそのまま一緒に朝食という流れになったりする場合もあります。

 ところがヨーロッパではどういうわけか、そっと目をそらしたり、気がつかないふりをしたりという風景になるんですね。

 どちらが自然な姿かと考えてみると、日本国内のホテルで同じような状況のとき、いちいち挨拶している人というのもあまり見掛けませんから、ヨーロッパでの姿が日常に近いかと思いますが、そういう意味ではアメリカやオセアニア方面には人をオープンにさせる何かがあるのかもしれませんね。

 地理的な分岐点は私が経験したなかではイスタンブール。イスタンブール以東では情報に飢えている旅行者同士が積極的に情報源を捜しています。イスタンブールは混然一体。ここを足がかりにヨルダンやシリアへ向う旅行者は情報源を捜して右往左往している一方、ヨーロッパから足を伸ばしてきた旅行者は"ツンツン"しながら頑に一人旅を演出していてなかなか面白い人間模様を醸しだしていました。

 私自身はガイドブックもない、情報もない地域を旅した頃の習慣で、日本人をみかけたらとりあえず知り合いになっておく事にしています。しかも今の自分の仕事がら、仲良くなっておけば次回の旅行は私の所を利用してくれるかもしれないという腹黒い企みも・・・。

 そういった時に言葉を交した方から聞いた、まだ見ぬ国の話が次の渡航先として自分を刺激してくれる事も多いので、"ツンツン"しているのはちょっともったいないとおもいます。

 "一人旅"にこだわって他の旅行者を視界から排除しながら孤独に旅するのもよいですが、他の旅行者との出会いというのも旅の楽しみの一つだと思いますが皆さんいかがでしょうか。


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