旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

スーパーカブで旅するタイ北部 Day6 = 更に国境を行く

2013年11月17日 | 旅の風景
 最近この企画で定番となったルートの中でメーサイからファーンへ向かう今日のルートは皆さんから特に気に入っていただいているルート。まずバイクで来なければ通る事はできない場所で、ルートの一部では道路が国境線上を走っています。つまり転倒して右側の崖から転落すると”ミャンマーへ不法入国”という事になります。

 朝食時に恒例のブリーフィングを行います。今日のルートは国境警備の検問を数か所通過するため皆さんへの注意事項も写真撮影に関する注意から始まって検問で質問を受けた場合の返答の口裏合わせなどにも及びます。口裏合わせというと怪しい雰囲気ですが、実は今日の目的地、ファーンは発音が難しいのか、外国人旅行者の行先としてマイナーなためか、”どこへ行く?”と聞かれた際、”ファーン”と言っても通じない事が多いのです。そこで、近くの観光地、”メーサロン”を検問通過用の”目的地”として口裏を合わせます。実際、メーサロンに立ち寄ってからファーンへ向かうのであながちウソでもありません。検問では先頭の私だけでなく後続の人たちにも質問される事が多々あるので各自覚えておいてもらう必要があります。検問の兵士が発するであろうタイ語の質問”パイナイ?”と合わせて覚えてもらいます。

 朝食を終えて宿に帰る道すがら、抜き打ちテストを行います。参加者の一人は覚えられず、”何か聞かれたら永持さーんと呼ぶからいいや”と新しい回避策を発見されたようでした。

 昨夜、かなり激しい雨が降っていたようなので、道路が荒れていると心配しましたが山間部のルートは水が流れた形跡もなく、いつも通り適度な緊張感が連続するバイク向きの道が続きます。もっとも、非力なスーパーカブでは上り坂ではローギアを多用するようなアップダウンも続きます。この日はとても気温が低く、半袖しか持っていない私は寒くてスピードを上げられません。いつもよりスピードが出ない道路でちょうどよかった感じです。

 舗装がはがれてしまってダートとなっている区間で荷崩れを起こした方がおられましたがそれ以外は皆さん無事に山を抜け出すことができました。ハイウェイへの分岐で昼食。竹とトタンで組んだ屋台に立ち寄って昼食をとり、しばし休憩。

 次なる目的地、メーサロンはお茶の産地。お店でお茶の試飲をさせてもらいました。お茶だけでなく、ドライフルーツやナッツ、ハチミツなどの生産も行われていて、それらもどんどん”食べてみて”と出してくれるのです。いつの間にか1時間強を過ごしてしまいました。ちょうど、家のハチミツが切れかけている事を思い出した私はここでハチミツを1瓶売ってもらいました。

 前回、スコールに会ったメーサロンからファーンへの道中。今回も何となく雲行きが怪しく心配しましたがどうやら雨に降られる事はありませんでした。私のイメージより1時間ほど遅れてのファーン到着でしたが宿は充分に空いていて無事部屋も確保できました。

 ファーンは一昔前のチェンライあたりの町を思い出させるような町で、英語はほとんど通じません。最初にここに来たときは宿を探すのに少し苦労をしたことを覚えています。ところが今回は夕食を食べに行った食堂で驚いたことにそこには日本語を少し話す男性が居て少し驚かされました。栃木と群馬で働いていたことがあるとの事。その人物が一口味見させてくれたタイのお酒は焼酎のようなもののようでしたが甘口の独特の味わいの物でした。

本日の走行距離:161.6km


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