タイトルは「あるいは」って使ってみたかっただけ
趣味と本業の接点として、ロイヤルシェークスピアカンパニーがしかけている
ロアルド・ダール原作の児童文学ミュージカルへ。
まずは、評判のマチルダへ。絶賛されていて、BWでも開幕したというので、
すごく楽しみにしていたんですが、睡魔との戦いでした。65ポンド返せ!

ダールの原作(『マチルダは小さな大天才』)は、典型的な80年代的児童文学です。
指導的意味合いが強かったそれまでの児童文学と違って、
子どもの視点に立ち、その世界を礼賛し、抑圧する大人をぶっとばせ!みたいな。
時代的意義は認めますが、極端すぎるし、結局従来のひっくり返しでしかなくて、
私には退屈です。
ショーはその原作をただ繰り返しているだけでした。
お!と思うステージングや振付もあったけれど、
スタッフの顔ぶれから期待したような新鮮さはなく、
ここ数年のありがち演出の順列組み合わせでした。
オリジナルカンパニーでないことを差し引いても、
子役が下手で(いわゆるきちんとやれるだけというレベル)、
言われたのを卒なくこなす子って、悪い意味で内容を裏切ってるじやん!
みたいな感じでした。
つらかったのが、マチルダの子が滔々としゃべるシーンで甲高い棒読みだったこと。
(イギリス英語で抑揚なし子ども声というのは、私の英語力では厳しかった…。)
ダンスもうまかったけど、これならたぶん紅白の後ろで踊ってる日本の子にもできる。
総じていうと、アニーみたいな子ども向けの無難なミュージカルで
(階級問題がメインのビリー・エリオットは内容的にも子役に要求される技術的にも
日本では無理だなと思うけれど、これはできると思います)、
それが今また賞賛されてることの意味のほうに興味が湧きました。
(ブロードウェーがどういう反応かも知りたい…。)
http://uk.matildathemusical.com/
ついで、マチルダの2匹めのどじょうをねらってるとしか思えない
チャーリーとチョコレート工場(5月開幕)へ。

ビジュアルがティムバートンの映画とかぶってる気もするものの、
甘やかす親や消費社会のガジェットでダメになっている現代っ子が懲らしめられる
というダークな展開(マチルダよりこちらのが古いからか、
手段はシュールだけど筋立ては大変道徳的)をコミカルに表現。
装置と映像を駆使した2010年代ならではの演出に、
ウンパルンパたちを二人羽織や膝立ちやら衣装が肩車になってるやらでいろいろ表現して、
それで色々な趣向で踊らせるのでて 飽きなかったです。演出は見もの!
でも、各所のレビューで散々書かれてますが、曲の印象が…。
ウィキッドなんて話は破綻してるけど、とにかく曲が絶妙で、
子どもたちが歌いながら帰っていたのに。
あと、子ども5人はマチルダの子ほどは気にならず、ふつうに「巧い子役」でした。
http://www.charlieandthechocolatefactory.com/
ロンドンオリンピック開会式でも、児童文学コーナーがあったように、
児童文学は英国が誇るコンテンツ。
それをミュージカルというメディアで売るという試みと、
それが評価されていることとが、何を意味しているのかは
ちょっと気になっています。
当然、作品の出来を、現実の子役の技能が左右するわけで、
大人顔負けの子役/子役の域を出ない子役ということと、
描かれている子ども像とが一致したりずれたりしながら
作品が出来ているのが面白いです。



趣味と本業の接点として、ロイヤルシェークスピアカンパニーがしかけている
ロアルド・ダール原作の児童文学ミュージカルへ。
まずは、評判のマチルダへ。絶賛されていて、BWでも開幕したというので、
すごく楽しみにしていたんですが、睡魔との戦いでした。65ポンド返せ!

ダールの原作(『マチルダは小さな大天才』)は、典型的な80年代的児童文学です。
指導的意味合いが強かったそれまでの児童文学と違って、
子どもの視点に立ち、その世界を礼賛し、抑圧する大人をぶっとばせ!みたいな。
時代的意義は認めますが、極端すぎるし、結局従来のひっくり返しでしかなくて、
私には退屈です。
ショーはその原作をただ繰り返しているだけでした。
お!と思うステージングや振付もあったけれど、
スタッフの顔ぶれから期待したような新鮮さはなく、
ここ数年のありがち演出の順列組み合わせでした。
オリジナルカンパニーでないことを差し引いても、
子役が下手で(いわゆるきちんとやれるだけというレベル)、
言われたのを卒なくこなす子って、悪い意味で内容を裏切ってるじやん!
みたいな感じでした。
つらかったのが、マチルダの子が滔々としゃべるシーンで甲高い棒読みだったこと。
(イギリス英語で抑揚なし子ども声というのは、私の英語力では厳しかった…。)
ダンスもうまかったけど、これならたぶん紅白の後ろで踊ってる日本の子にもできる。
総じていうと、アニーみたいな子ども向けの無難なミュージカルで
(階級問題がメインのビリー・エリオットは内容的にも子役に要求される技術的にも
日本では無理だなと思うけれど、これはできると思います)、
それが今また賞賛されてることの意味のほうに興味が湧きました。
(ブロードウェーがどういう反応かも知りたい…。)
http://uk.matildathemusical.com/
ついで、マチルダの2匹めのどじょうをねらってるとしか思えない
チャーリーとチョコレート工場(5月開幕)へ。

ビジュアルがティムバートンの映画とかぶってる気もするものの、
甘やかす親や消費社会のガジェットでダメになっている現代っ子が懲らしめられる
というダークな展開(マチルダよりこちらのが古いからか、
手段はシュールだけど筋立ては大変道徳的)をコミカルに表現。
装置と映像を駆使した2010年代ならではの演出に、
ウンパルンパたちを二人羽織や膝立ちやら衣装が肩車になってるやらでいろいろ表現して、
それで色々な趣向で踊らせるのでて 飽きなかったです。演出は見もの!
でも、各所のレビューで散々書かれてますが、曲の印象が…。
ウィキッドなんて話は破綻してるけど、とにかく曲が絶妙で、
子どもたちが歌いながら帰っていたのに。
あと、子ども5人はマチルダの子ほどは気にならず、ふつうに「巧い子役」でした。
http://www.charlieandthechocolatefactory.com/
ロンドンオリンピック開会式でも、児童文学コーナーがあったように、
児童文学は英国が誇るコンテンツ。
それをミュージカルというメディアで売るという試みと、
それが評価されていることとが、何を意味しているのかは
ちょっと気になっています。
当然、作品の出来を、現実の子役の技能が左右するわけで、
大人顔負けの子役/子役の域を出ない子役ということと、
描かれている子ども像とが一致したりずれたりしながら
作品が出来ているのが面白いです。

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