近況報告。

・・・のつもりではじめたのですが・・・。
ゼミについては、学科公式ブログで報告しています。

ナイスタイミング。

2009-10-28 23:35:38 | お仕事とか。
先生はなんで社会学を学ぼうと思ったんですか?
と、赤ペン先生への質問的なノリで、リアクションペーパーで
質問いただきました。

社会学って何なんだろう?そもそも社会って何なのさ?
という話を繰り返しながら、概論を進めているからだと思います。
(同業者には、なんて分不相応な!と思われそうで怖いですが。)

ちなみに、「社会理論への招待」という、教える側としては
だいぶハードルの高い副題がついている授業なので、
個別テーマに終始せず、そういう大枠を常に参照しているつもりです。

で、答えは・・・。
社会学を学んだのかどうなのかもわかりません!!

そもそも、ワタクシ、法学部に進むコースに入ったはずなのに・・・
2年で専門を選べる大学だったものでうっかり教養学部に進んでしまい、
一般教養の延長線上みたいなことを妙にディープに学んでいるうちに4年終了。

始めは社会思想をやりたかったんですが、どうも違うらしいと気づいて、
社会学っぽーくなってきたっつー感じです。
しかも、院の先生方は、社会学の中から破壊的な志向をなさる、
社会学者なのかアンチ社会学者なのか微妙なお方たちだったので、
正統派社会学教育って一度も受けたことがありません。

ま、そもそも社会って何かなーとか、社会を考えるって何なのかなー
みたいなことに興味があったことはたぶん確かで、
案外はじめっから変わらぬあたりにいるのかもしれません。

じゃあなんで子どもとか教育をテーマにしているの?
というあたりについては、是非、
        

を読んでみてください!!(10月28日配本!)
宣伝でした


(追記)11/1
刊行直後、入れ違いとなってしまいましたが、
2009年度明治学院大学学術振興基金補助金による出版助成
の交付が内定いたしました。
初版の中に記すことはかないませんでしたが、ここに御礼申し上げます。



ゼミ紹介。

2009-10-27 21:00:26 | ゼミとか。
学部内向け雑誌のゼミ紹介の順番に当たったようでして、
作文したりアンケートとられたりしております。

で、寄せ書きをということで、3年生6人しかいないなか、
紙面を埋めるべく、大変がんばっていただきました。

多才な某氏が絵を描き、あいうえお作文一人1行考えたんですかね?
(作文内容にかなり無理があるような気がしつつ、
案外みんな社会学的思考に洗脳されを身につけてるんだなという気もw)

「ブログに載せていいですよ」という半ば挑発的?なお言葉を
某氏よりいただきましたので、雑誌発行前ですけど、早速載せます。

                     

ゼミオリに向けてちらちら2年生が見に来ているかもしれないので
↓のゼミの基本方針と合わせて、雰囲気を想像するのにお使いください??
http://blog.goo.ne.jp/e-com77/e/b19ef0db3f0ae20e400b56811368cd79

10年前に教育実習に行った時は、
やたらメガネっこの萌えキャラ(ネコ耳ついてそうな)で描かれたものですが。

最近は絵がシャープになってきているのですね。
(中学生新聞の投書欄を1983年から2006年の休刊まで分析したことがあるので、
若者のイラストの変遷はなんとなく知っております。)

やっぱ、10年間で、しっかり者で実はツンデレな副会長、みたいなキャラが
台頭してきてるからでしょうかw


「レ・ミゼラブル」。

2009-10-25 16:37:14 | 芝居とか映画とか。
いわずと知れたヴィクトル・ユーゴーの大作(1862)のミュージカル化。
1985年にロンドンで公開され、世界中で様々な国の言葉で上演。
日本では、1987年初演で、もう20年以上断続的にやってます。

中2のとき、家族で見に行って、号泣しまして(←リアル中2病罹患中)、
それから芝居やミュージカルにはまっていったのでした。
それからウェストエンド(英)、ブロードウェー(米)含めて何度も見ており、
20回越えたあたりで数えるの放棄。

原作が壮大(新潮文庫で全5巻)な上、
複数キャスト制を採用していることもあって、毎回見所が違うおもしろさもあって、
学生時代は、このためにお金をためて、
2週に1回安い席で通いまくるとかあほなことをした時期もありました
(今期はさすがに1月半の間に1回、厳選していい席確保して行きました。)

1991年から見続けて、2007年からの今のカンパニーは、
気がつけば、キャストの半分が年下に・・・。
同世代の「レミゼ」になってきました

見所は、
ジャン・バルジャンの人生
 -1)ファンティーヌとの出会いとコゼットへの愛
 -2)ジャベールとの対決
マリウスとコゼットの恋(エポニーヌの悲恋)
市民の窮乏と学生の革命運動
ってあたりで、その日によってぐっと迫ってくるところが違うのですが、
やはり大きな印象を左右するのは学生革命。

※1832年の六月暴動をモチーフとしているのですが、そのあたりは、
まさに概論で話した社会学の誕生期のお話w
フランス革命→ナポレオン帝政期→ルイ18世による王政復古→七月革命と経て、
ルイ・フィリップが即位し絶対君主制から立憲君主制へと移行が進んだ時代で、
未だ参政権が制限されていて貧困問題にあえぐ労働者や農民による
暴動や革命が起きるようになった時代です。
1848年の二月革命に向けて小競り合いが続く時代。

原作は、ある意味身も蓋もない社会と人間のあり様を描くことで、
ヒューマニズムを感じさせるというロマン主義的なお話ですが、
お芝居は、作り手が1968年を体感した世代だったせいか、
原作では4巻の前半部でしかない学生の革命の話に多くの時間を費やします。
(内容も、身も蓋もなさが軽減され、美談が多くなっています。
それは、そこが観客動員につながっているので別にいいと思いますが。)

1991年に初めて見たときは、学生役の多くが、1950年代から60年代初頭生まれで、
1960年代を肌で知っていた世代だからか、何か骨太感がありました。
何かを真に築こうとしている印象がありました。

その後、1994年から2000年くらいのキャストはバブル世代というか、
なんか華やかな連帯という感じで、キャスト萌えしたり、こっそり色々なところで
展開されるサイドストーリーを見に行ったり、というオタク的見方を助長されました。
仲間内の盛り上がりに観客も混ぜてもらっているような楽しさがありました。

2003年からのキャストは、上演時間短縮で脚本が変わったせいもあり、
なんか色がないというか、(私は)ピンときませんでした。

ところが、2007年からの今回のキャストはいいです。
「下向け」と市民(労働者や貧民)が歌うシーンは胸に迫るところがあります。
革命も、蜂起して命をささげても何も変わらないかもしれないとわかっていても
それでもやるというような、出口のなさの中での決意を感じるというか。
なんか、ロストジェネレーションのレミゼというか、
格差の時代のレミゼの感じがしますw

あくまで私個人の感想ですが。
(2007年に見たときは自分がリアル求職中だったので、特に胸に迫った気もします。)

いずれにせよ、多様な世代と多様な個性の役者を受け入れ、
観客の個性とライフコースの諸段階と日々の感情で多様な見方を可能にする。
(メインストーリーに燃えても、サイドストーリーや役者に萌えてもOk!)
そういう
フォーマットになったからこそ、このお芝居は、25年も全世界で
上演され続けているんだろうなと思います。


このブログで熱く語るなという感じですが、
何年たってもオススメミュージカルです。


余談ですが、1990年代後半にイギリスで見たときは、
清潔な日本のキャストに比べて、ずいぶん体臭きつそうというか、肉食べてそうで、
こっちが本家なんだなーと思いましたが、
この春イギリスで見たときは、20代のキャストは日本とかわらんなーと思いました。
グローバル化?w

http://www.tohostage.com/lesmiserables/ (音注意)


戸塚は近いか?

2009-10-24 23:59:59 | 近況とか。
気がつけば秋学期も5週目となり、もう3分の1が経過しつつあることに。
(まあようやく雰囲気が落ち着いてきたところですけど。)
戸塚(横浜キャンパスっていう名称は詐欺ですよねえ)の講義は、
1回台風休講が入ったので4回目ですが、
しかし、戸塚、案外近い
こちとら昔から中山道の住民なので、東海道は心理的に遠いというか、
子どもの頃、横浜って一泊旅行したかも、みたいな。
それが、池袋から50分ですもの
(歳くったので、1時間くらい本を読んでればすぐ経つようになった
という話もありますが。)
近所の駅からでも1時間くらいで、本に没頭していると、
ワープした感覚です。
(逆に、台風の日は、はてどうしようかと思いました。
地下鉄と東急でたどり着けるんだと思うんですけど、倍以上時間かかりそう。)

近代の特徴の一つとして、ギデンズが「時間と空間の分離」をあげていますが、
(アンソニー・ギデンズ『近代とはいかなる時代か-モダニティの帰結』而立書房)
ほんと、実感。

しかし・・・総時間は案外かかりまして、原因は地元の駅まで15分ということ、
そして、戸塚の駅からキャンパスまでのバスの時間に制約があること・・・。
本当に時間と移動距離が全然一致していないのです。


チャペルでベートーヴェン。

2009-10-18 00:15:46 | 近況とか。
    


夜は、大学チャペルにてベートーヴェンが聞けるというので
不肖の娘の自己満足サービスとして両親誘って行きました。

ベートーヴェンの「皇帝」と「田園」
(樋口隆一指揮 / 明治学院バッハ・アカデミー合奏団)

演目がメジャーだからかチャペルがだいぶ埋まっていました。

さすが大学というか、プログラムや指揮者の解説がしっかりしていて、
音楽そのものに詳しくない私も楽しめたし、勉強にもなりました。

「皇帝」は古楽器(フォルテピアノ)による演奏で、
すごく貴重な機会らしいです。

「田園」って久しぶりに全編聞きましたが、いい曲ですね(←低レベルの感想)。
「運命」は「中2w」でも感動しますが、5番と6番はセットだっていうのが
なんかわかりました。

とにかく、チャペルという場がホールとは違った音をかもし出して、
すごくいい気分になりました。

(椅子が固くて狭いのだけが問題で、予測して座布団代わりになる
マフラーを持ってきてもらいましたが、それでもまだつらい感じ…。)

http://www.meijigakuin.ac.jp/event/archive/2009-09-15.html


「CHICAGO」。

2009-10-17 23:48:21 | 芝居とか映画とか。
今日は久々に純然たる休日と定めまして

まず、6-7年ぶり?に来日公演に行きました。

1920年代のシカゴ。
(学史や調査の基礎や都市論をやった人は「!!」と思うはず?)

都市化と禁酒法下の退廃した街。
ヴォードビル全盛。
つまらない旦那は自動車のセールス。
妻は家にいて不倫し放題。
犯罪横行。敏腕弁護士は金次第。
殺人でも臆面なく無罪を主張して、
大衆の感情に流されるマスコミを味方につけ、
陪審員をだまくらかして無罪放免を勝ち取ろう!
(今回初めて知りましたが、原作は同時代のものなのですね。)

映画はとりかたとキャストがいいけど、
舞台はやっぱりフォッシ-のダンスがいいです
(映画はフォッシーリスペクトのためにあえてその振付をつかっていない。)

同年開幕の「コーラスライン」にトニー賞を持ってかれたのは有名ですけど、
正統派ダンスのコーラスラインもいいけど、
ひねりを多用したセクシーなフォッシーのダンスもいい!!

赤裸々に本心をさらけ出して希望を見せるコーラスラインもいいけど、
臆面なく嘘をつきエゴを見せつけるシカゴもいい。

時代背景が映像で見られる映画もいいし、私も大ファンですけど、
ちょっと清潔だし技巧に走っている感も。
やはり話の魅力が出るのは、フォッシーの振付で、
スタイリッシュかつセクシーで退廃的な舞台版。

今回役者もよく、席もよかったので、楽しかったです

http://www.tbs.co.jp/act/event/chicago2009/ (音注意)


「初戀」。

2009-10-16 23:36:06 | 芝居とか映画とか。
芸術学科の授業の一環として、
「どなたでもどうぞ」と上映されていたので、見に行きました。
http://www.meijigakuin.ac.jp/event/archive/2009-09-30.html

でも、ちょっと時間勘違いしていて、始めの15分見そびれちゃいました
残念。

なんていうんでしょう。うまく言葉にできないんですけど。
(履修者は600字感想を書かねばならないそうで、大変ですね。)

同級生ばかりの小宇宙から大人の世界が開けたときの開放感や
寄る辺なく震えていた存在が恋して実って肯定されるときの感覚は、
現代社会に浮遊するワタクシ(ヘテロ…たぶんですけど)も
揺さぶられちゃう瞬間があるわけで。
一体何が一緒で何が違うのか?

もちろん、当然セクシュアリティに伴う諸問題はたっぷり描かれているし、
キャラの触れ幅とかそこはかとない色々なものが何か違うし、
そこには絶対的につかみきれないものもあるわけで、
すごーく不思議な気分。

監督が感性で(内側からの視点で)描いているからか、
はいこれが普遍的、これがゲイ的、みたいな
上から目線での峻別ができないようになってて、
そこがリアルだし、なんか共感するし、逆に何か入れない。
そのわからなーい!!という感覚は悪いものではなく、見てよかったです。

http://www.shiroari.com/habakari/hatsukoi.html


台風で休講になりました。

2009-10-08 12:55:01 | 授業とか。
台風で3限以降休講になっちゃいました
1,2限はきっと大混乱だったのでしょうね。

私は横浜校舎(戸塚)の午後から。
昨晩中に湘南新宿ラインの運休が決められたので、
遠い私は余裕をもって東海道線に回ろうと早めに準備していました。
しかし、続々電車運休・・・。
地下鉄で途中まではいけるけどJR運休なら休講だし・・・
とニュースを見守りつつ判断期限の10時を待っていたら、
案の定休講通達・・・

対応に当たられた方、混乱に巻き込まれた方は本当に
大変だと思います。
それなのに、私は今日は横浜往復で白金に出勤する必要はないので、
そのまま自宅作業となりました。
大学教員には大学のスタッフとしての役割もありますが、
私は今日は少なくとも授業をする役割しか担っていなかったので、
さっくり休み。
(やることはありますけどね。でも、そのつもりじゃなかった上
家だと今ひとつ気分が乗らなくて、ダメダメです・・・。)

ニュースに映る駅員さんや、必死に連絡を取るサラリーマンなど
社会の基盤に関わる仕事の方はシステムを回すのに必死な様子。
一方で「仕方ないですね~」「休みにしました」という方も。

で、教育というシステムは、
未来の成員を育てている(ことになっている)ので、
現行社会を回す役割からはとりあえず隔絶していて、
1日止まっても当面何の問題もないっていう。
(もちろん、教育なかでのルールはあって、
回数こなす都合上しわ寄せはくることは必至なわけで、
だからこそ1,2限の休講決定が出なかったんでしょうけど。)

教育は大切です!といいますが、こういう事態ではむなしく聞こえます(笑)。
教育の考察でした??