6月4日付ガルフニュースの経済面(39面)の記事によれば、TRAの技術部長ムハンマド・ギヤス氏が2007年末までに開始し2008年中頃までに終える予定の公聴(Public Consultation)手続の結果を踏まえ、IP電話の扱いについて決めたいと語ったという。公聴と言っても意見聴取をするのはエティサラットにdu、及びサービス提供に関心を持つ他の会社とのことで、スカイプなど外国の会社が呼ばれるかどうかは不明だ。(スカイプなんかは、呼ばれても怖くてこれないんじゃないか)。
ギヤス氏によれば、現在禁止されているのはコンピューターと電話機の間の通信で、コンピューター同士の通信は禁じられておらず、これはスカイプやグーグル・トークでも同じとのこと。本当にそうなっているだろうか、とも思うが、新聞報道なので、若干正確性を欠いているかもしれない。
IP電話(VOIP)についてのTRAの「暫定」ポリシーは、TRAのホームページにQ&Aつきで掲載されている。これによれば、例えば、専用線を使った企業内通信網ではUAE内に限ってIP電話を利用するのは構わないが、外国との間では不可とされる。現実には、IP電話は外国との通信コストの削減にこそ本領を発揮するものだから、広く利用されており、エティサラットも専用線を使ったIP電話については黙認しているようだ。
日本でも、IP電話がつながらない不具合が重なり、総務省がNTTに行政指導をしたりしているようだ。(NTTに行政指導 総務省、通信障害の続発受け(朝日新聞) - goo ニュース)IP電話で長距離や国際電話が安くなるんだからいいに決まっていると手放しで歓迎する向きもあるが、スカイプなどは既存の通信事業者のネットワークにいわばただのりするわけで、ネットワークには負荷をかけることになる。閉域網ならよいかもしれないが、公衆網では他のユーザーに迷惑をかける可能性もある。そう単純な話でもなさそうだ。この分野では日本は韓国とともにおそらく世界で一番進んでおり、失敗の経験も豊富と思われる。公聴手続もいいが、UAEも少しは日本や韓国の経験を研究してみたらどうかと思う。
いずれにせよ、IP電話についての当局の方針が揺れていることだけは確かなようだ。引き続き注視していきたい。
ギヤス氏によれば、現在禁止されているのはコンピューターと電話機の間の通信で、コンピューター同士の通信は禁じられておらず、これはスカイプやグーグル・トークでも同じとのこと。本当にそうなっているだろうか、とも思うが、新聞報道なので、若干正確性を欠いているかもしれない。
IP電話(VOIP)についてのTRAの「暫定」ポリシーは、TRAのホームページにQ&Aつきで掲載されている。これによれば、例えば、専用線を使った企業内通信網ではUAE内に限ってIP電話を利用するのは構わないが、外国との間では不可とされる。現実には、IP電話は外国との通信コストの削減にこそ本領を発揮するものだから、広く利用されており、エティサラットも専用線を使ったIP電話については黙認しているようだ。
日本でも、IP電話がつながらない不具合が重なり、総務省がNTTに行政指導をしたりしているようだ。(NTTに行政指導 総務省、通信障害の続発受け(朝日新聞) - goo ニュース)IP電話で長距離や国際電話が安くなるんだからいいに決まっていると手放しで歓迎する向きもあるが、スカイプなどは既存の通信事業者のネットワークにいわばただのりするわけで、ネットワークには負荷をかけることになる。閉域網ならよいかもしれないが、公衆網では他のユーザーに迷惑をかける可能性もある。そう単純な話でもなさそうだ。この分野では日本は韓国とともにおそらく世界で一番進んでおり、失敗の経験も豊富と思われる。公聴手続もいいが、UAEも少しは日本や韓国の経験を研究してみたらどうかと思う。
いずれにせよ、IP電話についての当局の方針が揺れていることだけは確かなようだ。引き続き注視していきたい。