ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

ドバイの病院~ウェルケア・ホスピタル

2007年06月04日 00時56分40秒 | 暮らす
先週の日曜日(5月27日)に行った病院についてレポートする。

ドバイ・クリーク・ストライダーズの朝練に参加して左足のアキレス腱を痛め、しばらく水泳以外の運動は控えていた。一時期はびっこを引いて歩いていたが、普通に歩けるまでには回復したものの走るとまだ痛い。日本にいたらそのまま自然に治るのを待っていたかもしれないが、当地の病院に一度行っておくのもよい経験かもしれないと思った。

日本人会サッカー部の知り合いに相談したところ、軽い手術を受けたことがあると紹介してくれたのがウェルケア・ホスピタルだ。その人は元気にサッカーをしているから、きっと腕のいい医者がいるに違いない。ウェブで検索すると、この病院で出産した日本人の感想などが書かれていて、なかなかいい感じのようだ。

会社で契約している保険会社の東京の窓口に電話すると、パリのセンターから電話がある。ドバイでは、アメリカン・ホスピタルの取次ぎが多く、ここだとキャッシュレス(保険会社のクレジット)での診察が可能だが、ウェルケア・ホスピタルは実績がなく交渉が必要だと言う。立替はめんどうなので、キャッシュレスの交渉が成立したらウェルケア、そうでなければアメリカンでと依頼したのが木曜日。当地の休日の金曜日をはさんで土曜日、パリから交渉がうまくいったので、日曜日の9時に病院の受付に来るようにとの連絡が入る。

日曜日、土曜日のうちに場所(空港の近く、ガーフードという地区にある)を確認していた病院にレンタカーで到着。保険会社からあらかじめ聞いていたとおり、会計担当のマネジャーを携帯電話で呼ぶと、彼が整形外科まで連れていってくれる。ほとんど待つことなく、診察室に通される。くちひげを蓄え紳士然としたインド人医師がにこやかに「今日はどうしましたか?」というような紋切り型の質問をするので、あらかじめ英語辞典で調べてきたアキレス腱の英語を使ってなんとか答える。ベッドに仰向けとうつぶせにならされ、足をさわりながら痛いところを確認しておしまい。レントゲン写真の撮影はなかった。

最初、アパートの近くのクリニックを紹介するから、リハビリに通ったらどうかと言われるが、教えてくれれば自分でできると思うと返すと、この病院の理学療法士のところで指導を受けるように言われる。ここでは、若い理学療法士(インド人)が5分程度簡単な体操とストレッチを教えてくれる。

ここまではいい感じだったが、最後に、飲み薬を受け取る時がよくなかった。インド人女性の薬剤師がめんどくさそうに、「1日に1錠、食後に飲め」と言ったきり、さあ行った、行ったという感じでとりつくしまがない。(ホスピタルなのに、ホスピタリティがないとはこれいかに?)しかたなく、診察室に戻り、親切そうなフィリピン人のナースにこれはどんな薬かと聞く。痛み止めと炎症を抑える薬だと教えてくれる。

アパートに帰って、薬についてウェブで調べてみた。アルコキシア(Arcoxia)といい、メルク社という製薬会社の薬で、リウマチや関節炎に効くということのようだ。米国では、安全性に問題ありとして認可されなかったという記事が検索結果の上位にあってぎょっとする。日本でも薬について説明義務が課せられるようになったのは最近のことだが、そういうことならもう少し説明があってもいいのではないか。

なお、支払いは直接保険会社がするので、領収書はもらえなかったが、サインさせられた書類を後学のためにとメモしたところによれば診察料は365ディルハム、薬代(10錠)が97.75ディルハムだった。

リハビリ体操のおかげか、薬のおかげかわからないが、アキレス腱はだいぶよくなったようだ。なにはともあれ、病気やけがの時に、どうすればよいか一通り経験できて、一安心だ。もちろん、健康なのが一番だけれど。


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