京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

大津から膳所まで

2020-11-24 08:03:01 | 俳句
大津から膳所まで
       金澤ひろあき
 ちょっと小春日になると散策に出ています。
 とは言うものの、人の多いところは避けています。
 この間は、大津から膳所義仲寺まで歩きました。
 JR大津駅から北へ琵琶湖の方へ歩きます。途中「俵藤太矢根地蔵月見の石」という石碑が立つお寺がありました。百足退治の藤太ゆかりのお寺のようです。
 旧東海道を案内板で探して東へ向かいました。滋賀県庁の正門は旧東海道に面していることが分かります。コンビニが一軒もない道をずっと進みます。民家とお寺が続くのです。
 踏み切りがあり、京阪電車がのんびり進みます。膳所に近づくとマンションや高いビルが増えて行きます。といっても京都市に比べ、のどかです。
 義仲寺の前で連句会の知り合いの方と会いました。
  小春日や旧知と出会ふ旧街道   ひろあき
 これが今日の発句となりました。

フリー句「次降りる駅」

2020-11-21 13:10:50 | 俳句
フリー句「次降りる駅」の巻
次降りる駅の手前で通路側の席埋まる  巡紅
小春日和にちょっと買い物       ひろあき
バーゲンセールに闘志満々の女性陣   巡紅
クリスマスソングが街に満ちていて   ひろあき 
今年はサーフィンのサンタさん来ないかな 巡紅
流れ星昔のことは夢枕         ひろあき
コロナ禍まだ良かったよという夢を見る 巡紅
ぼやき漫才客席みんなうなずいた    ひろあき
英雄は過程で屠った屍の波に流される  巡紅
聖地巡礼アニメファンのSNS      ひろあき
詩人バイロンの彫像と記念写真     巡紅
海に向かって雄叫びの歌        ひろあき
私掠免除持つ合法の髑髏旗なびく    巡紅
ご隠居はサーの称号持っていた     ひろあき
ダンスの日(11月29日) は鹿鳴館の開館日 巡紅
明治の肖像漱石鴎外渋い顔       ひろあき
富国強兵具を入れ過ぎた炊き込みご飯  巡紅
引き際の下手なギャンブル止められぬ  ひろあき
心ここにあらずの歩行者渡る赤信号   巡紅
毛沢東は大躍進と言ったけど      ひろあき
地球にはいない無尽蔵の魔力持つ魔王  巡紅
鞍馬山へ金星から降り立った      ひろあき
 京都の鞍馬山の奥の院には、古代に金星から降り立ったという神霊が祀られています。どういうご事情で、わざわざ地球にお見えになったのかしらん。それから、義経関係の遺跡もありましたね。若い頃は山歩きで、鞍馬も比叡も歩いて登りました。今はちょっとご無沙汰です。また行ってみたいな。

教科書によく出るシリーズ 源氏物語 車争ひ その1

2020-11-20 08:08:10 | 俳句
教科書でよく出るシリーズ  『源氏物語』 葵 車争ひ
 登場人物
○光源氏=大将殿 近衛府(帝直属軍)の大将・・将来を約束された名誉ある地位
○葵の上(あおいのうえ)・・光源氏の正妻。父は左大臣、母は大宮。
  プライド高い。光源氏とはあまり打ち解けていない。ただし、妊娠中。
○六条御息所(読み ろくじょうみやすどころ )・・前の皇太子の妃。前の皇太子とは死別。娘がいる。娘は伊勢神宮の斎宮(さいぐう 神に奉仕する女性)に選ばれる。光源氏と恋愛関係になっているが、正妻でないので、不安がある。
【本文】その1
 大殿には、かやうの御歩きもをさをさし給はぬに、御心地さへなやましければ思しかけざりけるを、若き人々、「いでや、おのがどちひき忍びて見侍らむこそ、映えなかるべけれ。おほよそ人だに、今日の物見には、大将殿をこそは、あやしき山賤さへ見奉らむとすなれ。遠き国々より、妻子を引き具しつつもまうで来なるを、御覧ぜぬは、いとあまりも侍るかな。」と言ふを、大宮聞こし召して、「御心地もよろしき隙なり。候ふ人々もさうざうしげなめり。」とて、にはかにめぐらし仰せ給ひて見給ふ。
【口語訳】
 大殿(葵の上)は、このようなお出かけをめったになさらない上に、(妊娠して)ご気分までも悪いのでご考慮に入れなかったのを、若い女房達が、「いやいや、私たち仲間でこっそりと見ますようなことは、引き立つ華やぎがないでしょう。一般人でさえ、今日の葵祭見物には、大将殿(光源氏様)を、いやしい田舎者までもが見申し上げようとすると聞いています。遠い地方から、妻子を引き連れて参上するらしいのを、あなた様がごらんにならないのは、とてもあまりといえばあまりですよ。」と言うのを、大宮(葵の上の母)がお聞きになって、「(あなた=葵の上の)ご気分もまあまあの時である。あなたにお仕えする女房達もつまらなそうだ。」といって、急に大宮が(外出の)お触れをおっしゃって、葵の上が(葵祭を)見ていらっしゃる(ことになった)。
【語句解説】
大殿・・葵の上をさす。
かやうの御歩き・・意味は「このようなお出かけ」。「歩き」は「ありき」と読む。葵祭の御禊の行列を見物するというようなこと。
をさをさ~打ち消し語  意味は「めったに~ない」
給は・・四段活用補助動詞「給ふ」は尊敬語
「ぬ」は四段活用未然形に接続→打消助動詞「ず」の連体形
御心地・・葵の上のご気分
さへ・・までも
なやましけれ シク活用形容詞「なやまし」已然形 意味は「気分が悪い」
関連で 「なやむ」は「病気になる」 「なやみ」は「病気」の意味になることがある。
思しかけ 下二段動詞「思しかく」未然形 意味は「ご考慮に入れる」尊敬語
ざり・・打消助動詞「ず」連用形 ける・・過去助動詞「けり」連体形
人々・・「女房達」 女房とは、高貴な方に使える女性たち。今ならキャリアウーマン。女房自身、中流貴族の娘である。そうじゃないと、ハイソな世界のことを知らないし、つとまらない。
いでや・・「いやいや」 おのがどち・・「私たち仲間」
ひき忍び・・「こっそりと」 侍ら・・丁寧語 現代語訳すると「です」「ます」「ございます」の意味になる。
映え・・「見栄え 引きたつこと」  おほよそ人・・「一般人」
だに・・「でさえ」最低のものを例に挙げるときに使う。「ダニは最低」と覚えましょう。
物見=見物   
大将殿・・「光源氏」この時22歳。近衛大将だった。 葵の上の夫の晴れ舞台でもあるので、女房達はしきりに誘う。まあ本音のところ、祭り見物に自分たちが行きたくてうずうずしているということでしょうが。
あやしき・・「いやしい」 古文の「あやし」は「いやしい」か「不思議だ」「変だ」の意味と押さえましょう。
山賤・・「田舎者」よみ方は「やまがつ」。平安時代の都人は、都中心で世界を考えている。地方の人を低く見ていた。上から目線なんです!
国=地方。都の対義語。  さへ・・「までも」
奉ら・・「申し上げる」謙譲語  む・・意志助動詞
すなれ・・「す」サ変動詞「す」終止形 「なれ」は終止形に接続しているので、「伝聞・推定」助動詞
※助動詞「なり」について
 連体形・名詞―なり・・・断定助動詞
 終止形―なり・・・伝聞・推定助動詞・・ただしラ変型タイプの時は連体形接続
具し・・「連れ」
まうで来・・「参上する」謙譲語  「まうで来」はカ変動詞終止形 そのあとの「なる」も終止形接続なので、「伝聞・推定」
御覧ぜ・・サ変「御覧ず」未然形。「ごらんになる」の意味 尊敬語 そのあとの「ぬ」は未然形に接続→打消助動詞「ず」連体形
あまり・・「あまりといえばあまり」「ひどい」 女房達、大騒ぎ。
かな・・詠嘆 「だなあ」
大宮・・葵の上のお母さん。夫は左大臣。
聞こし召し・・「お聞きになり」尊敬語
よろしき・・シク活用形容詞「よろし」連体形 「よろし」は「まあまあ」ぐらいのいみ。
隙・・よみかたは「ひま」。いみは「時」ぐらいの意味。
候ふ・・「お仕えする」謙譲語 
さうざうしげな・・下に「ん」の省略。「さうざうしげなん」が元の形。「さうざうしげなん」は「さうざうしげなる」の撥音便で発音が「ん」に変化。「さうざうしげなる」は形容動詞「さうざうしげなり」の連体形。意味は「つまらない さびしい」
関連で形容詞「さうざうし」も意味は同じ。
めり・・推定助動詞 「目」で見て推定する時に使う。
とて・・「と言って」
めぐらし・・「葵の上外出のお触れ」
仰せ給ひ・・「仰せ」は「おっしゃる」の意味。「仰せ」も「給ひ」も尊敬語。尊敬語を二つ重ねて、二重敬語にしている。二重敬語のこの部分の主語は「大宮」。
見給ふ。・・「仰せ給ひ」と同じ文中だが、ここは尊敬語一つだけ。二重敬語ではない。
ここの主語は「葵の上」 
文中の尊敬語の変化は、主語の変化を表していることがあるので、注意!


手作りマスク

2020-11-19 07:58:24 | 俳句
手作りマスク
      金澤ひろあき
 最近、旧街道を歩くのを楽しんでいます。とはいえ交通量の多い所は避け、昔の面影をもつ所を中心に歩いています。
 京都東寺から、西宮までの西国街道が、昔の面影を残している所が多いので好きです。何よりも私の所から近いのがよろしい。
 先日は阪急西向日駅の西側から、長岡京市の一文橋までの道を歩きました。石畳を敷いて整備し、歩きやすくなっています。
 古い雰囲気を持つ家もあります。中でも中小路家は、庄屋さんだったらしく、門も母屋も江戸時代の雰囲気
です。おみやげに手作りのマスクを買いました。コロナ流行の2020年らしいおみやげとなりました。
  旧街道手作りマスクおみやげに  ひろあき

七五三の月

2020-11-18 07:57:56 | 俳句
七五三の月
        金澤ひろあき
 十一月の句会の後、三村さんと長岡天満宮へ。そろそろ紅葉を見ることができるだろうと思ったのです。紅葉は半分ほど。これからという感じです。十一月で、七五三の着飾った子どもを連れた一家が沢山来ています。お詣りをすませた後、紅葉をバックに記念撮影をしています。
  七五三記念写真の親真顔       ひろあき
 本殿の前では、菊をきれいに咲かせて並べています。天気も良いので、七五三以外のお詣りの人もちらほら。
  かたまって咲く菊人はデイスタンス  ひろあき