京都童心の会 通信句会作品集 2020年11月
次の中から15句を選んでください。さらに、特選1句をお願いします。
1 焼芋包む父の命日
2 靴底の夜明け白い月
3 赤とんぼ抜けてゆく隣町
4 イワシグモミツケタカンヅメ
5 冬隣風のハーモニカ
6 今日は快晴ヤケに鴉の騒ぐ日だ
7 秋晴れや吾が耳鳴りはピーコロナ
8 また耳鳴りかいいや本物の救急車
9 吾がウツと似合ってるかな雑草の庭
10 ああ土日娘の居てくれて心強い日
11 トランプもコロナに勝てずほら見てみ
12 のんびりと朝寝した日の秋の短さ
13 秋蝶のだんだん低く藪小径
14 釣人の竿の撓りや秋深し
15 柚子もぎて手指何時まで匂ひをり
16 西山に沈む夕日や稲を刈る
17 蛇ケ池の芒に消えし人の影
18 秋晴れや肩を枕に眠る鴨
19 冬の雨墓参りして湯船酒
20 雨粒と手取り流れる落葉かな
21 プラタナス落ちる葉裏のアカンベー
22 山紅葉盆地見降ろす展望台
23 灯油買い溜めて家出るレンタカー
24 長寿と繁栄を、第三の男は去って行く
25 幸福の福袋にあるハズレがやたら多い
26 泣き笑いの日々の結実孫の疾走
27 迫るショッカー蔓延るランタナ
28 シジミ蝶もう少し誘惑してデュランタ
29 鬼ごっこ跳ね返している親の声
30 Uターンして駆ける子のロケットブースター
31 秋の夕暮れ橋の支柱の影伸びる
32 待機場先頭に来てSOS富士山
33 路肩の仰向けヒキガエル冬に入る
34 紅葉のしなやか道を通り抜け
35 萩揺れて迎えくる日和暮れ
36 どんぐりや幼子集め手のひらに
37 金木犀鮮やかな色陽を浴びて
38 歩きたし季節移ろぎ紅葉や
39 秋桜や風に揺らせて河川沿い
40 琵琶湖畔秋風吹きて歩きたし
41 孫達や落ち葉拾いて秋深し
42 仏壇に菊供えして母と会いたし
43 ぶらり旅楓並木を通りぬけ
44 コロナ禍にコスプレ消えしハロウィーン
45 コロナ禍に夕焼空の沈黙す
46 町づくり決着がつく冬の街
47 都構想冬の梅田に消へにけり
48 間口広き社家の向かひに酢茎売り
49 参道に酢茎の樽の並びけり
50 夕紅葉二尊の足を照らしけり
51 背なに聴く三井の晩鐘紅葉冷
52 紅浮きて又引き込みぬ紅葉鮒
53 人の輪の目を一身に紅葉鮒
54 萩を着る石の仏の瞳に星
55 鏡の中のあなたに恋をしてしまった
56 金平糖にどうも兄弟いるらしい
57 鬼ごっこ見えない鬼を追う子ども
58 こおろぎの鳴くや命の一二三
59 なげきの茶色ウンカ湧いた田実らずに枯れ
60 市立つや小春日和の露地抜ける
61 コスモスや昔老人棄てた山
62 日の本の神は旅する恋もする
63 ハロウイーンかぼちゃマスクつけずに哄笑す
64 目に見えぬ疫鬼世界が鬼ごっこ
65 百舌鳥大空を切り裂く吐息が白い
66 月白じらと西へ傾く霜月の始まり
67 老々揃ってナイスパットに歓声
68 カジキマグロが雲になつて東の寒空へ
69 花水木紅に染まり2021年の手帳
70 久々の電車マスクの行列の静寂
71 蝶がひらりお経を止める
72 朝日に影が伸びる今日も行きている
73 今日も手を消毒体温計って待合室
74 金婚迎えても君に胸キュン
75 明解に解る蟬の幻視学
76 キリギリスが生まれ変わった麦かいな
77 小野原の小野妹子信長
78 イカの王てかたん大王泳いでる
79 りら笛の柚子の曲聴きだいこ切る
80 ケチャップを鳥の頭にかけにけり
81 ラーメンを食べたい夜のウゴ地蔵
82 ほうずきの偉さをはかる体重計
83 秋風にきんもくせいの香り乗る
84 山肌に草もみじ燃え山の秋
85 稔る秋栗のスイーツ勢揃い
86 天高し物価も高し見上げるチビ
87 カーテンを取り替え気分生き返る
88 ファッションにひょう柄マスク有ります
89 ひんやりと秋の夕暮れ茜雲
90 さんごじゅがたわわに稔る鳥も来ず
91 冷えこみに木の葉色づき気も軽く
92 美しい日本語で遊ぶ句会かな
93 風吹けば木枯し一番早々に
94 秋の日はつるべ落としもなるほどと
95 八十路過ぎコロナの夏をよくぞ過ぎ
96 ファーストレディー深々と頭下れまず安堵
97 青もない赤もないグローバル人々に
98 気持ちは分かるが曳きも男さ
99 秋深しふくら雀のつどう庭
100 八十路過ぎカサブランカかに又も酔い
101 ブルゴーニュ季節順調ヌーボー待ち遠し
102 芋うましふっくら黄色の味楽し
103 アッという間におせちの広告ドサッ
104 一乗谷跡大河ドラマをなぞる秋
105 一乗谷跡運河は埋もれ水の澄む
106 秋風に混じる方言称念寺
107 ┌一筆啓上火の用心」簡潔を愛でる石碑かな
108 ロープにしがみ天守への段丸岡城
109 国宝を外された城天高し
110 七五三苔むす阿吽の獅子迎ふ
111 七五三晴れ着恥ずかし泣きじゃくり
112 コスモスや手と手取り合う老夫婦
113 柚子の黄犬と連れ立ち星となる
114 犬逝って残る襖のかじりあと
115 草紅葉相棒犬の温き糞
116 木枯らしや本の綴じ目に菓子の粉
選句選評
データ送信の方は
メールアドレス h-kanazawa@kyoto-be.ne.jp
までよろしくお願いします。
次の中から15句を選んでください。さらに、特選1句をお願いします。
1 焼芋包む父の命日
2 靴底の夜明け白い月
3 赤とんぼ抜けてゆく隣町
4 イワシグモミツケタカンヅメ
5 冬隣風のハーモニカ
6 今日は快晴ヤケに鴉の騒ぐ日だ
7 秋晴れや吾が耳鳴りはピーコロナ
8 また耳鳴りかいいや本物の救急車
9 吾がウツと似合ってるかな雑草の庭
10 ああ土日娘の居てくれて心強い日
11 トランプもコロナに勝てずほら見てみ
12 のんびりと朝寝した日の秋の短さ
13 秋蝶のだんだん低く藪小径
14 釣人の竿の撓りや秋深し
15 柚子もぎて手指何時まで匂ひをり
16 西山に沈む夕日や稲を刈る
17 蛇ケ池の芒に消えし人の影
18 秋晴れや肩を枕に眠る鴨
19 冬の雨墓参りして湯船酒
20 雨粒と手取り流れる落葉かな
21 プラタナス落ちる葉裏のアカンベー
22 山紅葉盆地見降ろす展望台
23 灯油買い溜めて家出るレンタカー
24 長寿と繁栄を、第三の男は去って行く
25 幸福の福袋にあるハズレがやたら多い
26 泣き笑いの日々の結実孫の疾走
27 迫るショッカー蔓延るランタナ
28 シジミ蝶もう少し誘惑してデュランタ
29 鬼ごっこ跳ね返している親の声
30 Uターンして駆ける子のロケットブースター
31 秋の夕暮れ橋の支柱の影伸びる
32 待機場先頭に来てSOS富士山
33 路肩の仰向けヒキガエル冬に入る
34 紅葉のしなやか道を通り抜け
35 萩揺れて迎えくる日和暮れ
36 どんぐりや幼子集め手のひらに
37 金木犀鮮やかな色陽を浴びて
38 歩きたし季節移ろぎ紅葉や
39 秋桜や風に揺らせて河川沿い
40 琵琶湖畔秋風吹きて歩きたし
41 孫達や落ち葉拾いて秋深し
42 仏壇に菊供えして母と会いたし
43 ぶらり旅楓並木を通りぬけ
44 コロナ禍にコスプレ消えしハロウィーン
45 コロナ禍に夕焼空の沈黙す
46 町づくり決着がつく冬の街
47 都構想冬の梅田に消へにけり
48 間口広き社家の向かひに酢茎売り
49 参道に酢茎の樽の並びけり
50 夕紅葉二尊の足を照らしけり
51 背なに聴く三井の晩鐘紅葉冷
52 紅浮きて又引き込みぬ紅葉鮒
53 人の輪の目を一身に紅葉鮒
54 萩を着る石の仏の瞳に星
55 鏡の中のあなたに恋をしてしまった
56 金平糖にどうも兄弟いるらしい
57 鬼ごっこ見えない鬼を追う子ども
58 こおろぎの鳴くや命の一二三
59 なげきの茶色ウンカ湧いた田実らずに枯れ
60 市立つや小春日和の露地抜ける
61 コスモスや昔老人棄てた山
62 日の本の神は旅する恋もする
63 ハロウイーンかぼちゃマスクつけずに哄笑す
64 目に見えぬ疫鬼世界が鬼ごっこ
65 百舌鳥大空を切り裂く吐息が白い
66 月白じらと西へ傾く霜月の始まり
67 老々揃ってナイスパットに歓声
68 カジキマグロが雲になつて東の寒空へ
69 花水木紅に染まり2021年の手帳
70 久々の電車マスクの行列の静寂
71 蝶がひらりお経を止める
72 朝日に影が伸びる今日も行きている
73 今日も手を消毒体温計って待合室
74 金婚迎えても君に胸キュン
75 明解に解る蟬の幻視学
76 キリギリスが生まれ変わった麦かいな
77 小野原の小野妹子信長
78 イカの王てかたん大王泳いでる
79 りら笛の柚子の曲聴きだいこ切る
80 ケチャップを鳥の頭にかけにけり
81 ラーメンを食べたい夜のウゴ地蔵
82 ほうずきの偉さをはかる体重計
83 秋風にきんもくせいの香り乗る
84 山肌に草もみじ燃え山の秋
85 稔る秋栗のスイーツ勢揃い
86 天高し物価も高し見上げるチビ
87 カーテンを取り替え気分生き返る
88 ファッションにひょう柄マスク有ります
89 ひんやりと秋の夕暮れ茜雲
90 さんごじゅがたわわに稔る鳥も来ず
91 冷えこみに木の葉色づき気も軽く
92 美しい日本語で遊ぶ句会かな
93 風吹けば木枯し一番早々に
94 秋の日はつるべ落としもなるほどと
95 八十路過ぎコロナの夏をよくぞ過ぎ
96 ファーストレディー深々と頭下れまず安堵
97 青もない赤もないグローバル人々に
98 気持ちは分かるが曳きも男さ
99 秋深しふくら雀のつどう庭
100 八十路過ぎカサブランカかに又も酔い
101 ブルゴーニュ季節順調ヌーボー待ち遠し
102 芋うましふっくら黄色の味楽し
103 アッという間におせちの広告ドサッ
104 一乗谷跡大河ドラマをなぞる秋
105 一乗谷跡運河は埋もれ水の澄む
106 秋風に混じる方言称念寺
107 ┌一筆啓上火の用心」簡潔を愛でる石碑かな
108 ロープにしがみ天守への段丸岡城
109 国宝を外された城天高し
110 七五三苔むす阿吽の獅子迎ふ
111 七五三晴れ着恥ずかし泣きじゃくり
112 コスモスや手と手取り合う老夫婦
113 柚子の黄犬と連れ立ち星となる
114 犬逝って残る襖のかじりあと
115 草紅葉相棒犬の温き糞
116 木枯らしや本の綴じ目に菓子の粉
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