京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

歓送迎会で

2019-04-20 08:41:34 | 日記
歓送迎会で
金澤 ひろあき
 8年間勤務した学校の歓送迎会で、こんなお話をしました。

 皆さん、こんばんわ。お元気そうで何よりです。
 退職して、人生の節目を迎えたのですが、教員生活継続で、同じような生活をしています。
 桂高校でも、進路指導部、放送部顧問です。放送部の生徒に「すばる高校から来た」と言いましたら、尊敬されました。すばる高校にいたとき、丁寧に彼らとやっていて、良かったと思いました。桂高校では、本当に基本から、生徒と発声練習を一緒にやっています。
 変化したのはまず、通勤です。家から2019歩です。万歩計で測りました。歩いて15分です。
 休み時間の生徒の携帯使用はOKです。最初、注意しそうになりました。
 掃除は月、水、金だけだそうです。火曜日に、掃除時間に生徒が来るのを待っていたら、来ませんでした。
 6月に、教育実習生をもつことになりました。12年ぶりです。
 とはいえ、1年単位の生活です。あと何年、若い人達を見守るという生活ができるのか、自分でもわかりません。だんだん「余生」が近づいている実感もあります。できるだけ、「長続き」はしたいのですが。「長続き」を思うとき、こんな詩を思い出して、この頃読んでいます。また、詩を一つ朗読させてくださいね。その詩は、吉野弘さんが書いた「祝婚歌(しゅくこんか)」です。結婚される二人に贈る詩なんですが、私のような者も励ましてくれます。


祝婚歌(吉野弘)

二人が睦まじくいるためには 愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは 長持ちしないことだと 気づいているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい 完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても 非難できる資格が
自分にあったかどうか あとで 疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは 少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは 相手を傷つけやすいものだと
気づいているほうがいい
立派でありたいとか 正しくありたいとかいう
無理な緊張には 色目をつかわず ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら 生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる そんな日があってもいい
そして なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても 二人にはわかるのであってほしい

 皆さんもお元気で。お互い「長続き」していきましょう。
 どうもありがとうございました。