京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

西山寮詩会作品 2019年5月 追加

2019-04-19 08:16:08 | 日記
【西山寮詩会作品】 2019年5月
チューリップ春の女神の忘れ物    金澤 ひろあき

華やかに田植笠咲く千枚田      樋口 聖記
村総出空きベッド増す田植かな

ミニトマト赤い実頼りに苗種える   西田 ナツエ
チョコレート幼児に毒と棚の上
白梅の木の裸(はだ)見れば痛ましい後期高齢百年越える
出産を間近に控えた孫娘大きなお腹で足元見えず
暖かい天気にめぐまれ桜花朝の九時には八分咲き夕方四時には満開だ

北窓も開き狭き間に春の風      奥田 一枝
春寒や老の無精髪も伸ぶ
学童の声せぬ朝や春休み
露地栽培小鳥も味ずく春キャベツ
つくし摘む平成終わりか土手温し

梅東風(こち)や遠来の客今日も来る 宮崎 清枝
糸通す針の穴より春のぞく
朝ごとに藪近くなる春日差
シルバーカーにたよるこの頃春遠し
枝折戸(しおりど)に梅の香届きほんのりと

おおきにじゆんさいなひと四月馬鹿  中野 硯池
新装の南座都をどり見に
春昼や婆々の愚痴聞き爪を切る

桜咲き満開の下惚れ惚れと      野原 加代子
花咲きし春爛漫の湯を浴びて
早春に空気を吸うて一息や
道端に咲きて愛しやすみれ草
(野原作品追加)