そてつと岩の庭
金澤 ひろあき
二
紀ノ川をこえて、山に囲まれたのどかな風景の中を二両編成の電車がゆったりと。
お正月に梅の花がもう咲いています。この辺り、あたたかいんですね。
正月に梅咲いて紀州の車窓 ひろあき
ここからはじまる梅がいちりん
粉河駅で降りて、まっすぐ北に十五分ほど歩くと、お寺の門が見えてきます。地元の人の初詣でしょうか。車が渋滞して動きません。
境内を進んでもう一つ門をくぐると、中庭で、三人が太鼓をどんどん叩いています。粉河だんじり太鼓と説明があります。粉河の町もだんじり祭りがあって、その時の演目のようです。
町の名物太鼓に迎えられる正月 ひろあき
本堂には有名な観音様。お参りの人がいっぱいです。
ところで石庭はどこでしょう。寺のお坊さんに聞くと、どうも通り過ぎたらしいんです。もう一回境内にもどると、先ほどの太鼓がまだ続いています。その太鼓の舞台の横手に、なんとあるじゃありませんか。
石庭というと、坪庭のような小さなものを予想していたのですが、まあ大きいこと。石というより、岩をどしどし積み重ね、とんがった岩を天に突き刺すように立てています。そして大きなそてつの木をあわせて植えています。
そてつは南方の産で、江戸時代には珍しかったでしょうし、当時としては前衛的な庭だったのではと、空想を楽しみます。
今の私に足りないのは、この豪気かもと。
天をさし笑う大そてつ大岩 ひろあき
金澤 ひろあき
二
紀ノ川をこえて、山に囲まれたのどかな風景の中を二両編成の電車がゆったりと。
お正月に梅の花がもう咲いています。この辺り、あたたかいんですね。
正月に梅咲いて紀州の車窓 ひろあき
ここからはじまる梅がいちりん
粉河駅で降りて、まっすぐ北に十五分ほど歩くと、お寺の門が見えてきます。地元の人の初詣でしょうか。車が渋滞して動きません。
境内を進んでもう一つ門をくぐると、中庭で、三人が太鼓をどんどん叩いています。粉河だんじり太鼓と説明があります。粉河の町もだんじり祭りがあって、その時の演目のようです。
町の名物太鼓に迎えられる正月 ひろあき
本堂には有名な観音様。お参りの人がいっぱいです。
ところで石庭はどこでしょう。寺のお坊さんに聞くと、どうも通り過ぎたらしいんです。もう一回境内にもどると、先ほどの太鼓がまだ続いています。その太鼓の舞台の横手に、なんとあるじゃありませんか。
石庭というと、坪庭のような小さなものを予想していたのですが、まあ大きいこと。石というより、岩をどしどし積み重ね、とんがった岩を天に突き刺すように立てています。そして大きなそてつの木をあわせて植えています。
そてつは南方の産で、江戸時代には珍しかったでしょうし、当時としては前衛的な庭だったのではと、空想を楽しみます。
今の私に足りないのは、この豪気かもと。
天をさし笑う大そてつ大岩 ひろあき