ようやく10万円の定額給付金の申請が始まった。しかし、貰えるようになるのは、2か月先?三か月先?見通しが全く立たないのが現状だ。通常の手続きは、市区町村役場から申請書類が送られてきて、それに記入して申請書を提出することになる。申請を受けた役所は、申請内容をチェックし、銀行の口座番号を登録して、ようやく支払い手続きになるという。住民の数が少ない場合は、すぐにでも対応できるだろうが、東京のように人数が多くなると、その処理に時間が掛かり、支給がいつになるのか分からない。そりゃ、そうだろう。これだけ面倒な手続きを踏むわけだから当然のことだ。
一方で、政府は、ネット上でも申請ができると言い続けてきた。果たして、どのような手続きが必要なのか、調べてみた。まず、マイナンバーカードとICカードリーダーが必要だという。また、申請の手続きを見ていくと、電子証明書が必要になって来るというのだ。マイナンバーカードの普及率は14%しかない。加えて、電子証明書の有効期限は5年で、マイナンバーカード所有者で、証明書の更新手続きを行っている人はどれほどいるのだろうか?また、ICカードリーダーはどれくらい普及しているのか?「e-Tax」で、確定申告を作製している人でも、税務署に郵送または持参している人が多く、ネット上で確定申告を済ませている人はごく一部にしか過ぎない。その他の人は、まず、ICカードリーダーを使うことはないので、所持している人はますます少ないことになる。給料以外に副収入があり、毎年確定申告しているような人ということになり、本当に困っているような人は対象外ということになるだろう。
政府は、このシステム改修に、どのくらいの費用を掛けているのだろうか?聞いてみたいところだ。その金があったら、本当に困っている人に回して欲しい。要するに、政府が言っていたインターネットによる定額給付金申請はほとんど利用することが出来る人がいない無用な長物ということになるのではないでしょうか?