ドクターリコの明日もHappy!

形成外科医リコの、美容と医療と育児と趣味のブログ。http://kitamurariko.com/

~赤あざの治療~

2015-01-07 17:27:55 | あざ治療
あざの赤い色って、何でしょう
これは血管を流れる血液中のヘモグロビンの色です。

赤あざの部分は周りの正常な皮膚よりも太い血管が多く存在するため、血管の中のヘモグロビンの赤い色が透けて見えているのです。赤あざを治療するレーザーは、このヘモグロビンの赤い色に反応する波長をもったレーザーです。




北村理子クリニック皮ふ形成外科で使用しているV-beam(ブイビーム)は、

単純性血管腫、いちご状血腫、毛細血管拡張症に保険適応のある、現在、世界で最も使用されている血管病変治療用のダイレーザーです


赤あざの中には生まれた時からあって、そのまま変化しないものもありますが、
 「放っておけば自然に消えますよ(消えることが多いですよ)。」 と言われるものもあります。
それって、本当に放っておいていいのでしょうか?


赤ちゃんに見られる赤あざで多いものに、「いちご状血管腫」があります。
いちご状血管腫は生後2週間前後から赤い点々が出現し、その後いちごのようにもこもこっと盛り上がってきます。10か月くらいまでは拡大傾向、その後はだんだん小さくなっていき、7~8歳くらいまでに自然に治る、というのが一般的な経過です。病院で相談しても、「いずれ消えますから治療しなくて大丈夫ですよ。」と説明されることも多いです。
しかし、7歳での消失率は70%程度と言われています。つまり、小学校にあがるころになっても、30%のいちご状血管腫は残っているのです。そのまま完全に消えないこともあります。また、医学的に「消える」「治る」と言っても、完全に正常な皮膚になるわけではなく、血管腫の大きさの皮膚がシワシワや凸凹になって残ります。(皮膚を風船に例えて想像してみて下さい。風船を膨らませておいて、後で空気を抜くと伸びたゴムはふにゃふにゃになりますね。)
いちご状血管腫は出始めのなるべく早い時期、まだ盛り上がりの少ない時期に、1週間でも1日でも早くレーザー治療を始めれば、非常に少ない回数、短い期間で効果をあげることができ、1歳になる前に治療を終えることも可能です。
早い赤ちゃんは生後1~2週でレーザー治療を始めることもあります。小さな赤ちゃんのうちならば、看護師さんにしっかりと押さえてもらって安全にレーザーをあてることができますが、3歳を過ぎてしまうとあばれる力が強くなるので、的確にレーザーをあてるのも大変です・・・しかも、治療への恐怖心が本人の記憶に残るようになってしまいますよね。また、レーザーの光が届く深さには限界がありますので、より皮膚が薄い赤ちゃんの時の方が、弱いパワーでも高い治療効果をあげることができます。つまり早ければ早いほど、赤ちゃんが小さなうちほど、安全で効果が高い治療なのです。


あざのあるお子さんがいらっしゃるお父さん、お母さん。まだまだあざ治療ができる病院は少なくて、治療に関する情報も少なくてお悩みのことと思います。どうぞ、まずは一度ご相談にいらして下さい。
まずは、お子さんに治療が必要かどうか。必要なら、どういった機械を使って、どういった治療をするのか。治療後の変化や効果はどういったものか・・・・しっかりお話を聞いて頂いて、写真なども見て頂いて。お子さんにとって一番いい方法を、一緒に考えましょう。
赤あざのレーザー治療は保険適応・乳幼児医療費助成対象です。


診察・治療ご希望の方は、お電話でご予約をお願いします。
北村理子クリニック皮ふ形成外科
0957-47-5515


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