ドクターリコの明日もHappy!

形成外科医リコの、美容と医療と育児と趣味のブログ。http://kitamurariko.com/

このシミ、とれますか?

2013-10-03 09:09:14 | 美容・医学
お肌治療の相談の中で最も多いものが「頬のシミ」

でも、「シミ」と思っているもの、「シミ」とひとまとめに呼んでいるものにも、実はいろんな種類があって、それぞれ原因や治療方法が違います

①そばかす(雀卵斑)
小中学生など、若いころから出てくる、頬や鼻を中心とした多発性の細かい「シミ」・・・色白の方に多い傾向があります。赤毛のアン、のイメージですね。レーザー治療も効果的ですが、数が多い場合はお顔全体を一度に治療できるフォトRFがおすすめ再発しやすいので紫外線対策は必須です

②老人性色素斑
いわゆる「シミ」のイメージに最も近いヤツ「これ」って指差せるような、周囲の境目がはっきりしたもの。
加齢と紫外線が原因です
平らなものはQスイッチレーザー、盛り上がったもの(脂漏性角化症と呼ばれます)は炭酸ガスレーザーで除去しますレーザーだとほとんどの場合1回で除去できますが、絆創膏は貼りたくない・・という方はフォトRFを数回当てていくことで徐々に薄くしていくこともできます。

③肝斑
テレビなどで聞いたことはあるけど・・・という名前ですね。30歳代~を中心に、頬骨あたりにでてくるもやもやっとしたシミで、鼻の下で額にでることもあります。原因はスキンケアの際にこすったりなどしての刺激、女性ホルモンのバランス(妊娠、出産、ピル内服、更年期にかけて濃くなる)、などです。
トラネキサム酸とビタミンCの内服、ハイドロキノンという美白剤の外用が非常に効果的です
肝斑には基本的にはレーザーをあててはいけない(悪化する)のですが、MedLIte C6というレーザーによるレーザートーニングは唯一肝斑を治療できるレーザー肝斑を薄くするだけでなく、肌質も改善していきます。


④ADM
聞きなれない言葉が出てきました・・・ADM。「後天性真皮メラノサイトーシス」、または「遅発性両側性太田母斑」とも呼ばれます。頬、鼻、上眼瞼などにまだら状に出てくるシミですが、他のシミよりも皮膚の深いところに原因があります。Qスイッチルビーレーザーを使用して治療します。②の老人性色素斑などと比べると、深いところにあるぶん色素が抜けるまでに時間がかかったり、一旦色素沈着をおこすことも多いです・・・が、必ずよくなります。

⑤その他
その他にも・・・、
「外傷性刺青」=ケガをした時に、アスファルトの色素などが入りこんで色素が残ったもの。レーザー治療します。
「炎症後色素沈着」=ケガ、レーザー後、ニキビの炎症後などに色素沈着をおこしたもの。内服や塗り薬を使いながら経過をみます。
「あざ」=扁平母斑、太田母斑など、シミだと思ってたら実はあざだった・・・ということも。



これらの中で1つだけ、という方もいらっしゃいますが、大抵は肝斑+ADM、とか、肝斑+老人性色素斑、というふうに、複数のシミが混在していることが多いんです。
診察では、まずはシミの種類を見極めて、それぞれに対する治療方法や順番を組み立ててご説明します




北村理子クリニック皮ふ形成外科

診察やエステをご希望の方はお電話でご予約(0957-47-5515)をお願いします。





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