続 ターボの薩摩ぶらり日記

ー俳句と写真の相乗効果をめざしてー 

緑蕚梅

2017年02月20日 | 日記


民家の庭木に蕚がみどり色の梅が咲いていた。
画像は18日、谷山中央で撮影。

    勇気こそ地の塩なれや梅真白         草田男

    勇気欲し一輪凛と緑蕚梅         ターボ

鵙ひっそり

2017年02月19日 | 日記


秋から冬にかけて、猛々しかった鵙がおとなしかった。画像は18日、谷山中央で撮影。

    囀のなかひつそりと鵙一羽         ターボ

歳時記によると囀は、小鳥たちが春になって繁殖期を迎え、求愛や縄張りを伝えるために鳴くこと。

梅と松

2017年02月18日 | 日記


梅と松を仰いで、寒いからといって縮こまっていてはだらしない、と反省した。
画像は17日、谷山中央で撮影。

    梅の精は美人にて松の精は翁なり         漱石

梅と松にかかわる俳句を探して、漱石にたどり着いたときは欣喜雀躍した。

登校下校

2017年02月17日 | 日記


ベランダ直下の裏通りは朝と昼下がりの一刻、小学生たちに占拠される。
画像は17日、谷山中央で撮影。

    向日葵や小学生の通り路          洋子

さっさと登校する小学生たちは、帰路はのろのろと遊びながら歩く。

流感期のナース

2017年02月16日 | 日記


院内はダウンジャケットを着ていないと寒かったが、看護士たちは半袖で働いていた。
画像は15日、鴨池で撮影。

    半袖のナースまばゆし流感期          ターボ

看護士と看護婦の名称は法的に看護士に一本化されたが、まだ詩語として市民権を得ていないと思う。
俳諧ではナースの表現は、以前から看護婦の代わりに使われていた。

黄水仙

2017年02月15日 | 日記


枯葎のなかに黄色い水仙が咲いていた。梅の花の場合は黄が冬、白が春の季語であるが、水仙は逆。
画像は13日、谷山中央で撮影。

    病院一の弱虫患者黄水仙          波郷

手術まえの心境句だろうか。

    担送車に見しは鶏頭他おぼえず         波郷


彼岸

2017年02月14日 | 日記

レンズを最大限までズームインすると、錦江湾と対岸の大隅半島を捉えることができた。
画像は13日、ベランダからで撮影。

    対岸の菜の花此岸の夕まぐれ          勝

対岸には彼岸が二重写しになっていると受けとった。 此岸の対義語は対岸ではなく、彼岸だからである。

枝折戸

2017年02月13日 | 日記


ベランダから望遠レンズを覗いていると、枝折戸をみつけた。
画像は12日撮影。

    枝折戸のつゆけさしめて置きにけり          万太郎

自然にめぐまれた郊外の枝折戸つきの平屋で、余生を過ごしたい。

雪化粧

2017年02月12日 | 日記


10日、ベランダから雪の残る谷山の街を撮った。

    高嶺のみ薩摩の山の雪化粧          ターボ

薩摩の山は薄化粧だといいたかった。
新旧都知事が熾烈なバトルを繰りひろげているが、発端は厚化粧のひとことだったと理解している。



妻泣かす

2017年02月11日 | 日記


雪が間歇的に降った。画像は10日、谷山中央で撮影。

    術後冷ゆ肉喰はせろと妻泣かす         ターボ

点滴につづく流動物の食生活に飽きあきして、家人に冷蔵庫内の白身の魚肉を食いたいというと黙否された。
腹が立って、生き抜くための栄養補給を邪魔されないために、独りで生活すると宣言すると、泣き出した。

皺む桜島

2017年02月10日 | 日記


入院の手続きを終えて部屋に入り、カーテンをひらくと、桜島が見えた。
画像は8日、鴨池新町で撮影。

    闘病の二月や皺む桜島         ターボ

いつもは煙をあげて元気な桜島が、病んでいるような気がした。

枝垂梅に寒雨

2017年02月05日 | 日記


冷たい雨。ベランダの鉢植えの梅を眺めていると、オーバーラップして民家の庭の枝垂梅が見えた。
画像は今朝、谷山中央で撮影。

    寒雨降りそゝげる中の枝垂梅          虚子

テーマは「柳に風」と同じだと思う。

初蝶

2017年02月01日 | 日記


大地に紋白蝶がとまっていた。ことし初めて見る蝶だったが、凍蝶のようだった。
画像は1月31日、谷山中央で撮影。

    初蝶や命尊く思へる日         椿

闘病中なのだろうか。