続 ターボの薩摩ぶらり日記

ー俳句と写真の相乗効果をめざしてー 

雲南合歓

2015年11月30日 | 日記


ビルの植え込みの雲南合歓の木に、花が咲いていた。画像は29日、谷山中央で写す。

   松島は合歓の花さへ松隠り     鷹  夫

「象潟や雨に西施が合歓の花  芭蕉」を踏まえていると思う。
安政の大地震で象潟が被害に遭う前までは、松島と象潟が陸奥の二大名所だったと聞いたことがある。

クリスマスフラワー

2015年11月28日 | 日記


民家の玄関脇。ポインセチアの葉が赤く染まり、その中心に花が蕊のようにちんまりと咲いていた。
鹿児島に移り住むまで、この花は鉢植えしか知らず、たかだかと伸びるのにびっくりした。画像は27日、谷山中央で写す。

  島を死守ポインセチアを天の花    芳 南

歳時記では別称はクリスマスフラワー。島原か天草あたりでの旅吟だろうか。

凍蝶

2015年11月27日 | 日記


翅の傷んでいる蜆蝶が小さな花にとまっていた。画像は25日、谷山中央で写す。

  凍蝶か凍蝶の死か吹かれあり    俊 樹

歳時記によると、凍蝶(いてちょう)は冬も深まり、寒さのためあまり動かない蝶のこと。例年よりはやく、南国薩摩にも寒波が押し寄せてきた。

晩秋

2015年11月26日 | 日記


シロハラ(♀)だろうか。枝上でなにか探しているようだった。画像は24日、谷山中央で写す。

   秋深みゆく鳥は鳥樹々は樹々    榮 治

晩秋。樹々には実が熟したり、葉が落ちた木は寄生虫が探しやすくなるのか、色鳥でにぎやかになったと、解釈した。
白腹は手もとの歳時記では見あたらなかった。

翡翠

2015年11月25日 | 日記


翡翠が微動だにしないで、川面を凝視していた。画像は24日、谷山中央で写す。

   息こらしをり翡翠のまだ翔ばず    文 治

翡翠は一瞬のうちに川に飛び込んで魚を咥え、岸にもどる。その瞬間を撮りたいのだが、いつも失敗している。

枇杷の花

2015年11月23日 | 日記

枇杷の木に花がひっそりと咲いていた。画像は21日、谷山中央で写す。

   十人の一人が気付き枇杷の花     風人子

吟行会だろうか。枇杷の花は俳人であっても気が付きにくいほど目立たなかったのであろう。

木守柿

2015年11月22日 | 日記

民家の柿の木に実がひとつ残っていた。歳時記では木守柿といって、来年の実生りへの祈りのため、あるいは小鳥の糧のためなのだそうだ。
画像は21日、谷山中央で写す。

   師の佳しとするを佳しとす木守柿    克 巳

師は木守柿のように孤高な存在。宗匠がよいという俳句に反論は許されないという句意だろうか。

放水

2015年11月21日 | 日記

霊台橋は長さ90㍍、高さ16㍍で、江戸時代に作られた橋では日本最大級。その放水を眺めた。画像は14日、熊本県五木で写した。

  ダム放水のサイレン響く夕野分   武 司

霊台橋の放水では虹を期待したが、あいにくの雨天だった。



石橋

2015年11月18日 | 日記

渓流に石橋が渡され、岸の公孫樹が黄葉していた。画像は熊本県・五木にて14日に写す。
 
   冬川にかゝりて太し石の橋     素 十

橋は江戸時代後期に架けられたそうだ。

黄落

2015年11月16日 | 日記

幼い姉弟が滑らないように足元に気をつけながら、河原へ降りて行った。画像は14日、熊本県五木で写す。

   黄落の水際の寸土色つくす     双 魚

雨に濡れた急勾配の石段には、黄一色の銀杏の落葉が積もっていた。

五木の紅葉

2015年11月15日 | 日記

子守唄で知られる熊本の五木まで、紅葉狩に出かけた。画像は14日写す。

   紅葉狩しつつ命の砂時計   鈴 子

紅葉を眺めていると、つい余生について考えてしまう。花見のように浮かれた気分にならない。

 水鳥

2015年11月14日 | 日記

小鷺が鳰の川面に潜ったり浮いたりする様子を眺めていた。水鳥は冬期の季語。木之下川も暦のうえでは冬を迎えて、水鳥たちがすこしずつ集まるようになった。
画像は11日、谷山中央で写す。

   水鳥の逆立ちしたる水輪かな    山 水

鳰が潜るときの写生と思う。