20日早朝、ゴミ置き場まで行くと、道路いっぱい文旦の実が転がっていた。
夜来の台風16号が対面の民家の庭木から落としたのだった。
ひとつ拾って戻ろうとすると、あるじが現れて、笑って、まだ食べられませんよといった。
笑顔は拾得承諾のしるし解釈して、もうひとつもらった。
写真にするときは、大きさの目安にするためふつうの蜜柑を添えた。
手造りの文旦漬をお茶受けに 容子
あるじから、まだ食べられないと宣告を受けた文旦をあえて二顆も収拾したのは、撮影する以外に、
文旦漬けにしょうという魂胆からだった。
だれが考案したのか、中皮を利用して砂糖に漬けたスイーツが薩摩の名物になっており、家庭でも
食べたあとの残骸を利用して造っている。甘味と苦味が混ぜあって、独特の風味があるが、しかし、
家人は熟してないとすると、むつかしそうだと首をかしげた。
付記
収拾した文旦を剥いた家人は、果実は酸っぱくて美味にはほど遠いが、漬けものにしてみるといった。