この間のロシア周辺での騒ぎで、明らかにアメリカ+子分たちが仕掛けてきた騒動であるにもかかわらず、アメリカはロシアに制裁を課した。
そのお返しに、ロシアもアメリカに対して様々な制限を課している。
米国公人8人は永遠にロシア領に足を含みれられない、というのが何か面白い感じもするけど、それだけでない。
Russia to permanently ban entry for eight US officials
Russia to begin procedure to terminate agreement with US on diplomats’ trips
上手にまとめているtwitterがあったのでお借りして、日本語化してアップしておきたい。
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— Veritas Semper Vincit (@semper_vincit) April 23, 2021
Russia's response ( in diplomatic terms ) :
1.Ambassador John Sullivan was advised to leave Moscow
2. Ten US diplomats will be expelled from Russia
3. Moscow is introducing a ban on hiring staff from the Russian Federation and third countries for the US
- ジョン・サリバン大使、モスクワを離れるように忠告される
- 米国外交官10人、ロシアから追放
- 米国大使館およびその他の大使館のために、ロシア連邦および第三国からの米国へのスタッフの雇用の禁止
- 現在も運営されている残りの米国のNGOおよび財団は閉鎖。ラブロフ外相が言うところの「ロシアの国内政治に直接干渉している」組織が対象
- 米国大使館の雇用者でないのに外交特権扱いをしている人員の取り扱いの慣行、廃止(CIAの人員などがこれを利用していたらしい)
- 1992年の「開かれた国」覚書を破棄。
といったところ。
捕捉すると、6は、各国の外交官はホスト国で所定の距離以上の旅行をする際、ホスト国に通知する必要があるようになっているらしいんだけど、アメリカ人はしない。勝手にどこでも行く。駐在武官がひょこひょこロシア国内を旅していたという。
要するに、アメリカ大使館というのは、ペンタゴン/CIAのモスクワ支部で、そこに傭兵としてのNGOが付いている、みたいな恰好になっていた。
そこで、今般、ロシアの各当局は総出でそのネットワークのぶち壊しにかかっている、といったところでしょうか。
これ多分、過去30年でできちゃてたものなんでしょうね。それを今まで放置していたのは多くのロシア人たちが常に腹を立てていたところ。
基本的に、ロシアのやり方としては、アメリカ人+EU人に考え直してほしかったわけでしょう。一時的に戦っても、同じ考えならまた構築されるだけだから、相手が考え直すのが上策、と。だけど、もう、奴らはできねーんだな、となって、長い期間かけてネットワーク解明して排除に動いたといったところでしょう。折りからの、EUとの関係の冷却化とか、ロシアの脱West化という流れも同じ文脈か。
■ 違法デモに参加した外国人40年追放
さらに、ナワリヌイを助けて~とかいう、アホも甚だしいデモに参加していた外国人122人について、ロシアへの入国を40年間禁止すると発表。
122 foreigners banned by Russian officials from entering country for FORTY years after attending unauthorized protests in capital
■ ロシア革命ならず(笑)
西側は、つまるところ、現在はカラー革命という名前だけど、昔のロシア革命をしようとしてた。昔のロシアの革命(特に秋)も、いわゆるボルシェビキ第一世代には外国人がいっぱい。
これを追い出したのが、1929年のSocialism in one country(一国社会主義論≒世界革命の否定)の後の、1930年代のいわゆるスターリンの粛清。これが生まれるのはもちろんその前に、東から日本、西からポーランドに攻められて、これじゃロシアが無くなる!!という危機モードがあったから。
結果的に、第二次世界大戦に入る頃に残っていたボルシェビキ第一世代は、スターリンとモロトフしかいなかったと言われている。
(もう一人が、モロトフの直前の外務大臣のマクシム・リトヴィノフ。この人がいなくなって完全に、ある種の「影響」を脱したという感じだったんじゃないかと想像してる。)
言い方を変えれば、この2人は「宗旨替え」してロシア大事主義となったと言っていいでしょう。だから、将兵もついてきて、結果的に戦争に勝った。
粛清がいいとは決して言わないけど、結局のところ、大量になだれ込んだ外国のために働く人間たちをどうやったら追い出せたんだ、とは思う。確かに。
それに比べたら、今般のプーチン政権の措置は穏やかなもの。しかし、結局のところ、こうする以外にないんだなぁとか思ってるんじゃなかろうか。つまり、西側の一部は変われないんだな、と。
で、冷静に考えて、そもそも、他国の首都に押しかけて、その国の大統領(あるいは皇帝)を外国人が指弾して、政体を変えるって、単なる侵略行為。もうこういうのは止めればいい。ただ、それだけ。
■ オマケ
日本の右派は、コミンテルンはロシアにいると思って100年、って感じですが、コミンテルンの仕掛け人は主にアメリカにいたわけですよ(笑)。馬鹿みたいな話、ほんと。
また、左派は、ソ連嫌いを吹き込まれて(自由じゃない、あんなの本当の社会主義じゃない、世界同時革命だ、etc.)、結果的に、次にロシアを倒す際の敷石にされているのに気づかないという点で、こっちも利口じゃない。
そして、アメリカの一部はといえば、ロシア人の苦闘をよそに、
血なまぐさい話を書き換えたアメリカ人
アメリカ様は不思議なことに(皮肉)、アカ嫌いで知られる一方で、ロシア革命をきれいごとにした張本人でもあるわけです。
これが1981年ということは、今から考えると、ソ連が崩れることを予感して、血なまぐさい諸々が出てくる前にこの出来事に骨格を与えようとしたのだろうか、などと思わないでもない。
■ オマケ2
関係があるのかどうかわからないけど、タジキスタンとロシアが共同でタジキスタンで違法に作られた武装組織を潰しにかかってる模様。
Units of the #Russian military base and the armed forces of the Republic of Tajikistan destroyed a conditional illegal armed formation during a joint tactical exercise at the Momirak and Sambuli training grounds in #Tajikistan
#RuAF #Russia #aviation