日曜日の7時のニュースを流し見したところ、NHKはトランプ大統領が弾劾にさらされるのもやむを得ない、だって酷いんだから、みたいな調子だった。
面白いよね。NHKの方がアメリカ合衆国大統領より上の立場にあるような調子なんだもの。本人が来たらかしずくくせにね(笑)。
要するに、巷間「ディープステート」とか言われる、現在の体制の既得権益者たちが何がなんでもトランプによる現状変更を阻止しようと謀略の限りを尽くしている。日本はその一員。
実にまったく面白い。ぐだぐだで大変な時期だと言う言い方もできるが、オバマやクリントンの時代のように上から目線で、あたかも教会の神父がこの世の真理だと彼らが言う何かを伝えるような方式で人々をまるめこむことがまったくできなくなった。
精神的には非常に自由度が高まりましたね。もちろん、あちこちの締めつけはそれだからこそ大きい。当局者はみんな既得権益者だから。でも、精神的自由度が高まった中にあってはその手の汚さが見えちゃう。いや面白い。
で、この体制の根幹は金融だがそれを支えるのは軍事で、70年も同盟ネットワークを作ってることがそもそも根本的にイカレテいる。軍事ネットワークを作ったら敵がないと困るでしょ? だからこそ始終敵を作ることが必要で、それら軍事ネットワーク擁護者たちは、それが故に常に秘密の作戦を行うしかなくなる。自作自演の悪循環ってやつですね。
ということで、数日前、トランプがNATOからの離脱について米高官らと論議したという記事が米紙ニューヨーク・タイムズに出て、それを巡ってひと悶着となり、トランプは
17日、トランプ氏は国防総省で演説を行い、「わが国は今後も100%NATOと共にある」と述べた一方で、NATO加盟諸国は防衛費負担を増やさなければならないと強調した。
http://www.afpbb.com/articles/-/3207002
として落着した。
つまり、ニューヨークタイムスはひっかけたんでしょ。それでトランプから言質を取った。
しかし、これで落着したと考えることは、まぁできない。
ニューヨークタイムスを広報として抱える「ディープステート」既得権益集団に対する疑義と非難は消えないでしょう。
他方では、米軍の基地のみならず、そこら中にまき散らしている外国への支援をほじくる動きがずっとある。こういうのもその一つ。こんなに基地持ってどうするんだよ、という話。この維持費用は莫大だし、そこに出した武器、情報が誰にどう渡ってるのか本当はわからないという事態もしばしばある。こんなんばっかりなのが米。
世界中の米軍基地のマップ
NATOを拡大して、ヨーロッパ、イスラエル、日本、オーストラリアといった諸国がある種のNATO連合みたいなのを作って、国際連合と対置するという作戦なんじゃないかと勘ぐっている人たちもいる。
これはあり得る。だって、オバマはシリア攻撃に60カ国ぐらいつないで有志連合を作っていた。ああいうのを何度もやっていけば、有志連合が世界を仕切ることになるのだ、と考える人たちがいても不思議ではない。
しかしこれは2015年9月にロシア軍がシリアに出張ったことによって、有志連合の勝手な行動の行く手が阻まれ、ほぼ同時期の2015年5月にロシアと中国が非常に強い結びつき方を開始したことによって、この阻止行動はなお強くなった。
トランプはこの2国の奮闘の上に乗って、問題をアメリカの一般大衆に呼びかけた、といった恰好か。
そこで、有志連合世界を希望する既得権益者たちは、トランプを引き下ろして、中露を仲たがいさせて等々、頑張ってる(笑)。
で、こうやっていくうちにアメリカのみならず、西側なるところの恥部がこれでもかと出て行くわけだから、どこかで折り合ったらいいんじゃないかと考える私たちは凡人なわけで、何がなんでも追及したい人たちは「まだやれる」と思っているんでしょう。なんせ、世界は自分のものだと思ってるんでしょうから。
ということで、有志連合世界グループは挫折していると私は思ってるけど、この騒ぎはまだ続く。そしてこの波乱それ自体が要因となって将来の見通しがさらに混乱する。トランプを悪く言う意図はないが、トランプ様が秩序をもたらしてくださるのだと考える人は福音派だけでたくさん。
で、日本は明らかにこの有志連合グループなので、それに従い報道やらアカデミアがグダグダに馬鹿になる。本当のことを知りたいんじゃなくて、どうやったら既存体制を維持できるかに腐心しているわけだから、そりゃもう大本営にもなるわけですわ。
この騒ぎは既に10年は優に続いているが、さらにまた10年続くと仮定しよう。その時世界はどんな感じになってるんだろう?
普通に考えて、バカを促進していった人たちの受ける傷は大きいと考えるべきではなかろうか。
そのダメージをいくらかでも少なくするためには、現状の既存体制維持型の言論を放置するとしても、それではない考え、見方、情報、ネットワークを存在させて並走していく、といったことが適切なアプローチというべきでしょう。
と考えて来た時、安倍から志位までほとんど大して変わらない世界観しかない日本は、実にまったく危機だとしかいいようがない。言いようがないが、危機だ危機だと言ってもはじまらないわけで、多くの人が別の見方を獲得していけば、それがやがて道になるというものでもあるでしょう。個人的には、実にまったく楽しい時代になったと喜んでいる。
こちらのブログにお邪魔するような人達は、間違いなく今の日本では、とんでもなく少数派ということになる。大多数の85%が目を覚まさないことには、ポスト安倍もあり得ない。
この手の世論調査は日本ではとりわけ信じられないから、信じてないです。85%が支持ってことはないと思うな。結構疑ってる。
それはそれとして、どうですか、と聞かれてノーと答えると怖いから適当にイエスと言っている可能性は日々増しているのでは? 日本は思想弾圧、ものの考え方弾圧のオーソリティーですよ(笑)。