昨日、ウォーストリート・ジャーナル紙が社説で科学者たちが現行のコロナ対策に異論を述べている話を書いて、コロナがあまりにも政治的問題になりすぎている現状を恥ずべきこと、と書いていた。
日本語版はこれ。
【社説】トランプ氏の「コロナ共存」に科学者支持宣言
https://jp.wsj.com/articles/SB10488155357717554802204587021173410079222
日本語版はタイトルをこうしているけど、英語原文では、「トランプ、COVID、そして理性」
Editorial: Trump, Covid and Reason (Wall Street Journal)
最後の段落がこれなんだけど、
恥ずべき点は、COVID-19があまりにも政治問題化してしまい、恐怖心や、新たなコロナ感染ごとにトランプ氏を非難したいと思っている人々の嫌悪感により、グレートバリントン宣言に参加する科学者たちの冷静な推論がかき消されてしまっていることだ。しかしCOVID-19への対応について、同宣言こそが最良のアドバイスである。
要するにあまりにも党派性にすぎる事態となって、科学者たちの冷静な議論がかき消されている、すなわち理性が吹き飛んでる、ということを言いたかったものと思われる。
グレートバリントン宣言は、
ハーバード大学のマーチン・クルドーフ氏、オックスフォード大学のサネトラ・グプタ氏、スタンフォード大学のジェイ・ブハタチャルヤ氏らがまとめた「グレートバリントン宣言」は、リスクの高い人々を守る一方で、他の人々には普通の生活を認めることを推奨している。同宣言の起草者らは、感染症の専門家だ。そして同宣言には、本稿め切り段階で2300人以上の医学、保健分野の科学者、2500人の医師らが署名しており、署名者はさらに増えつつある。
というもので、サイトを見ると、1日経って
医学・保険分野の科学者は4177人
医師 7545人
一般人 10万+
の署名が集まっていた。
また、イギリスでも一部の紙面に、科学者たちが現在の新コロナ対策に疑義を示している話が出ていたようだ。
毎日投じられるメディアの論調に頭を抱えている専門家は世界中に多数いる模様で、医師とか生化学分野の専門家の意見を取っ払って大騒ぎして、収拾がつかなくなっていることへの懸念は今に始まったわけではない。
だから、ここに来て彼らのか細い声が結構実を結んでいるといったところか。
そして、WSJに社説を書かせることになったのは、その馬鹿さ加減が、近い将来のアメリカに対する信頼の低下に絶望的につながるだろうという懸念があるからなのではないのか、などとも推測する。
これも関係あるのじゃないのかしら。
「トランプ氏に投票しないで」米医学誌が異例の社説
https://www.asahi.com/articles/ASNB84QBWNB8ULBJ004.html
トランプ政権をこれ以上存続させ、さらに数千人の米国人を死なせるべきではない――。医学界で最も権威のある米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンが、11月の米大統領選でトランプ氏に投票しないよう社説で呼びかけた。こうした呼びかけを出すのは同誌の208年の歴史の中でも初めてだと、ニューヨーク・タイムズなどは報じている。
社説は「リーダーシップ不在により死す」という題で8日付で発表。
という具合で、トランプのせいで20万人の人間が死んだんだ、みたいなことを騒ぎ立ててるリベラルの主張とまったく平仄があうわけです。
トランプを落とすための方策として新コロナを使ってますと言ったも同然だなと私なんかは思うし、
やっぱ製薬業界は怪しすぎだわな~とかも思う。
トランプの対応が正しかったなどというつもりはないし、ぐじゃぐじゃだったとも思ってるけど、ロックダウンが役に立ったのか?というのも相当問題だし、そもそも、保健行政の国家管理が弱いのはトランプに始まったことではない。アメリカの機構そのものの問題はとても大きい。
そういえば、その最中にBlack Live Mattersとかいって騒動を起こしてたんだから、リベラルは全体的に新コロナ対策なんか歯牙にもかけてなかったんじゃないの?
ということなのに、最後の直線になって、トランプのせいで人が死んだ話でまとめようとしている。
アメリカ、アホやわ、と今日、この親米国家日本の中の私だって思うぐらいなんだから、別に親米でもない国家群の人たちはさらにそう思うでしょう。
ということなので、立派な人たちが立派な意見を持って、ちゃんと頑張ってることを示して、ダメージコントロールしてんのかなと言いたくなる私は既に、素直にアメリカの正義とかアメリカの優越性を信じる姿勢を失ってる。
だがしかし、理性的に考えよう、推論しようとしている人たちへの信頼を失うほどに党派的になろうとは思わない。
オバマの初回、人々は黒人の大統領候補を支持しているナルシズムに酔い、オバマシールを自家用車に貼るのが流行った。2度目は、オバマシールを貼った車が半減し、前回は、若干名がトランプ、ヒラリーシールを車に貼っていた。
そして今回、私はトランプシールも、バイデンシールも一切見ていない。
これがサイレントマジョリティーの声。
嘘つくのなら、せめてクリントン、オバマなみに天才的に嘘をつけ、バイデン爺。