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話は昨年の年末に遡る。
俺の夢の中に2人の青年が現れた。
そして年明け、俺は受け付けの女子たちに言った。
「春までの間に、2人の青年がやって来る。
1人はW辺という26才くらいの青年。
もう1人はM本という高校生、若しくは卒業仕立ての青年だ。
その2人はいきなり履歴書を持ってくる。
そうしたら、後日連絡しますと言って、履歴書を預かっておいてくれ。」
そして2人は、それぞれ3月の中旬、同じ週にやって来て、受け付けに履歴書を預けた。
俺は営業部に特殊営業課を作ろうと考えていた。
駄目件・捨て件と呼ばれる依頼・問い合わせを契約可能にするスーパー営業マン。
この2人は、その第一号の営業マンになるべく、俺が直接指導すると決めていたのだ。
この数ヶ月、
俺はこの2人を連れて歩いて、正規のドデカイ契約の様子、ダメ件・ステ件の契約の様子
を傍で見せ続けた。
本日、ステ件の後、小さな喫茶店に3人で入った。
俺 「ダメ件やステ件は、営業マンの言い訳に過ぎない。
多分ダメだ、多分ステだ、という先入観で行くからそうなるんだ。
意見や質問はあるか?」
W 「なぜ、先ほどのお客さんには、いつもの裏技の説明をしなかったんですか。」
M 「ボクもそう思いました。」
俺 「それは、あの担当者が、同業他社のスパイだからだ。」
W・M 「エエーッ?!そんなことがあるんですか?!」
俺は2人に説明した。
俺 「・・・・・というわけだ。だからスパイ系の依頼者は、必ず同じ質問をする。
その質問を早い時間に相手の口から言わせることがポイントだ。」
W・M 「なるほど~・・・・・・。だから、こちらから契約を断ったんですね・・・・・・。」
その時、2人の前に和風ハンバーグセット(ライスおかわり自由)が運ばれて来た。
3つ頼んだのに2つだけ。
しかも2人の前に置かれてしまったので、俺だけオアズケ状態。
Wがウエイトレスに催促したところ、伝票ミスの上に、もう和風ハンバーグは出来ない、
ハンバーグ自体がもう切れたということだった。
俺 「じゃあカレー。」
ウ 「申し訳ありません。今オーダー入った分が最後だったんです。
トーストなら早いですよ♪」
┗┃ ̄■ ̄;┃┓ ガーン!!
ハンバーグがトーストに?!
俺 「じゃ、それ。」
意気消沈した俺を見て、申し訳なさそうなWとMであったが、
俺 「いいから温かいうちに。食事の味は温度で違うからな。うまい温度で食え。」
すると2人は元気にモリモリとおかわりしながら美味そうに食っていた。
俺はその様子を見ながら満足すると共に、
やっと来た干からびたトーストをかじりながら心の中で、
(おねぇさん、ジャムはあるけどバターがナイよ。俺のバターはぁぁぁ~?)と叫んでいた。
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◆ 食の熱 おさめて命あたためて 育て次世代の担い手たちよ
明日ハンバーグにしよう~っと・・・ ~~旦(-ω-` )