知ってしまった人が
自分から騙される
サイフを持って
暗い朝のうちから
うわごとのように
繰り返す言葉
白いショールの 胸元
優しい糸を
かたく握って
神様が来ます
毎朝 来ます
わたしのところへ
白い髪 なでながら
神様を待っていた
お告げを聞いて
彼に 従うために
言われた 枚数
捧げてる 紙幣
走り去ってゆく 足音
静かな笑顔
しあせな老女
神様が来ます
お告げは 当たる
わたしの神様
家族は此処に来ない
サイフはカラになる
明日は何を
捧げればいいのでしょう
とらわれたように
引き出しを開けて
何かを探す 無心に
見つかるまでは
食事もしない
神様が来ます
命は 延びる
わたしだけは
聞こえる
悲しみの WHOLE STEP
ひろげた心の扇に映る
思い出の影絵 silhouette
どこから始めて
どこで 終わるのだろう
いつまであなたは
見ているのだろう
聞こえる
哀願の WHOLE STEP
眠った記憶の鍵を開けよう
切り捨てた自分が
語りかける夢
それは 無価値ではなく
あなたが持っている
神様への ALL STEP , ALL STEP
・・・WHOLE STEP ・・・
・・・ALL STEP ・・・