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鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

鈴鹿市でのオンライン学習の可能性を考える

2020年05月08日 14時37分47秒 | Weblog

教育に関係することについて、現時点で県教育委員会からは方針は示されていないということです。三重県では県立学校の休校を5月31日までと決定し、鈴鹿市でもそれにならって5月31日まで休校という判断になっています。今後、三重県での感染状況の推移などを踏まえて、制限の段階的解除の方針も含めて、休校期間の見直しがあるかもしれないと思っています。

そして、昨日ですが鈴鹿市から休校期間中のオンライン学習の考えが示されました。

 使用するシステムも含めて、休校後も見据えて考えてもらっていると思います。教育委員会の担当職員の方々ががんばられた結果と思います。これをどう運用するか、機械に頼るだけではなくて、先生方がどう児童・生徒とつながりをもつかがポイントになると思います。

 仮定の話ですが、5月31日まで休校期間が延長されるとするなら、期間中は暫定的に登校日を増やして取り込んではどうかと考えます。何のために増やすのかというと、小学校であれば2学年ごとに、中学校であれば1学年ごとに登校日を設定して、クラスを3分割する形で教室で密集することを避け、そうした上で自宅でのオンライン学習などに関する指導を行ってはどうかと考えます。

 このようにすれば、1学年に対して2学年ぶんの教員の方々が支援に回ることが期待でき、手厚い支援が行えると考えます。そのように取り組むことで、オンラインを利用した学習だけでなく、児童・生徒の様子の変化を察知して、気がかりな児童・生徒の子たちへの心理的な支援や、場合によっては食事などの生活支援、虐待の抑止などを行うにも有効ではないかと考えるところです。

 そのように考えると、5月31日までの期間中に、教員の方々がどのように取り組めばいいのか、子どもたちの反応や考えを知る機会を持ち、それらを含めてICT機器を使う教育の在り方を検討することは、十分に価値のあることと考えます。そして、このように登校日を増やすことは、本格的に学校を再開する前の準備段階としても意義があるのではないかと考えます。

 もう一つ可能性としては、休校期間が若干短縮されることも考えられますが、その時は、通常の授業カリキュラムの中に、インターネットを使った家庭学習についての学びも取り入れ、再度感染症が流行する可能性の高い秋から冬にかけて備えることも必要になるだろうと思います。

 ただ大切なことは、機器を使った教育がすべてではなく、実際の体験などリアルな人間関係を体験すること、今までの学習に置き換わるのではなく、今までの学習を拡張する可能性としてのオンライン学習という視点を持つ必要があるのではないかということです。その部分も含めて、これからの鈴鹿市での教育内容に期待をしています。

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社会福祉協議会の緊急小口資金から考える

2020年05月08日 12時50分39秒 | Weblog

 5月5日に、新型コロナウイルス感染症拡大阻止に向けた「三重県緊急事態措置・Ver2」が発表されました。大都市圏の状況とは違い、三重県では一週間以上、感染者が見つかっておらず、県内に限って言えば感染可能性は限りなく低いと考えられると思います。しかし1月以降、この5月までの間、特に3月2日以降は小中学校や高校の休校措置に始まって、緊急事態宣言が出されて行動自粛が求められ、それにより外食などの経済活動がかなり抑制されたことなどで、少なからずというよりも、経済に大きな影響が出ていると思います。この状況について、今回発表された「三重県緊急事態措置・Ver2」によって、行動できることが増えたことは、経済活動にプラスになると思いますが、しかしまだまだ安心できる状況ではないと考えます。

 そこで、鈴鹿市社会福祉協議会を通して最大20万円の融資を受けることができる緊急小口資金について、5月7日の午前中、鈴鹿市社会福祉協議会にお伺いし、現在までの緊急小口資金や総合支援資金の問い合わせや、相談や申し込みなどの対応状況について意見交換をさせていただきました。

 そこでわかったことは、緊急小口資金について3月23日から5月5日までの期間で総計で483件、総合支援資金については同じ期間で56件、相談等があったということです。これらの問い合わせや申し込み状況について、例年のひと月分が1日でくる状態だったということで、三重県社会福祉協議会での対応が追いつかなくなり、通常2日から3日で対応されるものが1週間かかっていたということでした。

 相談にみえている方は、自営業であったり自営の方に雇われている人、カラオケの従業員やスポーツインストラクターの方、イベントをしている方、建築関係の一人親方の方や個人契約のような方、タクシー運転手の方、夜の商売をされている方など、多様な方が来ているということでした。ただ、考えると経済や社会活動がコロナ以前の状態に戻らなければ、行政による需要創出や工事などの発注などによっては、仕事が再開できる人や収入が得られる方もいらっしゃるでしょうが、新型コロナウィルスの感染拡大のリスクなどによって、事業が元の通りに戻るとは考えにくい業種もあり、厳しい状態であることは変わらないように思います。

 やはり、残念ながら失業してしまったり、事業が新型コロナウィルスによって事業に深いダメージを受けてしまっている方々への対応を考える必要が、鈴鹿市にはあると思います。厚生労働省では、新型コロナウイルスの影響で休業を余儀なくされている人を対象に、失業した場合と同じ手当を支給する特例措置の検討に入ったということが、5月7日の日経新聞電子版『休業者に「失業手当」 コロナで特例、個人申請で迅速に』で報じられています。

 このような動きをあわせて考えると、鈴鹿市独自でも失業対策事業であったり、多様な需要の創出を考える必要があるのではないかと考えます。例えば、雇用を創出するひとつの案として、適性の確認と一定の研修のうえで、一定期間、学校や放課後児童クラブの支援のための人員を雇用してはどうかと思います。リーマンショックの時には、用務員での雇用があったと思いますが、学校現場や子供の居場所に対する支援に重点を置いてはどうかと考えます。自治体独自での失業される方への雇用対策を、市に意見したいと思います。

■5月7日 日経新聞電子版:『休業者に「失業手当」 コロナで特例、個人申請で迅速に』

 また別の視点として、これは国の制度にはなりますが、生活保護の要件を一時的に緩和して、今回の危機の影響を大きく受ける人たちの生活を支える、という観点があっても良いのかもしれないと考えます。一時的に支えながら、経済と社会の回復に合わせて、生活を取り戻してもらうことがあってよいと思いますし、この考えを広げるとベーシックインカムの議論にもつながると思います。

 次に、相談を受ける側に目を向けると、鈴鹿市社会福祉協議会で緊急小口資金などの相談事業に対応するにあたって、鈴鹿市社会福祉協議会の2階に5つの窓口を設置しているということでした。そのために職員体制も変えて、現在、地域に関係する事業がストップしているところが多く、そこで事業のグループ5名の方が相談対応に回っているということでした。しかし、社会福祉協議会が行う他の事業との兼ね合いもあり、窓口対応の職員については代わりもいなく、制度改正が多いため非常に大変であると同時に、コロナウイルスにかかってはいけないというプレッシャーも含めて、職員の方々の精神的な負担が大きいとお聞きしました。

 相談事業の今後を考えると、社会福祉協議会で受け付ける緊急小口資金などを申請する方々は、行政の集める税や料金などの負担についても課題を抱えることになるだろうということが予想され、生活困窮者自立支援事業の相談事業ともつなげる形で、行政でのワンストップ相談窓口を検討することや、タブレットなどの機器を利用して、相談する窓口はどこであっても、担当の部門が画面を通して相談を聞き取って対応する仕組みを整備する尚の検討をしたほうが良いと考えます。他には今後、貸付事業そのものは三重県社会福祉協議会主体で行っているものの、貸付金などの回収部分は鈴鹿市社会福祉協議会の仕事となるため、その部分での負担の増大が予想されるので、 この点についても何らかの対応を考える必要があると思います。

 この制度だけではありませんが、新型コロナウィルスに関することで、社会的な道徳意識などが薄れてしまわないようにと考えるところです。

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