鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

若者の支援を考える

2017年03月08日 22時31分18秒 | Weblog

給付型奨学金の話が国会で進んでいます。大学に行くために借りた奨学金を返済するために貧困状態に陥る若者がいるということや、保護者の経済状況によって進学を断念する学生がいることは、身につまされる事例だと思います。そのようなことには、なんらかの支援を考えることが大切だと思います。

しかし、それらは給付型の奨学金でなければ解決できないことでしょうか。新聞奨学生の制度などもある中で、どのような位置づけで考えるのでしょうか。

また、すべての学生が大学への進学を前提にしているのでしょうか。大学進学率は約5割、各種専門学校などや浪人も含めると高卒後の進学率は約7割というデータもありますが、約3割の学生は働くことを志向したりしているわけで、彼らのことをどう考えるのでしょうか。

このことを考えながら、コンビニでバイトをしている高校生が、体調不良でバイトを欠勤したことに対して、代わりのバイトを探せなかったからと、店側から10時間分の罰金を課せられたニュースを見て、給付型奨学金の議論より前に考えるべきことがあるのではと思いました。

それは、高校生とバイトの関係を見なおすことです。

バイト禁止の学校やかなり厳しい条件のもとで許可するという学校が多いと思いますが、公立高校においては基本的にバイトを許可することを前提にしてはどうでしょうか。その上で、学校はシフトなどが日常生活や学業に悪影響が出ないかチェックするために、その部分の申告を生徒に求めればよいのではないかと思います。

そもそも、大学や各種学校に進学するにしても、進学を選択しない生徒にとっても、その先には就労もしくは起業するなどして、勤労の上で収入を得ることがあるはずで、そう考えると、学びながら働き、収入を得るということは、実践的な学びではないでしょうか。また、このような体験を通じて、自分の目標や取り組む課題が見えることもあるでしょう。

また、一定額の収入を得ることで、進学するのであれば入学金に充当することを考えたり、進学後の毎月の生活に充当することや、学費に充当すると、自分で考えることも意義があることではないでしょうか。もしかすると、起業するための資金にすることも考えられるかもしれません。

若いうちに勉学にはげむことも大切だと思います。しかし、学ぶことそのものは、生涯を通じてのものではないでしょうか。そうして全体を見通して考えても、高校生がアルバイトと並行して学業に取り組むことは何ら問題はないと思います。もし学業に影響があるというのであれば、高校生年代で過度な部活動などにより、学業に影響が出ている事案はないかという点も考えるべきでしょう。

そして、アルバイトの場面をこれから必要性が高まる福祉、介護の場面に広げることができるなら、そのような職場で働く人たちの待遇や就労環境の改善につなげられるかもしれませんし、そのような現場で働いた経験を持つ若者が、社会を動かしていくことも期待できるのではないでしょうか。

そう考えると、政治が取り組むべきことは、見た目の支援策ではなく、就労環境や条件などについて、きちんとチェックを行う仕組みづくりであったりするでしょうし、学生時期だけでなくその後の学びの支援を考えることだと思います。当然のことながら、最低賃金についても底上げに取り組むよう、起業にも働きかけを行うべきだと思います。

そのための財源について、ヨーロッパ諸国のような制度を目指すのであれば、税のあり方についても同様に考えて行うべきで、そのための合意形成に取り組み、なおかつ、税収をむやみに他の支出にあてないことを、政治家から強く意識しなければいけないと思います。

 

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議会力アップのために

2017年03月08日 00時33分49秒 | Weblog

議会の力をアップすることを考えるとき、いろいろと考えはあると思いますが、まず一人一人の議員が、それぞれ本会議や委員会などでできることに実際に取り組むことからだと思います。

定例会で考えると、議案質疑、一般質問、委員会(予算決算全体会も含む)での質疑と討論、最終日の質疑と討論などが考えられますが、一般質問は、それぞれの議員が自分の取り組む課題について、真摯に質問を行い、ある意味で議会の花形のような部分もあるのですが、ここを今以上にというわけではありません。

考えたい部分は、議会の仕事として、行政から出された議案を審議し、議論の上で議決することが本筋なので、議案質疑への取り組みを考え直してはどうかということです。

それもすべての議案に対してということではなく、予算と決算に関する議案について、本会議質疑を活発に行ってはどうかということです。つまり、それぞれの議員が、予算案であれ決算であれ、自分のこだわりとする政策分野について、その人の視点を活かして、“ピリリ”とする質疑をたとえひとつの内容について行うだけでも、行う議員の人数分、議案審査の深さが変わると思います。

そのような質疑から見えた課題について、さらに委員会で深めることにつなげられれば、個別の議員の成果という枠を超えて、委員会、議会の力がアップすることになると思います。そのためには、公開の場で論点を明らかにするという意識の醸成も必要と思います。

議案質疑を聞いた人が、さらに深くを知りたいと思い、委員会などの傍聴に足を運んでもらうようになれば、議会と住民の方々との関係が、より良いものになっていくのだと思います。

 

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