中西正男の「ご笑納ください」

デイリースポーツで13年半、芸能記者として勤務。現在は朝日放送「おはよう朝日です」などに出演させていただいております。

美蝕倶楽部。

2010-03-07 11:52:33 | Weblog
ややもすると粗暴なほどの力強さを持つそうだぶしでとった出汁にサッとくぐらせることによって、ポテンシャルを最大限まで引き出した練り物2種。

朝の目覚めを演出すべく、辛味の強い先端部を鬼おろし風に粗めにおろし、あえて野趣の風合いを際立たせた大根おろし。

その大根おろしの汁をベースに、厚みのある鳴門わかめのみを具材にし、野武士のような無骨さをたたえた味噌汁。

黄身という言葉の意味を再確認させられるほど鮮烈な黄色が官能的ですらある朝採り卵。

水加減を抑え目にし、こわめに炊きあげることにより、一粒一粒を噛み締める愉しみを強調したひとめぼれ。

それらに、旨味と甘味が最高レベルの握手をして全てを丸く仕上げる『神宗』の塩昆布煮汁を垂らしながらいただく。

質素ながら、体に染みる朝ご飯をいただきました。

こだわって、こだわって、いただいたあさげ。ゆうげのころには、すべてうんこ。それでいいじゃない、にんげんだもの。

哲学のチャンネル再設定が必要な35歳。