中西正男の「ご笑納ください」

デイリースポーツで13年半、芸能記者として勤務。現在は朝日放送「おはよう朝日です」などに出演させていただいております。

家入レオさん。

2013-03-09 19:53:50 | Weblog
大阪・心斎橋の『BIGCAT』で行われた家入レオさんのライブに行きました。

会場は正真正銘の超満員。キャパシティいっぱいの800人が汗だくになりながら、ステージにすがるように一曲一曲に聞き入っていました。

パンパンになった会場を見て、関係者の方に『もっと大きな会場でやろうという話は出なかったのですか?』と質問をしたところ、意外な答えが返ってきました。

「ライブ会場は数ヵ月前に予約するもんで、予約した当初は『ここの会場も満席になるかどうか心配だ』と話していたのですが、ここ数ヵ月で一気に皆さんに知ってもらうようになりまして。こちらも驚いているくらいです」

つまり、スタッフの方々の予想をはるかに上回るくらい、ブレークのスピードがとんでもなく早いということでした。

家入さんと言えば、強烈な目力が印象的ですが、ライブ後にお話をさせてもらうと、やはり三日前に高校を卒業したばかりの少女のあどけなさを持っていました。

しかし、逆に考えると、その少女がこれだけの人間を動かしているのだと、改めてすごさを痛感することにもなりました。

正味、刺激を受ける38歳。

吉本百年物語。

2013-03-05 22:28:47 | Weblog
吉本興業100年の歴史を月替わり舞台で振り返る「吉本百年物語」の最終公演となる3月公演「百年感謝 これからもよろしく」(大阪・なんばグランド花月、3月20日~4月7日)の製作会見が今日、吉本興業大阪本社で行われました。

昨年4月から始まり、時系列に沿って全12話で吉本の歴史を描いていく試みでしたが、最終話となる今作は、特定の時代を描くのではなく、ファンタジックに吉本のこれまで、そしてこれからを表現するストーリーになっているようです。

会見には、出演者の間寛平さん、河内家菊水丸さん、メッセンジャー・黒田有さん、フルーツポンチ・亘健太郎さんらが出席。

寛平さんはいつものように荒唐無稽なボケで、菊水丸さんは見事に大病を克服されたお話で、黒田さんはもはや十八番となった逮捕ネタで、亘さんは圧倒的な後輩としてそんな先輩たちに翻弄されるさまで、それぞれが会見を盛り上げてらっしゃいました。

会見が面白い舞台、番組、イベントは本番も面白い。その法則に照らし合わせると、20日が実に待ち遠しくなりました。

いろいろ面白いことを事細かに書こうと思ってはいたが、晩御飯に食べたから揚げがジューシーすぎて、胃もたれですべてを奪われた38歳。

桂文枝さん。

2013-03-03 21:14:59 | Weblog
桂文枝さんのビジュアルブック「六代桂文枝ヂカラ 『桂三枝』のその先へ」の出版記念サイン会が大阪市内の書店で行われました。

若き日の文枝さんの秘蔵フォトや、おすすめのお店などを紹介するほか、文枝さんの代名詞にもなっている創作落語の解説、この本でしか読めない書き下ろしの創作落語などがビジュアルブックらしく、鮮やかな色彩で描かれています。

ただ、豪華な装丁だけに、価格は本としては高額な3780円。

それだけに、たくさんの人数が集まる文庫本などのサイン会とは違い、そんなに人数は集まらないかな?と勝手にタカをくくってたのですが、始まってから、まあびっくり。人の流れが一向にとだえません。

サイン会の後に取材という流れだったのですが、そこまで購入する人は多くないだろう、すなわち、そんなに長くはサイン会は行われないだろう、そして、早めに取材になるだろうと想定していたのですが、見事に予想は裏切られ、取材が始まるまでにビジュアルブックが読めてしまうくらい、サイン会が続いていました。

また、高額な本ということで、文枝さんにも特殊な感情があったようで「疲れましたわ。というのも、値段がする本だけに、もしサインをしそこなったら本が無駄になってしまって迷惑をかけてしまうので、間違えんようにものすごく気を遣いました」

文枝さんの取材はそれこそ数えきれないくらい行かせていただいてますが、語弊を恐れずにつづると、不遜な物言いになることを恐れずにつづると、雑な表現になることを恐れずにつづると(恐がり)、文枝(三枝)さんほどインタビューをさせていただくのが楽な方はいません。

というのは、こちらの意図をくみ取って、的確に、迅速に、ビビッドに、旬の話題も織り込みながら、見出しになりやすいような含蓄と刺激のある言葉を次々にお話ししてくださるのです。詳細は明日のスポーツ紙などにゆだねますが(面白くて読みやすいスポーツ新聞、皆さん買ってください)、今日もたくさんお話をいただきました。

昨日は、桂ざこばさんの著書発売記念サイン会にうかがいましたが、タイプは違うものの、ホンモノの方の厚みみたいなものを痛感する土日でした。

ありがたいことに、つくづく、良い教科書に囲まれながら暮らしているものだと思います。

パソコンからの写真のアップ方法を覚えた38歳。

桂ざこばさん。

2013-03-02 16:08:48 | Weblog

会見と、著書にはさんであった紙の写真です。

パソコンから写真をアップする方法が分からず、写真は携帯電話から送るという緊急避難的手法をとり続けて、5年になる38歳。

桂ざこばさん。

2013-03-02 15:06:20 | Weblog
2日14時ごろ、落語家・桂ざこばさんが著書「ざこBar 酒とテレビと落語と○○」(発売中)の出版記念サイン会を大阪・紀伊國屋書店梅田本店で行いました。

サイン会に先駆けて、13時半から取材会があったのですが、集まった記者を前に、まさに独演会状態の爆笑会見となりました。

取材受付で本をもらうと、中に、小さな紙がはさんでありました。紙を見ると

「一部に筆者の記憶違いにより、事実と違う表現がありました。関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」(抜粋)

といった趣旨のことが書いてあります。

よほど、何か問題になるような記述があったのか、どこかの団体から記載された内容にクレームがきたのか、訴訟問題になるような何かがあったのか…などと物騒な想像を思いめぐらせましたが、会見が始まって、すべての思いが笑いで洗い流されていきました。

要は、ざこばさんと奥さんの結婚式でにまつわる記載に、ちょっとしたざこばさんの記憶違い(めでたい席だけに酩酊していて、細かい部分をよく覚えていなかった…)があって、奥さんが「ホンマの話と違うやないの!!」と怒ってらっしゃると。大層に、著書に訂正文を挟んでまでお詫びをしたい“ご迷惑をおかけした関係者”というのは、行き着くところ、奥さんだったというオチがついた話でした。

しかし逆に考えると、ざこばさんにとって奥さんの怒りは、出版元の朝日新聞出版に言って出荷される本すべてに紙を挟んでもらうほど、看過できないことでもあるということ。

実際、会見でも「せやけど、よう考えたら、こうやって、嫁はんが何で怒ったかという話をここ(会見)でしたら、それがまた新聞で字になって、またボク怒られるがな…。アホなことしてしもたぁ!!これね、ホンマにケンカになるんですわ。この本を書いたことで、正味、離婚になりかねん勢いでしてんで」と頭を抱えてらっしゃいました。

本という、しっかりと完成された、きちっと出来上がったものにまで、ざこば流の人間味あふれる“ワチャワチャ感”がこんな形で加味されるとは実に痛快でしたし、改めて、ざこばさんの人としての根底からあふれる馬力みたいなものを感じました。

こんな65歳になってみたい38歳。