中西正男の「ご笑納ください」

デイリースポーツで13年半、芸能記者として勤務。現在は朝日放送「おはよう朝日です」などに出演させていただいております。

桂ざこばさん。

2013-03-02 15:06:20 | Weblog
2日14時ごろ、落語家・桂ざこばさんが著書「ざこBar 酒とテレビと落語と○○」(発売中)の出版記念サイン会を大阪・紀伊國屋書店梅田本店で行いました。

サイン会に先駆けて、13時半から取材会があったのですが、集まった記者を前に、まさに独演会状態の爆笑会見となりました。

取材受付で本をもらうと、中に、小さな紙がはさんでありました。紙を見ると

「一部に筆者の記憶違いにより、事実と違う表現がありました。関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」(抜粋)

といった趣旨のことが書いてあります。

よほど、何か問題になるような記述があったのか、どこかの団体から記載された内容にクレームがきたのか、訴訟問題になるような何かがあったのか…などと物騒な想像を思いめぐらせましたが、会見が始まって、すべての思いが笑いで洗い流されていきました。

要は、ざこばさんと奥さんの結婚式でにまつわる記載に、ちょっとしたざこばさんの記憶違い(めでたい席だけに酩酊していて、細かい部分をよく覚えていなかった…)があって、奥さんが「ホンマの話と違うやないの!!」と怒ってらっしゃると。大層に、著書に訂正文を挟んでまでお詫びをしたい“ご迷惑をおかけした関係者”というのは、行き着くところ、奥さんだったというオチがついた話でした。

しかし逆に考えると、ざこばさんにとって奥さんの怒りは、出版元の朝日新聞出版に言って出荷される本すべてに紙を挟んでもらうほど、看過できないことでもあるということ。

実際、会見でも「せやけど、よう考えたら、こうやって、嫁はんが何で怒ったかという話をここ(会見)でしたら、それがまた新聞で字になって、またボク怒られるがな…。アホなことしてしもたぁ!!これね、ホンマにケンカになるんですわ。この本を書いたことで、正味、離婚になりかねん勢いでしてんで」と頭を抱えてらっしゃいました。

本という、しっかりと完成された、きちっと出来上がったものにまで、ざこば流の人間味あふれる“ワチャワチャ感”がこんな形で加味されるとは実に痛快でしたし、改めて、ざこばさんの人としての根底からあふれる馬力みたいなものを感じました。

こんな65歳になってみたい38歳。

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