大事小事―米島勉日記

日常起きる小さな出来事は,ひょっとして大きな出来事の前兆かも知れません。小さな出来事に目を配ることが大切と思います。

今日が本当の梅雨入り―関東地方

2007年06月22日 19時13分29秒 | Weblog

 昨日日本海に発生した停滞前線が南下して,日本列島を縦断するように停滞しました。これが梅雨前線であって,関東地方も梅雨入りした,と定義することができます。しかし,今後も梅雨前線は南下したり北上したりするでしょう。どんなスーパーコンピューターを使っても,本質的に天気予報は不確実なのです。
 
614日に気象庁が出した関東地方の梅雨入り宣言は誤りである,と16日に指摘しましたが,それは14日の停滞前線が関東地方に停滞しなかったというよりも,日本の西南部だけに前線があっただけだったからです。気象庁が梅雨入り宣言した翌日には早くも前線が南下してしまい,以後ずっと晴天が続いていたのです。
 
気象庁は,過去にも何度か梅雨入り宣言を誤ったことがありました。素直に誤りを認めた年もあれば,完全にしらを切り通した年もありました。どだい,梅雨入り宣言なるものがあろうがなかろうが雨も降れば風も吹くのです。なにも権威付けて宣言する筋合いのものではないのです。新聞・テレビも自らの不勉強を棚に上げて,お上のご託宣に頼りたがります。各官庁の記者クラブ発表と同じです。
 
なぜ,気象庁は面子に拘って真実を隠そうとするのでしょうか。それは,気象庁が官庁の一機関「中央気象台」として成立した歴史があるからです。そのため,天気予報はお上が宣言する形式をとってきたのです。現代に至っても,とくに年配の気象関係者には,いまだにご託宣の癖が抜けきらない権威主義者が残っているのです。
 
現在NHKに出演している気象予報士のなかでも一番の年配と見られる人に,天気を断言する癖があるのもその流れでしょう。私は,この人を「嘘つきおじさん」と呼んでいます。
 現代科学といえども,明日の天気を断言できるほどには進んでいないのです。より正確には,科学の進歩によって「確実な天気予報は理論的に不可能である」ことが解明されたのです。天気予報はあくまでも謙虚に報ずべきなのです。