ひどいよ，ＷＣのブラックジャック

この秋アニメが始まり，なかなかいい感じで楽しませてくれている
手塚治虫先生の名作，ブラック・ジャックですが，

週刊少年チャンピオンでは，
あのアニメ化記念リメイク版ブラックジャックが
手塚先生オリジナルの作品を３週リバイバル掲載
　・10/14　友よいずこ　（ＢＪの顔に移植する皮膚を提供した親友がその後進んだ道は）
　・10/21　ときには真珠のように（少年時代の主治医・本間丈太郎との再会と明かされる事実）
　・10/28　不発弾　(ＢＪの少年時代の悲劇を招いた１人，井立原を地雷の島に連れ込み復讐)
した後，復活しちゃいましたよ…。

※以降，終始辛辣な口調でしか書きませんので，不快な表現などあるかもしれませんが
　お許し下さい。

超激大反響の第１話から
早くもシリーズ第２話！
赤字原文ママ

なんてトビラに書かれていますけれど，
こっちとしてはようやく忘れかけてた山本賢治版ＢＪが再開してうんざりなんですから。

１ヶ月前のエントリーでくそみそにけなしたように，
ＢＪのキャラクターに品がない（「冷徹」とか何とかキャッチコピー書いてあるけど
違うな～）ので，手塚作品のイメージぶち壊し。

今回の「ブラック・ジャック～黒い医師～」（笑ウせえるすまん(原題「黒いせえるすまん」)か！？）ですが，
「２人の黒い医師」
ドクター・キリコが登場です。
なんかゴスロリ少女がアシスタント（ていうか護衛）として傍について，
キルビルか？！って感じです。ヤッチマイナァーー！

ピノコは場面によって体形が変わります。
大ゴマでは幼児から少女体形に変わってマニアにアピールしています。

全身不随になって死を望む母親は，原作をしっかりまねているのでしょう，
弱々しくも美しく病院のベッドに横たわっています。

で，母親は保険金の２千万円を積んでキリコに死を依頼し，
まだ少年少女の息子娘は８００万円でＢＪに治療を懇願する。
ＢＪはキリコとの対決ということで，８００万という“はした金”で治療を引き受ける。
手術は成功して，ＢＪは勝ったと思われたが…この母子にはあまりにあっけない結末が
待っていたのだった。

オチのところ（原作と全く一緒）ひとつとっても，
技量の差が歴然としているんですよ。
余韻というか，リズムというか，登場人物は同じセリフを言っているのに
なんら心に止まるものがない。
ネーム書いてる時点で，このコマ割りだと原作に勝てないって
わからなかったのだろうか？画者も編集も？！

別に原作を一度解体して組み直しているわけでもないし，
現在の医療事情を考慮したアレンジひとつしていない。
全く元のまんまなんだから，つまらなく描き直した漫画を読ませるくらいなら
原作をそのまま載せてくれたほうがよっぽどいい。

「原作 手塚治虫　漫画 山本賢治」だって？
「画」だけでしょ。

うわさによると，ヤングチャンピオンでも
色々な漫画家にブラック・ジャックのリメイクを描かせているようですが，
想像するだにおぞましくてとても見てみる気になりません。
※もし「goodだよ」という作品があるという方，
　いらっしゃいましたら情報・感想コメント下さい。


で，このＢＪもどき，まだ続くんでしょうかね。
第１話を載せた後，３週空けて，また第２話を載せたということは，

　　・最初に３～４週分くらい描きためておいて，まず第１話を載せる。
　　・読者アンケートを集計し，結果が出るまで原作のリバイバルでつなぐ。
　　・アンケートの結果にしたがって，路線変更など検討する。
　　・描きためておいた第２話以降を載せているうちにつづきを執筆する。

という流れだろうと思われますが，
悪いことは言わない，即刻やめてくれ。
そんなに「平成版」ＢＪをやりたいのなら，全く書き下ろしのストーリーで
描いてごらんなさい。
もしくは，山本版と手塚先生版，同じ話を１週おき交互に掲載するっていうのは？

アニメ化記念の企画だけに，いつまで続けなければいけないのかわかりませんが，
「ツッコミどころが多い」というのは決して存在価値になりませんから
心してください。

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